メイン [14-01]その他の話題 owlさん宅でのイコライジングカーブ・マッチング体験 | 投稿するにはまず登録を |
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zappa1993 | 投稿日時: 2018/1/28 10:50 |
長老 登録日: 2011/3/17 居住地: 投稿: 1916 |
owlさん宅でのイコライジングカーブ・マッチング体験 皆さん
おはようございます 先週の事ですが、owlさんのお宅にお邪魔してきました。 イコライジングカーブ・マッチングについて私が興味を持っていることを知り、「体験してみませんか?」とお誘いを頂いたもので、今回初めてお会いすることになりました。 owlさんは私と同じ関西にお住まいで、しかも偶然にも私がよく知っている辺りだったことにまず驚きました。 お忙しい中、owlさんには日曜日を一日空けていただきまして、後からお近くにお住いのPAKAさんもお誘いしましたらその日はたまたまお休みだという事で2人で行ってきました。 owlさんとは掲示板の中で何度かやり取りをした記憶はあるのですが、どの様な機器をお使いなのか・どの様な音楽を聴かれるのかについてはあまり記憶が無かったのですが、アルテックのSPをお使いだというのは覚えておりました。 実際にオーディオルームに入らせていただきますと、正に男のオーディオルームと言った感じでレコードやCDが雑然と積まれ、かなりの音楽好きであることがよく分かります。 聴く音楽はJAZZが主だという事でしたが、実に多彩なアルバムが目に入りましたし、実際に聴かせていただいた音楽にも始めて聴くようなものが多かったです。 アン・サリーのBrand New Orleansは昔CDで何度も聴きましたがアナログが出ていることは知らず、今回初めて聴きましたがアナログになってニューオリンズサウンドがより肌で感じられるようになっていたと思います。 ROCKやフュージョン等のアルバムも多かったですしCDの山の上にあったBlue Montreuxが ずっと気になっていました オーディオショップにアドバイスをもらいながら機器を買い揃えて来たと仰っていましたが、アルテックのSPについてもウーファー、エンクロージャー、ホーンをそれぞれ別のモデルから組み合わせた構造をとられており、ネットワークを使用せずにチャンネル・ディバイダーでマルチアンプ化して鳴らすなどかなりの拘りが感じられます。 聴かせていただいた音は想像していたよりもずっと繊細なもので、雑味が少なく決して大味なサウンドと言う訳ではありませんでした。 それでもアルテックのスピーカーらしい血の通ったとても生々しいボーカルは流石で、スピーカー間に見事に音像を形作っていました。 また音の繋がりもとても自然で、言われなければチャンネルデバイダーを使っていることは分からない程です。 総じて嫌な音はしないですし、楽器の質感も良く非常に心地よく音楽を楽しめるシステムではないかと思います。 色んな方のお宅で音楽を聴かせていただきましたが、皆それぞれに自分の音というものをお持ちですし、皆違った音ではあるのですが、いつも「こういう音も良いな」と感心させられますし良い刺激を頂いています。 owlさんのお宅も同じで、音楽の美味しい所をギュッと凝縮したかのようなコクのある等身大のサウンドには大変魅力を感じました。 アナログはトーレンスの物をメインにお使いで、これに組み合わせるカートリッジはライラのエトナとオルトフォンのSPUシナジーで、別にモノラル用のターンテーブルもお使いになっています。 アナログは昇圧トランス→Joplin→DAC(CDプレーヤー)の順に接続されており、同じDACを使っていることもあるのかも知れませんが、デジタルの音と遜色ないS/Nとスピード感でアナログとデジタルのどちらも同じクオリティの音を実現しておられると感じました。(間に入っているアキュフェーズのイコライザーはスルーアウトされており、また写真に写っているプリアンプは使用せずに、JoplinとDACのデジタルボリュームで音量調整をされています) お使いのCDプレーヤ(dCSのロッシーニ)はDACとしての使い方ができるだけではなく、ネットワークプレーヤーとしても使えるようで、今後そちらの方面もやってみたいと意欲を見せられていました。 この様な高級なCDプレーヤーで聴くことはあまりないのですが、デジタルでありながらアナログのような滑らかさと質感のリアルさにデジタル機器の進歩の速さを感じました。 (全てのオーディオ機器がアコリバのオーディオラックに収まっています) イコライジングカーブ・マッチングについてはまた改めて書かせていただきます。 owlさん一日楽しい時間をありがとうございました。 今後ともよろしくお願いいたします。 |
owl | 投稿日時: 2018/1/28 18:48 |
常連 登録日: 2013/9/2 居住地: 投稿: 70 |
