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     配信サイトによってハイレゾ音源の音質に違いはあるか 「Hotel California」
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投稿者 スレッド
zappa1993
投稿日時: 2015/9/22 10:25
長老
登録日: 2011/3/17
居住地:
投稿: 1916
配信サイトによってハイレゾ音源の音質に違いはあるか 「Hotel California」
皆さん
おはようございます

この連休を利用して前から調べてみたいと考えていた『配信サイトによってハイレゾ音源の音質に違いはあるか』という事を確かめてみました。
実際にハイレゾ音源をDLしておられる方はご存知だと思いますが、元々海外で始まった音源をDLして購入するという方法が日本でも始まり、次第に配信サイトの数も増え、現在では大小さまざまな配信サイトが存在します。
おそらくオーディオにそれ程興味がなく、DLした音源をただ聴くだけという人の多くは、ネットワーク経由で配信される音源の劣化や、音源そのものの品質について考えたことが無いと思いますが、他のスレッドでも何度か書きましたように、インターネット回線を利用するが故に音質の劣化は避けられず、ネットワーク周りのノイズ対策等は必須と言えます。
今回は、もう一つの懸案事項の『音源そのものの品質』について調べてみたいと思います。
果たして同じアーティストのアルバムの音源の音質が、配信サイトにより違うかと言うのを調べるのが目的ですが、私の知る限り雑誌等で大きく取り上げられたことは無い問題ではないかと思います。
試聴には、DL数も多く、複数の配信サイトでDL可能な『Eagles/Hotel California』を選びました。
実際にDLして聴いている方も多いと思いますが、皆さんはどこの配信サイトからDLされましたでしょうか?
このハイレゾ音源の比較試聴をするまで、「Hotel California」を配信しているのは2,3社程度かなと想像していたのですが、調べて見ると国内だけでも4社あり(圧縮音源は含みません)、海外の最もメジャーなHDtracksを入れると5社になりました。(海外までは調べていません)
これだけでも驚きですが、もしかしたら、まだ他にもあるかも知れません。

羅列しますと、
e-onkyo(Onkyoによる国内最大手の配信サイト)
mora(Sonyによる配信サイト)
HD-Music(Victorによる配信サイト)
music.jp(電子書籍なども扱う総合配信サイト)
HDtracks(海外)

何れも配信サイト独自のカラーを出しているようですが、DL出来る音源の種類が豊富で、音質が良いことが最も重要ではないかと思います。
試聴用にDLした音源は、192kHz/24bitのFLACで揃えましたので、エンコードの違いによる音質差はありません。(圧縮率については後ほど記述します)
更に参考として、CDをリッピングした音源とRhinoによるリマスターのアナログ盤、UKのアナログ盤(US盤が手元にない為)との比較も行いました。

普段音楽をDLして購入するということがあまり無いため、e-onkyoとHDtracks以外は初めて利用したのですが、どこも同じように会員登録をしてカード決済などで音源をDLする仕組みになっています。
WEB画面上からでもDL出来ますが、それぞれ専用のダウンローダー(ソフトウェア)を用意していて、これで簡単にアルバム全曲のDLが出来ますが、使い勝手はどれも似たようなものです。
購入した音源の再DLは、購入後1月以内に限り何度でも出来るところが一般的で、オーディオ機器環境の変更などで再DLしたいと思っても既に期限切れになっていることが多く、この点は何とか改善してほしいと以前から切望しています。
今回利用した配信サイトの中には、DL出来る回数を指定している所もあり、詳しくは調べていませんが、DL出来る期間に制限がないのであれば、私にはこちらの方が使い勝手が良いです。
そう言えば、BOXセットなどでハイレゾ音源のDL券がついている物がありますが、これもDL期限が定められていますので、よく調べておかないと期限切れという事も起こりそうです。


