メイン [00-02]オーディオ全般 オーディオの夢、何処までも! | 投稿するにはまず登録を |
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RANZAN | 投稿日時: 2022/6/21 16:41 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3265 |
記憶に残る一台! テカツツァさん こんにちは。 自身もSONYで唯一記憶に残るのが1976年頃発売された大型フロア型スピーカーシステム SS-G7を鳴らしていた頃です。 この時代オーディオでのSONYは元気があったのです。 PLUMB INLINEという方式を採用して、左右の定位と奥行きの方向定位の明確化を図った 事でした。 また、スタイルもウーファーが前に出た独特なレイアウトを採用していたのも特徴の一つです。 ミッドレンジとトゥイーターをできるだけ接近させるため、ユニットボードで一体化 していました。これにより上下の指向特性を改善できるということです。 低域用にはCARBOCONを用いた38cmコーン型ウーファーを搭載、中域にはバランス ドライブ型の10cmコーン型ミッドレンジを搭載して、中低域での分解能に優れたアルニコV 鋳造マグネットと電流歪の少ないFC材ポールを使用しており、さらに振動方向に対し磁場が 対称となるようにT型ポールが採用されていたのです。これによりリニアリティの向上と中域 での電流歪の改善を実現しているのです。 高域にはバランスドライブ方式を採用した3.5cmコーン型トゥイーターを搭載していました。 エンクロージャーのバッフルボードには、厚い2重構造の30mm厚硬質カラ松材のパーチ クルボードと他の面には18mm厚の高密度パーチクルボードを採用していたのです。 また、振動板を分散させ、特定の板振動の周波数が重なり合うことを避けるようなソニーの 優れた技術での配慮がされていたスピーカーでした。 その後、なかでも1992年に登場したS-GR1はSS-AR1に通ずる要素を見出すことができるのです。 Gシリーズ以降蓄積してきたSONYのノウハウが盛り込まれ、基本的思想の多くは、忠実度の 高さと並外れた反応の良さで、今日までのSONYのデジタル技術力にも脈々と受け継がれていると いっていいでしょう。 |
テカツツァ | 投稿日時: 2022/4/27 22:09 |
新米 登録日: 2022/2/3 居住地: 投稿: 8 |
Re: 記憶に留めておきたい! RANZAN様 こんばんは
ソニーのスピーカーの話とても懐かしいです。 実は、私はソニーのSS-GR1を使っていたたぶん数少ないユーザーです。 このスピーカーの設計者のM氏がウーファーの調整をするために、わざわざ我家まで来てくれたこともありました。 ソニー入魂の名機です。 当時はNR1、ER1、R1のオールソニーの組合せに ヤマハGT-2000とMC-L1000を加えて、CDとレコードをガンガン聞いていました。ソニーが輝いていた黄金時代ですね。 アクロリンクのケーブルとノイトリックのコネクターでバランスケーブルを自作したのを思い出します。 愛機のGR1はその後引っ越しを機にトラブルが続き売却してしまいました。 その前に使っていたSS-G7は学生時代せっせとアルバイトをして購入した(当時確か25万円もしました)もので、 今でも実家のリビングに君臨しています。 たまに古いプリメインアンプの電源を入れて鳴らすと、割とまともな音で鳴るのが不思議です。 |
RANZAN | 投稿日時: 2022/4/1 13:58 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3265 |
記憶に留めておきたい !(37) 皆さん こんにちは。 “ 記憶に留めておきたい " (37) ウイルソン・ベネッシュ Actor 見た目も音も大型を求めるユーザーに、大きくて頑強で四角いボックスであることがスピーカーの 理想だということですが、およそ一般家庭とは無縁なものです。 そこで、形状に変化を持たせたりして理想の音質を追求するのが、今日のスピーカー作りの流行に なっているのです。 ウイルソン・ベネッシュは、早くからその思想を貫いてきたメーカーといっていいでしょう。 それは“Actor?においてデザイン的に見ても完成度が高く、曲面を多用した独特のそのフォルムと、 ハイブリッド構造によってユニットの性能を最大限に引き出しているのです。これをエンクロージャー の上から見ると、上部の傾斜も音への影響を考えてのことだが、これもデザインを引き立ててもいるようです。 それはさまざまなジャンルへの対応度も高く、サイズを超えたスケール感あるサウンドは、聴いた途端 満足のいく、表情の豊かさやビッグバンドの音数の多さ、リズムの切れの良さを鮮やかに表現して見せる のです。 ジャズ・ピアノとベースのデュオでは、特にウッドベースの低音のハーモニーを美しくご機嫌に聴かせて くれると同時に、適度な弾みと伸びやかさが弾き出され、ピアノの響きの重厚感も引き出されているのです。 まして一音一音の密度が高く、演奏のテンションの高さに優れたところが感じられ、聴き手にしっかりと 着実に伝わってくるところが魅力でもあるのです。 クラシックを聴くと木管楽器の響きが華やかに聴こえ、低音には明るさと適度な重量感が宿っているようです。 このスマートなデザインは木の自然さと新素材を巧みに用いた流線形のフォルムはインテリアとのマッチングも 美しく調和するように感じるものでした。 |
