メイン [00-03]音楽全般 マイケル・ブレッカー恐るべし | 投稿するにはまず登録を |
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RANZAN | 投稿日時: 2008/4/1 11:29 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3256 |
マイケル・ブレッカー恐るべし ここに精魂込められた一枚の新しいジャズ・アルバムがあります。
現代ジャズ・テナーの巨人マイケル・ブレッカーは、2007年1月13日に闘病の末亡くなったのです。 現代テナー・サックスの王道を行くといってもいい全身全霊を傾けた、彼の遺作となるこのアルバムは、スイングジャーナル誌2007年度ジャズ・ディスク大賞(金賞)を受賞したのです。 その闘病中に録音したといわれる、このアルバムはまた貴重であるといっていいのではないでしょうか。 アルバムを聴いても自ら気力を振り絞り、マイケル・ブレッカーの音楽が脈々と生きづいているような感じさえ与えるのです。「巨人マイケル恐るべし!」と思わず言いたくなります。 ここにマイケルが95年に録音したインパルス盤「テイルズ・フロム・ザ・ハドソン」MVCI-7もありますが、当時フュージョンも好きでした。このマイケルのフュージョン風リズム感が特に気に入っていたのです。 それはまた96年度ジャズ・ディスク大賞最優秀録音賞にも輝いた名盤でした。 そのことで改めて「テイルズ・フロム・ザ・ハドソン」を聴き直してみたのですが、やはりそのテナーの音色が豊かで温もりも感じ取れ、時には激しいブローが繰り出され現代テナー・サックスの根源をなすといった印象を強く持つものです。 因みに初アルバムは87年の「マイケル・ブレッカー」で、続いて88年には「ドント・トライ・ジス・アット・ホーム」が第2作目として発売されました。続く3作目「ナウ・ユー・シー・イット」が日本で発売されたのが90年だったと思います。 こうした発表年度を見ると、いかに繁忙で、奔放なマイケルのスタンスが見て取れるようです。 続けざまにマイケル・ブレッカーのアルバムは、次から次へと発売になり人気も出て好評を博したのです。 またマイケル・ブレッカーとギターのパット・メセニーは同じグループで活躍しているが、以前アルバムの録音でマッコイ・タイナーのためにお互いが持ち寄った「ミッドナイト・ヴォヤージ」ではマイケルはアフリカを、パットはスペインをテーマーにしたものだったが、それがきっかけで結ばれるべくして結ばれる宿命を背負って、二人はそれ以来共演し続けていったのです。 今回の「聖地への旅」でもサイドメンを努めるこの凄いメンバーの顔ぶれでもお分かりでしょう。 ハービーハンコック(1)(5)(8)(9)、ブラッド・メルドー(2)(3)(4)(6)(7)のピアノがマイケルに負けじと、その迫力ある演奏でそれぞれ個性を出し切っているのです。マイケルをフォローしていく見事さと、病と闘う友人を称えるその素晴らしい奏法に拍手を送りたいと思います。 それにもまして、マイケルは自らの闘病との戦いで体調が弱っていくなか、どんな気持ちでこの仲のよいメンバーと録音していたのでしょう。 まさに胸迫る思いです。 ≪聖地への旅/マイケル・ブレッカー ≫ マイケル・ブレッカー(ts) パット・メセニー(g) ハービーハンコック(p) ブラッド・メルドー(p) ジョン・パティトゥッチ(b) ジャック・デジョネット(ds) 2006年8月NYで録音 ユニバーサルクラシック&ジャズ UCCM-1116 2007/5/16 発売 曲名 1) ザ・ミーン・タイム 2) ファイブ・マンツ・フロム・ミッドナイト 3) アナグラム 4) タンブルウィード 5) ホエン・キャン・アイ・キス・ユー・アゲイン? 6) カーディナル・ルール 7) ハーフ・ムーン・レーン 8) ルーズ・スレッズ 9) 聖地への旅 |
管理人K | 投稿日時: 2008/4/1 19:43 |
管理人 登録日: 2007/12/10 居住地: 投稿: 1907 |
Re: マイケル・ブレッカー恐るべし RANZANさん、素晴らしいディスクをご紹介頂きありがとうございます。
私も購入して魂の演奏を聴かせて頂きます。 余談ですが、マイケル・ブレッカーの演奏は5年ほど前にやはり富士通テンさんのご好意で観させて頂いた事があります。 その時にジョン・コルトレーンの「ジャイアント・ステップス」を演奏したのですが、その演奏時のブレッカーのサックスの音色がコルトレーンそっくりでびっくりしたのを憶えています。 音色だけでなくコルトレーン独自の「シーツ・オヴ・サウンド」も完璧なコピーで、いわゆる歌真似ではなく、「吹き真似」になるのかと思います。 よく歌が本当に上手い人は歌真似が上手だと聞きますが、「吹き真似」が上手な人も本当に上手いJAZZプレーヤーなのかもしれませんね。 悲報を知った時は悲しかったですが、貴重な最後のステージを体験出来て幸せだったと思ってます。合掌。 |
RANZAN | 投稿日時: 2008/4/2 23:16 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3256 |
Re: マイケル・ブレッカー恐るべし 管理人Kさん、こんばんは。
5年前にマイケル・ブレッカーの実演を聴かれたのですね。それは羨ましくもあり素晴らしかったと思います。 おっしゃるように確かにそのサックスには歌心があり、音色も迫力があり、とにかくその奏法は確かに上手いです。 それにしてもオーディオで聴く音楽ジャンルはジャズですが、感心させられるのは、管理人Kさんはどの分野の音楽ジャンルをもこなされ、また知識、情報量も豊富で詳細なことまでよくご存知です。 オーディオに関してもそうですが、音楽についても敬服するところです 今後も各音楽分野に関して、いろいろとアドバイスくださるようお願い致します。 |