ハイレゾ音源のDLにはアコリバのLANケーブル、LANアイソレーター、LANターミナル等を複数使い、家庭内での音質劣化が最小限になるように配慮し、USBアイソレーターに挿したUSBメモリ内にDLして、このUSBメモリをNASのUSB端子に繋いで読み込むという方法を取りました。
これは、USBアイソレーター経由でUSBメモリに保存することで、更にノイズを除去し、DLした音源本来の音質に近い比較を狙ったものです。
もう一方で、DLした音源に含まれていたノイズまで除去してしまう可能性もあるため、USBアイソレーターを使わず通常のUSB端子に挿したUSBメモリにDLして、上記と同様にNASで読み込む方法も試しました。(計それぞれDLを2回ずつしたことになります)

DLした音源をデスクトップで簡単に聴き比べただけでも、配信サイトによってマスターとしている音源に違いがあることが分かります。
e-onkyoとmusic,jpが同じ音源で、HD-MusicとHDtracksとmoraが同じ音源の様です。
元々はワーナー系のアーティストですので、各配信サイトにどの様な経緯でマスター音源が届けられたのかは分かりませんが、オリジナルマスターとリマスター(おそらくRhino)の違いもあるような感じがします。
長くなりましたので、具体的な試聴の感想は後日投稿させていただきます。




Eagles/Hotel California
1976年作品

1. Hotel California
2. New Kid in Town
3. Life in the Fast Lane
4. Wasted Time
5. Wasted Time (Reprise)
6. Victim of Love
7. Pretty Maids all in A Row
8. Try and Love Again
9. The Last Resort

リモコン二刀流
投稿日時: 2015/9/26 23:26
長老
登録日: 2015/5/19
居住地:
投稿: 348
Re: 配信サイトによってハイレゾ音源の音質に違いはあるか 「Hotel California」
zappa1993さん

こんばんは、リモコン二刀流です。

これはお金の掛かる検証ですねー!
しかも曲は同じだからまさに貴族の遊び。究極の検証作業だと思います。

私はe-onkyoをメインにOTOTOYでしかない音源はそちらで買うようにしています。
Moraにしかない音源もあるのですが、まだ未体験です。

DLの際の徹底した対策、お見事です。

>具体的な試聴の感想は後日投稿させていただきます。
楽しみにしております。
なるだけ簡潔にまとめていただけると読みやすいです。

FLACの圧縮率は、ビットレートで比較出来ると思います。
そのあたりの具体的なレポート期待してます。
私の経験ではe-onkyoは低めの圧縮率でエンコードしているみたいですよ。
zappa1993
投稿日時: 2015/10/7 23:48
長老
登録日: 2011/3/17
居住地:
投稿: 1916
Re: 配信サイトによってハイレゾ音源の音質に違いはあるか 「Hotel California」
リモコン二刀流さん
皆さん
こんばんは

レスありがとうございます。

>しかも曲は同じだからまさに貴族の遊び。究極の検証作業だと思います。

検証作業が終われば、ワインで乾杯でもしようかと考えております


DLしたハイレゾ音源の感想をまとめる中で、今話題のTIDAL(タイダル)の音質も検証してみたくなり、投稿が遅くなりました。
TIDALについては、最後に追記させていただきます。

先の投稿の最後に書きましたように、同じアルバムでも配信サイトによって微妙に音が違うことの他に、配信されている音源そのものにも違いがあることが分かりました。
音質傾向と音量から考えると、e-onkyoとmusic,jpが同じ音源(A)で、HD-MusicとHDtracksとmoraが同じ音源(B)と言えそうです。
ABの違いを簡単に言いますと、AはBに比べ音量が大きく、音にやや誇張感があり、リマスタリングされた音源ではないかと思われます。
一方のBは、音量はAに比べて小さめですが、マスターテープからフラットトランスファーされた音源の様で、Aとボリューム合わせをして聴き比べると、自然な帯域バランスに好感が持てます。

次に同じ音源グループの中での音質差ですが、人によっては僅かな差としか感じられず、無視できる程度のものなのかも知れませんが、私が聴く限りではハッキリと違いがあり、中にはあえてこれを選ぶことは無いと思える音源もありました。
現状では、音質まで考慮して配信サイトを選ぶ人はまだ少数だと思いますし、実際に聴き比べても違いが分からない人も多いのではないかと思いますが、同じ金額を支払ってDLする音源の音質に差があるのは事実ですし、もっと問題視されてもよいテーマではないかと思います。