RANZAN | 投稿日時: 2022/2/25 14:20 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3265 |
B&W噂のD4シリーズ ! 皆さん こんにちは。 今回、オーディオファンが注目する、B&W噂のD4シリーズがより音を磨きぬいて、登場したことです。 D3シリーズは全機種バージョンアップされD4となったのです。 ”臨海のステレオサウンド”と言われるB&W D4シリーズが切り開く新たなる可能性!(評論家F氏 談) ここは多少なりともB&Wファンの一人として、どこまで進化するのか!これまで表現できなかった 再生領域を可能にしたということで、そのサウンドを一日も早く試聴したいものと、コロナ禍がいまだ収束 しない中、心が躍り待ちわびる日々です。 最新オーディオ誌によれば、評論家F氏が「一足早くD4を試聴した」と、感想を述べているのです。 F氏も前作の「800 D3」のユーザーであることから、そのD3よりさらにピュアで格段の進化で、 今回の新しい「801 D4」でその違いを明らかにしているのです。 F氏は「デザインは全体的には変わりは大きくないようだ」と語っていますが、また試聴するとその 表現力には大きな変化があったようです。 最上位モデル「801」は旧800D3と同一グレードであり、今回は型名に801が採用されたのです。 25cm口径ウーファーが2基、15cm口径ミッドレンジ、25cm口径のトゥイーターによる3ウェイ 構成で、F氏は3年前に800D3をレファレンス機として導入、801D4との音の違いにも興味があった というのです。 いざ試聴してみると、800D3よりもピュアな音質で、トランジェントが向上し、クセがより少なく なり、音の精度も高くさらに音離れも優れており、精度もより高く、遠近の描写力や空間表現力が スピーカーの存在感を薄めるようです。 低音は800D3よりも多少タイトな傾向を示すようです。だが、分解力やダンピングに優れており、 ヴォーカル帯域の解像度やリアリティは格段の進化を遂げているようです。 一つはアルミニウム削り出しハウジング収めたトゥイーター分がキャビネット部から完全に分離 していて、不要な共振と他のドライブユニットからの干渉を抑制いているというのです。 更にD3よりトゥイーターが長くなり(実際、写真からも長くなったことが読み取れるのです)長くする ことで開放的な高音質を目指しているということです。 トッププレートも強化され、鋳造アルミニウムで表面にはコノリー社製のレザーを採用している ことから、全体の剛性と静粛性を高めて、これまで表現できなかった領域の再生を可能にしたことで その存在感あるD4シリーズにおいて、特にハイエンドオーディオを楽しむファンにとって絶対的な 存在となるでしょう。 |
RANZAN | 投稿日時: 2022/1/1 15:51 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3265 |
Re: 記憶に留めておきたい! 皆さん 明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願い申し上げます。 “記憶に留めておきたい” (36) ダイヤトーン DS-MA1 「三菱ダイヤトーンスピーカー」といえば、放送局用のモニタースピーカー等で長い歴史を誇る日本の名ブランドです。 その三菱スピーカーは三菱電機グループ業績悪化のため、業務縮小のあおりを受け1999年そのスピーカー部門が生産中止に 追い込まれ、遂には撤退を余儀なくされたのです。 オーディオ業界では、一度失われたものはなかなか復活しにくいというのが定説でもあったのです。 しかし、2005年12月ダイヤトーンスピーカーは、6年間というブランクの期間はあったのですが、オーディオファンにとって 遠く待ち望んでいたその雄姿を再び目にすることができ、新しい音を聴くことができることは、まさに夢のようであり我が オーディオファイルにとっては起死回生の嬉しいニュースでもあったのです。 ようやく復活したダイヤトーンスピーカーの新しい「DS-MA1」の試聴会が、東京と京都で開催されたのです。 早速、試聴会申し込みをしたところ「試聴会招待状」が届き、京都会場である三菱電機京都製作所AV視聴室で行われた試聴会に 参加したのです。 最初、AV視聴室でそのDS-MA1のフェースを目にしたとき、それはダイナミックなサーフェースカットを施し、響きの美しさを 追求した楽器用チェリー材によるゴージャスなエンクロージャーの採用であり、ネットグリルなしの飾り気がなく、全くシンプル な3ウェイフロア型バスレフタイプで、設置用砲金製専用インシュレーターを付属し、堂々としたスタイルでもあったのです。 そして、何といっても日本人のハンドクラフト技術の端正込めらた、木工技術の粋の高さと美しさにしばし見惚れていました。 また、バッフルに振動特性に優れたピアノ響板材スプルースを適所に採用していたのが実に美しいと感じたのです。 そのDS-MA1は音楽再生の頂点を目指して、伝統あるダイヤトーンの最新技術を投入し、ピュア・ボロン(B4C) をはじめとする 高度な技術をもとに、日本人の感性が作り上げた、高性能スピーカーシステムの誕生でもあったのです。 