管理人K | 投稿日時: 2008/4/4 22:53 |
管理人 登録日: 2007/12/10 居住地: 投稿: 1907 |
聴かせて頂きました RANZANさん、こんばんわ。
私は音楽とオーディオは大好きですが、音楽的な知識はそれほどありません。 ただ、何十年と色々なジャンルの音楽を聴いて来ているので、その経験があるだけです。 元々好きなジャンルは60〜80年代初頭にかけてのROCK・POPSですが、当初はそのROCK・POPSをいかに気持ちよく聴けるかに情熱を注いでいました。 その後、せっかくオーディオをやっているのだからと聴き始めたのがJAZZやクラシック、その他のワールドミュージックなどです。 つまりJAZZやクラシックなどを好きになれたのもオーディオのお陰でして、そういう意味でもオーディオには凄く感謝しているのです。 私にとっては仕事面でも人生を大きく変えてくれたのもオーディオですので、オーディオは恩人でもあります。ですのでオーディオに関しては命がけで真剣に取り組まなければいけないものなのです。 ところでマイケル・ブレッカーの遺作が本日届きましたので聴かせて頂きました。 素晴らしいメンバーをバックにしたブレッカーの疾走感に溢れるスリリングな演奏を堪能させて頂きました。 音質的には前後感、肉厚な音像感などがもう少し欲しい所ですが、空間表現に優れたすっきりしたもので、JAZZとしては清楚で端正な音質になると思いますが、ブレッカーや他のメンバーからしても、この音質が合っているような気がします。 但し、この音質は小音量ですと何気なく大人しい演奏に聴こえてしまうので、極力大音量で聴くべきですね。 ある程度の音量で再生すると、ブレッカーをサポートするメンバーの緊張感まで伝わって来ました。 皆さんもブレッカーの魂の演奏を聴いてみて下さい。 尚、このアルバムは輸入盤でSACDハイブリッドもあるようですね。 私が購入したのは輸入盤のCDですが、RANZANさんはどちらでお聴きになったのでしょう?SACDだとまた違った音質傾向になるかもしれませんね。 |
ネコ25 | 投稿日時: 2008/4/5 0:40 |
常連 登録日: 2008/2/15 居住地: 東京 投稿: 68 |
Re: マイケル・ブレッカー恐るべし たしかにマイケル・ブレッカーはすごいですよね
奥さんもかなり有名な方ですよね 日本に来日する際 新宿区にある新大久保のサックス専門店石森楽器によく頻繁に行っていたそうです 石森楽器はマアチュアから海外のプロも利用する なかにはジョンコルトレーンの息子ラビーコルトレーンも修理や調整為に日本に来日していたそうです |
RANZAN | 投稿日時: 2008/4/6 15:54 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3256 |
Re: 聴かせて頂きました 管理人Kさん、こんにちは。
>ブレッカーや他のメンバーからしても、この音質が合っているよ>うな気がします。 >但し、この音質は小音量ですと何気なく大人しい演奏に聴こえて>しまうので、極力大音量で聴くべきですね。 >ある程度の音量で再生すると、ブレッカーをサポートするメンバ>ーの緊張感まで伝わって来ました。 >皆さんもブレッカーの魂の演奏を聴いてみて下さい。 仰るように大人しく聴こえると思います。その楽器は一つ一つが同じ方向を向いているような感じを受けることは確かです。 またよく聴いていくと適当な距離感を保って演奏しているようで、それがサウンドステージにスッキリ感を覚えるのだと思います。 しかも闘病中にもかかわらず、その距離感を感じさせない魂のこもった演奏に熱が入りマイケル・ブレッカーの生命の輝き、その音楽に向けられた志と、音楽仲間に対する敬愛は、この「聖地への旅」を聴けば納得するものです。 >このアルバムは輸入盤でSACDハイブリッドもあるようですね。 >私が購入したのは輸入盤のCDですが、RANZANさんはどちらでお聴>きになったのでしょう? >SACDだとまた違った音質傾向になるかもしれませんね。 私は日本盤(ユニバーサル)CDです。 仰るようにSACDハイブリッド盤「HUSA-9095」も同じくユニバーサルから発売されています。 しかし残念ながらSACDハイブリッド盤は聴いていませんが、感じることはよりS/N感が高く、マイケル・ブレッカーの演奏は何時もタフで豪快なところに見せられ、それは舌を巻くくらいだと想像します。 またあのハービ・ハンコックのエレクトリック・ピアノに火がついたように燃えるような音調はハイブリッド盤ではより迫力で迫ってくるのではないでしょうか! 何と言ってもこれはマイケル・ブレッカーのジャズマンとして、また魂のこもった傑作であり歴史にその名を刻むアルバムだと思いす。 |
RANZAN | 投稿日時: 2008/4/6 16:24 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3256 |
Re: マイケル・ブレッカー恐るべし ネコ25さん、こんにちは。
ジャズもお好きなようで、これからもよろしくお願い致します。 仰るようにマイケル・ブレッカーはテナー・サックス界のスーパースターでした。 そのスーパースターも病(白血病)には勝てず、2007年1月13日他界したのです。 その病状が悪化していく中このアルバム「聖地への旅」が最後の力を振り絞って録音が行われたのです。 全身全霊を込めて吹き込まれた「聖地への旅」をぜひ一度お聴き願えればと思います。 これからもJAZZに関しての情報伝達もよろしくお願い致しす。 |
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