私個人の感想としては、

Aグループの音質差


*** e-onkyo ***

e-onkyo : この音源グループの特徴として、中低域を強調して音に厚みを出そうとしたところが感じられるが、全体的にS/Nは良く、各楽器やボーカルの定位や音像も明確で、力強いホテルカリフォルニアを聴くことが出来る。
リマスタリングのせいか、イントロのギターも線が細くならず、アナログライクな音である。


*** music.jp ***

music.jp : e-onkyoの音源と比べると全体的に音がこもった感じがする。
特に低域の膨らみが顕著で、音像も不明瞭な印象を受ける。


Bグループの音質差


*** HDtracks ***

HDtracks : S/Nが良く、DLした5つのハイレゾ音源の中では一番鮮度感が感じられる。フラットトランスファーの効果と相まって、誇張感のない自然な音場はハイレゾ音源のメリットが十分感じられるし、このクオリティであるなら購入する価値もある。


*** HD-Music ***

HD-Music : Bグループに属する音源と考えられるが、どこか手を入れたような不自然さが目立ち、分解能が落ちる。
全体に押し出し感が強く、これが配信サイト側の何らかの処理によるものなのか、配信過程の変質によるものなのかは不明。


*** mora ***

mora : HDtracksの音源に比べると鮮度感は落ちるが、不自然なバランスではない。
あまり特徴らしい特徴はないが、際立ったものも無い。
※これだけFLACのバージョンが違います。

以上は、1曲目の「Hotel California」を聴き比べた感想ですが、4曲目の「Wasted Time」を聴くと、音質の悪い音源はストリングスの質感に繊細さがなく、大味な演奏に聴こえました。
また、上記の感想は、RUI-1を通してDLした音源と、通さずにDL音源とに共通しており、特に後者の方法でDLした音源は音の膨らみが目立って感じられました。


*** CDリッピング ***

次に、私が所有する「Hotel California」のCD(国内盤と輸入盤、共にリマスター盤で元はAグループと同じ音源と思われる)をFLAC(Lossless Uncompressed)でリッピングした音源と5種類のハイレゾ音源とを聴き比べて見ますと、情報量の多さや、音の厚みや滑らかさといった要素はハイレゾ音源に劣るものの、鮮度という点では明らかにリッピング音源の方が上で、この濁りの無いクリアな音質は本来ハイレゾ音源に求められるものでは無かったのではないかと言う気がします。
FLAC特有の線の細さや硬質な音質が透明感を演出している面もあり、手放しでリッピング音源を褒めることは出来ませんが、DLして聴くハイレゾ音源より信号経路が単純な分、劣化からくる音質低下はほとんど感じられませんでした。

実際に配信サイトがどの様な姿勢でハイレゾ音源を配信しているのか分かりませんし、オーディオ的なアプローチがどこまで進んでいるのかも分かりませんが、同じ音源グループと思われる中にも音質差があることを考えると、音質に拘るなら配信サイトを吟味してDLする必要があるように思います。
e-onkyoの音源がもう一方の音源よりも高音質であったことの理由を、配信サイト側の対策の成果によるものと仮定するならば、その対策の恩恵は間違いなくありますし、今後もさらに推し進めていただきたいと切望します。
もう一つ興味深いのが、国内の配信サイトよりも海外の配信サイトからDLした音源の方が鮮度が高かったという点です。
今回は1例だけしか試していませんが、マスター音源の多くをアメリカが所有していることを考えると、まず日本に配信用の音源が提供される段階で何らかの劣化が発生する可能性が考えられますし、或いはネットワーク経路の違い、配信サイトの品質の違い、ダウンローダーの違いなど、いくつかの理由は考えられますが真相は分かりません。