Re: owlさん宅でのイコライジングカーブ・マッチング体験 Zappa1993さん、PAKAさん、先日は大変乱雑な拙宅に来て頂き有り難うございました。初対面で、バリバリのオーディオファイルの方々をお誘いするのはプレッシャーでしたが、独りよがりで調整しているうちの音がどんなものであるのか、またイコライジングカーブマッチングも単なる自己満足でないのか確認して頂きたかった次第です。
Zappa1993さん、雑誌の「お宅訪問」のように、写真まで入れてホントにうまく纏めて下さり有り難うございます。うちのシステム、それなりに気には入っているのですが、自分としても物足りない所が多々ありまして、お耳を穢し失礼しました。 最近、中学から大学頃に聴いた音楽を聴きたくて、1970年代から80年代前半のCDに移行する頃のロックやジャズ、フュージョンのアナログ盤を集めかけています。「Blue Montreux」もアナログを買い直しました。 CDプレイヤーが良くなって、アナログをまだもうちょっと底上げしたいと考えています。 それから、持参までしていただいた、サンタナの「ロータス」を最後にかけようと思っていて忘れてました。大変失礼しました、もし機会がありましたら、「Blue Montreux」とともに、また次回と言うことで。 懲りずに、これからも宜しくお願いします。 |
PAKA | 投稿日時: 2018/1/28 20:49 |
長老 登録日: 2008/2/22 居住地: 兵庫県 投稿: 764 |
Re: owlさん宅でのイコライジングカーブ・マッチング体験 zappa1993さん owlさん
こんばんは、PAKAです。 先日は、楽しい一日をありがとうございました。 owlさん宅で初めて聴かせていただいたアルテックのスピーカーは、その大きさからどんどん押し出してくる迫力のある音なのかと想像していましたが、繊細な表現も十分で最初の方にCDで聴かせていただいたチェロなどの弦も生々しく、どんなジャンルでも気持ち良く聴くことができそうな音で、当日は機会のなかったクラシックなども聴いてみたいと思いました。 また、スピーカー間にしっかりと定位したボーカルには実在感があり、部屋の後ろの方で聴いても音の印象が変わらず、広いリスニングエリアであったことも印象深いです。 他の方の音を聴かせていただくと、いつも自宅の音にない良い部分を感じますが、owlさん宅でもまた同様で今回も良い経験となりました。 アナログをしていない私でもEQカーブの聴き比べは興味深い体験でした。 確かにEQカーブを合わせた方が演奏全体がしっくりとくるバランスになっていましたね。 何枚聴いたか覚えてない(5〜6枚?)ビリー・ジョエルの「The Stranger」も盤の時代によってNABカーブが良かったり、RIAAカーブが良かったりと楽しい聴き比べをさせていただきました。 幸いにも気軽に行き来できる距離ですので、また是非交流しましょう。 それでは、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 |
owl | 投稿日時: 2018/1/29 22:34 |
常連 登録日: 2013/9/2 居住地: 投稿: 70 |
Re: owlさん宅でのイコライジングカーブ・マッチング体験 PAKAさん、先日はありがとうございました。
オーディオ関係の方々に来て頂くのは初めてで、アナログプレイヤーも換わってなかなかカートリッジの調子が出なくて、ギリギリまで、どうなることやらと案じておりました。 ビリージョエルの各国盤、聞き比べ、面白かったですね!(zappa1993さんが多分、イコライジングカーブの所で報告して下さるのでは?) ホントにご近所でしたね! うちは、線は「殆どアコリバになっておりますが、それ以外の所が行き届いていません。また実際に見せて頂き確認させて下さい。 |
zappa1993 | 投稿日時: 2018/2/1 23:42 |
長老 登録日: 2011/3/17 居住地: 投稿: 1916 |
Re: owlさん宅でのイコライジングカーブ・マッチング体験 owlさん、PAKAさん
こんばんは レスありがとうございます。 owlさん >初対面で、バリバリのオーディオファイルの方々をお誘いするのはプレッシャーでしたが、独りよがりで調整しているうちの音がどんなものであるのか、またイコライジングカーブマッチングも単なる自己満足でないのか確認して頂きたかった次第です。 私は(たぶんPAKAさんも)バリバリのオーディオファイルでは無いと自分では思っているのですが、良い音で音楽を楽しみたいという一心でオーディオに向かい合っています。 オーディオにここまで情熱を傾けるようになったのもACOUSTIC REVIVEの優れた製品に出会えたことと、この掲示板を通じて多くの仲間ができたことが大きく影響しています。 