蛇足ながら、アナログ盤を聴いた感想を申し上げますと、やはりこの再生方法にしかない魅力というものが感じられ、利便性ではデジタルには劣るものの、音の実在感は大きく上回っているように感じられました。


最後にハイレゾ音源の圧縮率について簡単に説明させていただきます。
今回のテストに使ったハイレゾ音源はすべてFLACというフォーマットが使われており、可逆圧縮のため音質の劣化無しに元の状態(音)に戻すことが可能だとされています。
しかし、実際にFLACと無圧縮のWAVとを聴き比べて見れば、音の違いは明らかで、FLACは劣化の少ない圧縮音源と捉え、記憶媒体を有効利用するために選択する分には良いが、積極的にこのフォーマットを使おうという気にはなれません。(音質劣化の理由についてはここでは触れません)
配信サイトでは、FLACを使うことでファイルサイズを小さくすることが出来、サーバーの負担軽減や、DL時間の短縮などのメリットがあり、このフォーマットを積極的に採用していますが、同時にWAVでのDLも選択できるようにしている所が多いようです。
FLACは圧縮音源ですので、当然「圧縮率」という数値が存在します。
可逆圧縮であれば、圧縮率に関係なく元の状態に戻せないといけませんし、理論的にはどの圧縮率でも音質は同じでないといけないはずですが、これも決して同じとは言えません。
(圧縮率が高くなればそれだけデコードした時に音質の劣化が起こります)
私がCDのリッピングに使うdBpowerampには、FLACでリッピングする際に0〜8の9段階の圧縮レベルの選択が出来る機能がありますが、可逆圧縮で本当に音質の劣化がないのであれば、一番圧縮率の高い圧縮レベルだけあれば良い筈です。
配信サイトにあるハイレゾ音源の圧縮率はDLしてみるまで分からず、圧縮率を基準に配信サイトを選ぶことは出来ませんが、今回テストに使った音源は43%と44%の何れかであり、音源グループ毎に圧縮率が揃っている所を見ると、FLACの圧縮率は配信サイトが決めているのではなく、配信サイトに音源を提供している所の圧縮率に準じているように思われます。
実際に同じ配信サイトから幾つかの別の音源をDLしてみても、圧縮率は音源によって違い、一貫性はありません。

PAKA
投稿日時: 2015/10/8 18:16
長老
登録日: 2008/2/22
居住地: 兵庫県
投稿: 764
Re: 配信サイトによってハイレゾ音源の音質に違いはあるか 「Hotel California」
zappa1993さん
リモコン二刀流さん

こんばんは、PAKAです。
zappa1993さん、先日は久しぶりの交流ありがとうございました。

その際に、私もzappa1993さん宅で「配信サイトによるハイレゾ音源の音質の違い」を体験させていただきました。
私は配信音源やハイレゾには明るくありませんが、聴かせていただいた数種類の「Hotel California」音源は、明らかに差がありました。

全てのサイトの詳細な音は覚えていませんが、その中で「HDtracks」の音源は誇張感がなくとても自然で、立体感や質感など、クォリティが最も高かったと感じたことが印象深いです。
他のサイトの音はどこか味付けがあり、その多くが音に厚みを持たせてボリューム感や迫力を演出しているように感じて、「HDtracks」と比較すると不自然さを感じてしまいました。

もう一つ印象深いことが、zappa1993さんがリッピングされたCD音源の音で、その音の鮮度感や質感は、多くの配信サイトのハイレゾ音源よりもクォリティが高く感じたことでした。
リッピング環境を整えることで、一般的なハイレゾ音源よりも音が良くなることにはとても驚きました。

今回は貴重な聴き比べを体験させていただきありがとうございました。
zappa1993
投稿日時: 2015/10/10 0:45
長老
登録日: 2011/3/17
居住地:
投稿: 1916
Re: 配信サイトによってハイレゾ音源の音質に違いはあるか 「Hotel California」
皆さん
こんばんは

PAKAさん
ご感想ありがとうございます。
こうした試聴は言葉だけでは伝え辛い面がありますので、今回PAKAさんにも聴いていただき、ご感想を頂けたことには感謝しております。


ハイレゾ音源の聴き比べと称し、5つの配信サイトから同じアルバムをDLして聴き比べましたが、予想通り同じアルバムと言え同じ音質では無いことが分かりました。
理由はいくつか考えられますし、企業努力によってその音質差も縮めることが出来ると思いますが、そんな事をしなくてもただハイレゾと言うだけで音源が売れる現状を考えますと、本来もっと高音質であるはずのハイレゾ音源の真の良さが生かされぬまま粗悪な音源が蔓延してしまいそうな気がしてなりません。
もちろん中には高音質で配信することに拘った配信サイトもあり、そうしたサイトからDLした音源は、流石にハイレゾ音源らしい圧倒的な情報量と自然な質感を持ち、このフォーマットの良さを体現できる喜びを感じることが出来ます。
インターネットを介した音楽の配信は、圧縮音源を含めると既に10年以上の実績があり、決して真新しい技術ではないのですが、ハイレゾ音源が持てはやされるようになってからオーディオファンを中心に急激な盛り上がりを見せ、今や巨大な市場になっています。
このインターネットを介して音楽と接するスタイルは今後も失われることは無いと思われますし、CD等のパッケージメディアの存続を脅かす存在であることは間違いありません。
そんな中、最近はストリーミングサービスと呼ばれる、毎月定額の料金を支払うことでサーバーにある音楽を好きなだけ聴くことが出来るサービスを利用して音楽を聴く人が増えています。
この数か月の間にも幾つかの大手の会社がこのサービスに参入してきましたし、何れは自然淘汰され、多くの人が同じサーバー上の音楽を聴く日が来るのではないかと思います。



現在あるストリーミングサービスの殆どはMP3等の圧縮音源を使っており、少しでも高音質で音楽を聴きたいと思う我々オーディオファンからすれば、聴き放題である点は魅力ですが、圧縮音源である点がネックとなり、本気でそれらを試そうと思う人はそれ程多くなかったのではないかと思います。
そこにCDクオリティでの配信を謳ったTIDALというストリーミングサービスがアメリカで開始され、少し前から話題になっています。
音質の問題がクリアされ、3000万曲以上と言われる楽曲が月額19.99ドル(HiFiプラン)で聴き放題になるのですから、注目されないはずがありません。
しかし、CDクオリティとは言え、それはあくまでフォーマットの話であり、音源そのものの質とは別の問題です。
そもそも、それだけ膨大な楽曲をどの様にして配信サーバーに取り込んだのかが謎です。
一枚づつCDからデジタルファイル化したとは思えませんし、まさかニセレゾならぬニセCDとしてMP3からコンバートしただけなんてことは無いと思いますが・・・
インターネットを介することで、ハイレゾ音源の音質が劣化する可能性があることは以前から気になっており、今回のハイレゾ音源の聴き比べの中でも、劣化による変質と思われるようなものもありました。
それなら、CDクオリティと言われるTIDALのストリーミングサービスの音質は本当に良いのだろうか?という疑問が湧き、ついでに確かめて見たくなり、今回一緒に聴き比べてみました。
TIDALは現在日本からのアカウント取得には対応しておりませんが、アカウントがあれば、国内でもサービスの提供を受けることが出来ます。
(私はアメリカに住む知人に頼み私のアカウントを取得してもらいました)
今回はKazooを使い、LINNのネットワークプレーヤーでCDのリッピング音源とTIDALのストリーミング音源とを聴き比べて見ましたが、やはりTIDALの音質はCDには及ばないと言うことが分かりました。
一聴で、少しこもった様な鈍った音質であることが分かりますし、メリハリに欠け、平坦でつまらない音に聴こえます。(それでもLANアイソレーターRLI-1GBを使うだけで音質差は縮まります)
これがインターネットを介することの劣化なのか、音源そのものの品質なのかは定かではありませんが、CDのリッピング音源と切り替えて再生すればその差は明らかです。
しかし、ストリーミング音源しか知らなければ、それなりに聴けてしまうのも事実で、MP3程の醜さは流石にありません。
音質の良し悪しは再生する環境にもよりますし、主観によるところが大きいので、一概にTIDALの存在を否定することは出来ませんが、拙宅でストリーミングサービスがCDやアナログに取って代わることは無いと思います。