owlさんの音楽好きもお会いしてすぐに分かりましたし、独りよがりと仰っていますが機器の特徴を生かしてとてもバランスの良い音で鳴らしておられたと思います。 私も他の方の音を聴かせていたり、自分の音を聴いていただいたりするまでは自分の音と言うものに自信が無かったのですが、皆さんから良い刺激を頂きながら調整を続けたことでバランスの良い音になってきたと思います。 イコライジングカーブ・マッチングに関してはまた後日に続きを書かせていただくつもりですが、私にも違いが分かりましたし決して自己満足というものでは無かったと思います。 >最近、中学から大学頃に聴いた音楽を聴きたくて、1970年代から80年代前半のCDに移行する頃のロックやジャズ、フュージョンのアナログ盤を集めかけています。「Blue Montreux」もアナログを買い直しました。 ちょうど1980年頃から洋楽を聴きだした私にとって70年代の音楽は後追いで、80年代前半のジャズ、フュージョンもその当時はまだ難しすぎて聴いていなかったと思います。 私も最近アナログでフュージョン系の音楽をよく聴いているのですが、演奏は上手いし音は良いしという事でどんどん枚数が増えていっています。 ELEKTRA、POLYDOL、W.B、GRP等に加え、話題になっているCLOMBIAの物が意外に多く、そういう意味でも今回のイコライジングカーブ・マッチングには興味を持っていました。 そうした中Blue Montreuxはアナログでたまたま目について購入したもので、気に入って続編も手に入れました。 目に付くところにSTEPS AHEADのアナログもありましたのでowlさんはその辺りがお好みでしょうか? PAKAさん >アナログをしていない私でもEQカーブの聴き比べは興味深い体験でした。 確かにEQカーブを合わせた方が演奏全体がしっくりとくるバランスになっていましたね。 比較的新しい盤の中には好みの問題かなと思えるものもありましたが、古い盤はイコライジングカーブを合わせた方が本来の音と思える程バランスが良かったですね。 >何枚聴いたか覚えてない(5〜6枚?)ビリー・ジョエルの「The Stranger」も盤の時代によってNABカーブが良かったり、RIAAカーブが良かったりと楽しい聴き比べをさせていただきました。 折角購入したものの拙宅での聴き比べではあまり意味を持ちませんので、owlさん宅に持参して聴き比べさせていただきました。 時期的な事も確かめたくて他にも「Piano Man」「52ndSTREET」「Songs In The Attic」も数種類ずつ持って行ったのですが、流石に「The Stranger」だけで疲れました どの国の盤を聴いても概ね同じ変化が感じられましたね。 |
管理人K | 投稿日時: 2018/2/3 15:31 |
管理人 登録日: 2007/12/10 居住地: 投稿: 1907 |
Re: owlさん宅でのイコライジングカーブ・マッチング体験 zappa1993さん、owlさん、PAKAさん、こんにちは。
関西地区でも良いお付き合いをされて頂いているようで何よりでございます。 owlさん、機材にマッチングしたスタイリッシュなラックだなと思ったら弊社製でしたね。 以前に作らせて頂いたことを忘れおり失礼致しました。 いかにも良い音が鳴ってそうな素敵なシステムです。 良い音のシステムは不思議と写真を観ただけで良い音が鳴ってると判りますね 次回、関西出張の折にでも一度御伺いさせて頂けましたら幸いです。 今後も宜しくお願い致します。 |
owl | 投稿日時: 2018/2/4 18:04 |
常連 登録日: 2013/9/2 居住地: 投稿: 70 |
Re: owlさん宅でのイコライジングカーブ・マッチング体験 Zappa1993さん こんにちは。
いろいろコメント有り難うございます。 フュージョン系のアナログ盤をよく聴いておられるのですね。私もフュージョン系は、殆どCDになってからなのでアナログ盤を買い直しています。そんなに高くないのが多いので、沢山貯まってきました。(笑) 殆どRIAAでいけてますが、イコライジングカーブ変更して好結果なのはやっぱりColumbiaで、Weather Reportの「Heavy Weather」はCol.カーブですが、Bob JamesのTappan Zee,Columbia盤はRIAAで良さそうです。 「Blue Montreux」やSteps関係もCDでよくきいていました。他には、デイブグルーシン、リーリトナーとかラリーカールトン等々、当時の腕利きミュージシャン達がスタジオミュージシャンとしていろんなアルバムに顔を出したりして面白いですね。バブルの頃でしょうか、今は名称が変わったブルーノート大阪に、そんな人達が来ていたので、時々聴きに行っていました。 ビリージョエルまだまだ持ってこられてたのですね!返す返すも失礼しました。沢山揃えてられますね。 来て頂いて、直接の助言では無い事でも、いろいろ気づいたところがありまして、ちょっとずつ改善しています。有り難うございます。 |