TIDALの話を持ち出したもう一つの理由は、将来的にハイレゾ音源の配信も始めるというアナウンスがされているからです。
月額19.99ドルで、CDクオリティに加え、配信曲数は未定ながらハイレゾ音源も聴き放題になると言うのは、日本のハイレゾ音源配信サイトにとっても大きな脅威となるはずです。
TIDALのサービスが日本で正式に開始された時に日本の配信サイトが生き残るためには、『高音質配信』という当初の目的を忘れず、少しでもクオリティの高い音源を提供していく他に無いように思います。
TIDALには、今のところ日本の楽曲は殆どありませんし、今後もどうなるのかは分かりませんが、真摯な姿勢で作られた楽曲には、きちんとした対価が支払われるべきだと思いますし、それがアーティストや録音に携わった方々への敬意というものではないでしょうか。

目玉としてストリーミングサービスでしか聴けない楽曲(アルバムも)の提供をしているアーティストもいますが、今までのように地道にパッケージメディアを売って稼ぐよりも、巨額で楽曲を配信する権利を売った方がはるかに良いということなのでしょう。
こうした事が出来るのは大物アーティストに限られますが、作品の内容に関係なく、作りさえすればお金になるという図式が果たして良いのかどうか、今はまだ分かりません。
ストリーミングサービスを利用することで、色んな楽曲に触れることが出来ますし、使い方によってはとても便利なサービスだと思います。
しかし、BGMのように音楽を聴くのではなく、真剣に音楽に向き合って聴こうと思う者にとってはとても味気ないものに感じてしまうのです。
リモコン二刀流
投稿日時: 2015/10/11 11:34
長老
登録日: 2015/5/19
居住地:
投稿: 348
Re: 配信サイトによってハイレゾ音源の音質に違いはあるか 「Hotel California」
zappa1993さん

こんにちは、リモコン二刀流です。

なかなか考えさせられる投稿です。

>CD等のパッケージメディアの存続を脅かす存在
ブックレットが欲しい。バックインレイも楽しみたいというグッズ性が存在する限り、物理メディアは平行して売れ続けると思います。
ただ、ブックレットをPDFでアルバム購入者にプレゼントというレーベルも出てきているので、いよいよCDの存在意義は「イベント参加優先販売申込券」的なもはや音楽とは関係ないところへ向うしかないのかもしれませんね。
音質にこだわらない人は圧縮音源へ、こだわる人はハイレゾにいくわけで、CDに行く人はいなくなってしまいますよね……

>一枚づつCDからデジタルファイル化したとは思えませんし
これはCDマスターをスタジオからデーター提供されていると見るのが妥当かと思います。

>(私はアメリカに住む知人に頼み私のアカウントを取得してもらいました)
す、凄すぎです!
その行動力に脱帽であります。

TIDALを調べて見ると、どうやら1411kbpsをそのまま配信しているみたいですね。
もし、可逆圧縮かなんかをしてるなら、そのコーデックや圧縮率によって音質が悪化してるのかもと思いましたが……

おそらく送り出しのサーバー側のネットワーク環境が音質に配慮されたものではないのでしょう。
e-onkyoのようにアコリバのアクセサリーを使用すれば品質が良くなる?!

ともあれ、ハイレゾはまだまだ特別なものであってほしい気持ちがあります。
ストリーミングで聴けるようになるのは、世間一般が当たり前のようにCDかハイレゾを選ぶようにならない限り時期尚早かなって。
zappa1993
投稿日時: 2015/10/17 23:45
長老
登録日: 2011/3/17
居住地:
投稿: 1916
Re: 配信サイトによってハイレゾ音源の音質に違いはあるか 「Hotel California」
リモコン二刀流さん
こんばんは

ハイレゾ音源をDLして聴くというスタイルが、そう特別なことでは無くなった今、出せば売れるという環境に甘んじるのではなく、今こそハイレゾ音源の特性を生かした録音・配信を行い、その真価を問う時期ではないかと思います。
高ビットレートでの配信を前提として録音された音源の中には、本当に優れたものがありますし、CDフォーマットでは絶対に得られない臨場感や情報量の多さがあります。
そんな中で、TIDALのようなストリーミングサービスが音楽業界に与える影響は計り知れないと思いますし、音楽を聴くというスタイルが、これを機に様変わりしてしまうのは間違いないでしょう。
そこにアナログレコードの再評価も重なり、一見オーディオ業界も華やいでいるように見えますが、様々なブームに浮き足立って目先の利益にとらわれることなく、しっかりとしたビジョンを持って製品開発をして欲しいですね。

この掲示板の中では、ハイレゾ音源を中心に聴かれている人はそれ程多くないと思いますし、ストリーミングサービスを試してみようと思う人も極少数ではないかと思います。
オーディオファンの中で、ストリーミングサービスがCDやアナログに取って代わることは決して無いと思いますが、そういうものの存在を知っていても損はないと思いますので、私なりに色々と調べて見ました。
使いようによっては確かに便利なサービスですが、形の無い音楽が、本当に形も何も無くなってしまったようで、音楽を聴ける喜びというものが非常に希薄になってしまいます。(そういう事を言う私の方が頭が固いのかも知れませんが)
拙い投稿に興味を持っていただきましてありがとうございました。


>TIDALを調べて見ると、どうやら1411kbpsをそのまま配信しているみたいですね。
もし、可逆圧縮かなんかをしてるなら、そのコーデックや圧縮率によって音質が悪化してるのかもと思いましたが……

TIDALはFLACでの配信です。
となると無圧縮?と思われるかもしれませんが、おそらく1,411kbpsというのは(再生時に)Lossless音源であることを指しているだけで、実際には可逆圧縮されていると思います。

>おそらく送り出しのサーバー側のネットワーク環境が音質に配慮されたものではないのでしょう。
e-onkyoのようにアコリバのアクセサリーを使用すれば品質が良くなる?!

世間で言う高音質とは、フォーマットを比較しただけの話で、本当に音源の音質を考えての発言では無いことが殆どです。
音の良し悪しはそういうフォーマットだけの話ではなく、もっと奥の深いものであるという事を、配信サイト側が発信しなければならないと思いますし、そういう事の積み重ねが音楽ファンにオーディオの奥深さを知ってもらう切っ掛けにもなるのではないかと期待しています。
リモコン二刀流
投稿日時: 2015/10/19 17:17
長老
登録日: 2015/5/19
居住地:
投稿: 348
Re: 配信サイトによってハイレゾ音源の音質に違いはあるか 「Hotel California」
zappa1993さん

こんにちは、リモコン二刀流です。

いつも造詣深いレスをいただいて勉強になります。

>様々なブームに浮き足立って目先の利益にとらわれることなく、しっかりとしたビジョンを持って
いや〜、本当にそうですね。
オーディオの本質的な魅力というか、創造性だったり、文化的価値っていつの時代も変わらないと思います。
便利にはなるかも知れませんが、オーディオをやって心の底から感動できるシーンって今も昔も変わらないのではと。

>TIDALはFLACでの配信です。
そうなんですか!
となると、元に戻す処理の過程でCPUとかがノイズ出しますし、
ちゃんと対策されてないと音が汚れちゃいますね。

>フォーマットを比較しただけの話で、本当に音源の音質を考えての発言では無いことが殆ど
あー、確かにそれはありますね。
もう一つ付け加えるならば、「CDよりは音は良いハイレゾ」ってのもたくさんあります。
音楽自体のファンならそれだけでもありがたいのですが、逆にハイレゾが評価されるからこそCDの音も変わっていって欲しいです。(ダイナミクスや質感表現など)

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