owl | 投稿日時: 2018/2/4 18:25 |
常連 登録日: 2013/9/2 居住地: 投稿: 70 |
Re: owlさん宅でのイコライジングカーブ・マッチング体験 Kさん、こんにちは。
ほんとに良いラックです。厚くて大きなヒッコリーボードは重くて2階まで持って上がるのが大変でした。 それから、DACの件でもお世話になりました。 うちのシステム、何度ももう限界かと思ったのですが、アコリバ製品に助けて貰ってちょっとずつ良くなってきました。今回もabsoluteのお陰で見違えるようになりました。 また、宜しくお願いします。 |
zappa1993 | 投稿日時: 2018/2/11 23:38 |
長老 登録日: 2011/3/17 居住地: 投稿: 1916 |
Re: owlさん宅でのイコライジングカーブ・マッチング体験 owlさん、PAKAさん
皆さん こんばんは オフ会の投稿の続きですがすっかり遅くなってしまいました。 日が経ってしまったことで記憶が曖昧になっている部分があるかも知れませんので、間違っている所がありましたらご指摘ください。 当日はまず愛聴盤を聴かせていただき、それからすぐに聴き比べに入りました。 ご用意していただいたのは50年代後半のJAZZで、私も所有している盤や他所で聴いたことのある盤ばかりです。 まずColumbia盤から始めました。 聴き比べたのは以下の2枚で、何度も繰り返し聴いた名盤です。 Miles Davis – Kind Of Blue 1959 (Stereo) Miles Davis – 'Round About Midnight 1957 RIAAで聴く音に慣れている為かそれだけで聴けば特に違和感はないのですが、既に何度も聴き比べをされているowlさんからすると高域が上ずった感じで低域の締りも無いとのことです。 JoplinMK2のイコライジングカーブの切り替えは本体のノブの他に小さなリモコンで行うようで、ボタンを押すたびに本体のディスプレイにイコライジングカーブを略した3文字が表示されます。 イコライジングカーブをRIAAからColumbia(以下COL)に変更すると確かにトランペットの上ずった感じはなくなり帯域も広く楽器らしさが出てきます。 また分解能が上がった訳では無いのですが、ベースラインもより明確に聴き取れるようになりますし音にしまりが出てきます。 シンバルワークも耳に届きやすくなったように感じます。 曲の途中で何度か切り替えながら数曲を聴きましたが、イコライジングカーブを切り替える際にその旨を先に伺っての試聴ではありましたが、もしそうでは無くても違いを聴きとることは出来たと思います。 COLで聴いた後にRIAAで聴き直すと聴き慣れている音にもかかわらず本領を発揮できていない感覚を覚えます。 続いてContemporaryから以下の2枚を聴かせていただきました。 何れもStereo Recordsのオリジナル盤です。 Sonny Rollins – Way Out West 1958(Monoは1957) Art Pepper – Meets The Rhythm Section 1957 上記の2枚はRIAAとAESとの聴き比べでした。 これらは今までRIAAで聴いて不自然だと思ったことはありませんし、もし音が芳しくないと思ったとしてもそれは録音のせいだと考えていました。 今までどちらの作品もベースラインが不明瞭で芯がない点が不満でした。 イコライジングカーブをAESに変更することで、完全に満足できる音になった訳ではありませんが、本来の音というものが少し見えてきたように思いました。 COLとも共通しますが、RIAAで聴くとどうも低域が膨らんで冴えない演奏に聴こえるようです。 他にもPrestigeの盤も聴かせていただきましたがタイトルと適合カーブは失念してしまいました。 COL程の違いは無かったように思いますが、それでも音の変化は感じられました。 どの盤を聴いても概ね埋もれていた音がはっきりして音が立つような印象を受けましたが、当然RIAAから他のカーブに切り替えると多少なりとも音は変化しますのでその変化を正しいイコライジングカーブに適合した時の変化かどうか、或いは適合しているかどうかは不明ながらもより本来の音に近づいているかの見極めが大切だという印象を持ちました。 とは言えMilesのタイトルなどは俄然COLの方が良かったですし、Stereo Recordsの2枚も同様で、私も出来るならイコライジングカーブ・マッチングさせて作品を楽しみたいと思いました。 JAZZの聴き比べが一息ついたところで私が持参したBilly JoelのThe Strangerの聴き比べをさせていただきました。 これはRIAA統一への対応が各国によってどのように違ったのか、また70年代のどの時期にColumbiaはRIAAに変更したのかを確かめたくて私が集めたものです。 当日持参したのはUSオリジナル盤、UK、カナダ、日本各国のオリジナル盤、USの最初のリイシュー盤(1980)、日本のリイシュー盤(Master Sound)の6枚。 時間的な事もあり他に持参した他のタイトルまでは聴き比べができませんでしたが、上記の聴き比べだけでも各国の音の違いというものが分かり興味深いものがありました。 リリースは1977年ですからRIAA統一への過渡期と考えられるであろう時期はとうに過ぎています。 私にはその点が常に疑問でした。 RIAAでしか再生できないオーディオ機器も出て来たなかで、レコード会社は独自のカーブを使い続けるだろうか? Billy Joelの作品はあまり音が良くないと聞きますし、確かにThe Strangerもそれほど良い録音だとは思えません。(おそらく売れた絶対数が多いためこう言われることが多いのでしょう) しかし、果たして中学生の頃に日本盤で聴いていたBilly Joelはそんなに悪かっただろうか? まずUSオリジナル盤をいつも聴いているRIAAでかけていただきました。 確かにCOLをRIAAで聴いた時に表れる高域の上ずった感じやキツさ、リズム隊のキレの無さというものが感じられます。 もやもやしながらもいつもはこうした音で聴いているのですが、先にJAZZで体験したイコライジングカーブ・マッチングを思い返すと本来あるべき音というものがおぼろげながらも想像できます。 NAB(後期のColumbiaはこのカーブが使われているらしいという事でした)で聴いたThe StrangerはBillyの声がより肉声のように聴こえ、楽器の演奏も精彩さを取り戻したかのように感じられます。 そう、この線の細いサックスの音もずっと不満だったのです。 なぜこんな音で録音されているのだろかと。 なるほどNABで聴くとサックスの音もずっと良い音に聴こえます。 1977年にまだ独自のカーブが使われていたとはとても信じられませんが、音を聴くとあながち間違った考えでは無いような気がしますし、そう考えるのが自然だという結論に私も賛同せざるを得ません。 続いて、UK、カナダ(USに一番近いと思いこれを選びました)と聴きましたがこれらもNABの方がしっくりくるようです。 アメリカで提唱されたRIAAへの統一に他国がどう反応したのかが興味の対象だったわけですが、少ないサンプルながら他の主要国もUS同様に直ぐにはRIAAに変更しなかったのではないかと想像することができます。 しかし、日本盤は音を聴く限りではRIAAではないかという気がします。 逆にRIAAでカッティングされた盤をNABで聴くと低域が強調された感じで、これはこれで不自然な感じを受けます。 RIAAしかないフォノイコライザーで聴くならThe Strangerの日本盤は帯域バランスが良く聴き易い好盤のように思えますが、オリジナル盤と聴き比べると平坦で前に音が出て来ず何とも煮え切らない音に感じてしまいます。 US盤の最初のリイシューは1980年です。 私の持っている盤はシュリンク付きで、「Mastersound Half-Speed mastered」と書かれたステッカーが貼ってありますので、新たにカッティングされたものだと思いますし、デッドワックスの文字もオリジナルとは違いSTERLINGの文字もありません。 こちらも日本盤と同じでRIAAで聴いた方が自然で、オリジナル盤をNABで聴いた時の音に近いものを感じます。 リマスタリングの効果なのかは分かりませんが、多少洗練された音に感じられますしオリジナル盤の良さとはまた別ですがRIAAで聴くならリイシュー盤でも良いのではないかという気もしました。 確かではありませんが、この頃には新作・再発ともに徐々にRIAAに切り替わっていったのではないかと思います。 同じリイシュー盤でも日本のMaster Soundは音をいじり過ぎていて全然好みに合いませんでした。 CDでよくある強調し過ぎてバランスを欠いたリマスター盤の様です。 当日の様子をざっと書き出してみて、まだまだ書き切れないこともありますし、うまく表現しきれていないところもあるのですが、長くなりそうですのでこの辺で一旦終わりにしておきます。 owlさんには他にも色んな盤をご用意していただいていたようで、私が持参した盤の聴き比べに結構な時間を取ったことを申し訳なく思います。 イコライジングカーブ・マッチングについては興味はあるものの本当かな?という疑問もあり、一度自分で聴き比べてみたいと考えておりましたので、owlさんのお誘いには本当に感謝しております。 おかげでアナログの奥深さを垣間見ることができましたし、益々アナログという再生方法の魅力に取りつかれた感じです。 |
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