技術担当者の説明では「その音は低音域から高音域まで全ての帯域にわたって緻密で、エネルギー感溢れる音質の表現』を目標に 開発してきたということでした。 ユニットはネオジューム磁石による低歪み磁気回路を全ユニットに搭載したことです。ウーファー(低音)30cmコーン型、 スコーカー(中音)7,5cmドーム型、ツゥイーター(高音3cmソングラジエーター型の堂々とした3ウェイシステムです。 実際、背面に回ってよく見ると、スピーカー端子部は最新のバイワイヤリングタイプではなく、なぜかシングルワイヤリング タイプだったのです。 これには何としても納得がいかなかったので試聴会終了後、技術担当者に伺ったのです。「なぜシングルワイヤリングに拘った のか?」答えは『バイワイヤリングタイプはいいところもあるのだが、それ以上に音質の劣化を招くディメリットの方が大きい』 ということだったのです。(しかしこの回答には未だ納得がいかないでいたのです) そこで、まず試聴した感想ですが、ここで駆動に用いられた機器群は、パワーアンプはスイスの新星ブランドDar TZeel/ダージ ール製「NHB-108model one」プリーアンプAccuphase C-2800、SACDプレーヤーAccuphase DP-78という、これも興味ある ニューフェース機器ばかりでした。 まず、試聴でのその一音が発せられた瞬間、低音が分厚くダイナミックで自然な響きとS/N感も高く、その反応のよい音には 心地よい快感を覚えるようでした。またそれでいてハイスピード感が増してくるようで、音の立ち上がりも早く、骨格のある骨太 な迫力が実に生き生きとして素晴らしいと感じたのです。 ソースもクラシック、ジャズ、ヴォーカルを試聴しました。持参したCDは普段聴きなれたヴォーカル・ソフトを聴かせても らったのです。 個々の楽器のガッシリした図太い低音と、ヴォーカルのガッツがあり、溢れんばかりのリアルで透明感がある響き、解像力に優れ たスピード感溢れる明るい高音、そしてハイレベルでオーディオ的な忠実度と驚異的な音像定位には、これはどのジャンルの ソースも難なくこなすようで、高い再生能力を保持していることが、そのサウンドから判断できるものでした。 このスピーカーの正確な音場空間の伸びやかさの再現性を聴かされると、見た目以上に大きなスピーカーの存在を想像させられ るくらい、高性能で偉大なスピーカーであると感じとったのです。 やはりこれはダイヤトーンのクラフトマンが長年培ってきた、独自の最新テクノロジーと優秀なエンジニアのノウハウを凝縮 して、現代的な音を再現する優れたスピーカーであると、改めてその技術の高さに感服したのです。 試聴時間は1時間30分と限られた短い時間だったのですが、特に楽器の音で気に入ったのは、ピアノの再現性でした。 それはシーンと静まりかえったホールに素早く空気を切り裂いていくように生々しく『まるでそこにスタインウェイがある かのような!』そんなリニアリティーに優れた繊細な臨場感と、また音離れもよくエネルギー感が直に伝わってくるのには、 魅了されっぱなしでした。 こうしてこの音を聴いていくと、先ほど技術担当者に質問して納得いかなかった「なぜシングルワイヤリングに拘ったのか?」 が、少しは解けてきた感がするのです。 過去、数々のオーディオ試聴会に参加していますが、今回これだけ興奮し感動したのは何年ぶりでしょう。 |
RANZAN | 投稿日時: 2021/12/1 16:00 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3265 |
Re: 記憶に留めておきたい! 皆さん こんにちは。 “ 記憶に留めておきたい ” (35) ジンガリ TWENTY 1,12 ジンガリは1986年に設立された比較的新しい会社ということで、当初から個性的なホーンを持つ システムとして誕生したと見聞しています。 スタジオモニターがスタートのジンガリですが、20周年記念モデルのTWENTYシリーズは完成度を 更に高め、美しい仕上がりのスピーカーだといっていいでしょう。 当初からホーンを持つシステムとして誕生したとされるのです。ウッドホーン搭載のこのシステムは、 見た目も個性的で一目でジンガリと判断できるのですホーンの木目はモデルによって全く異なる もので、コニカル型の子のホーンのが柔らかくかつ滑らかなジンガリ・サウンドに繋がっているのでしょう。 このホーンの素材はイエローポプラ材で、アメリカ東海岸にかけて広く分布しているということです。 安定度も高くしかも美しい部分を採用することで、日本での環境にも十分対応できるというのです。 32cm口径のコーンウーハー・ユニットはコルゲーションと大きなセンタードームが特徴的で、 ボイスコイル径は10cmとかなり大きいのです。バッフル板の厚みのホーン状の構造が、高域ホーン との最適なつながりを予感させてくれるようで、ユニット前面に薄いネットが張られ、これが 振動板保護してくれているということです。 また、無垢のイエローポプラ材から削りだされた、特徴的なオムニレイ・ホーンを持つものです。 エンクロージャー全体は22mmと40mmのMDFで、バッフルに対して奥行きの深いシステムと いうことです。 ここで早速持参した「ラスト・タンゴ・イン・パリ/カレル・ボエリー・トリオ」を試聴したのですが、 冒頭のベースの低域の豊かなエネルギーとダイナミックなサウンド全体の密度もしっかりと聴かせて くれるのです。 ピアノ及びドラムスも音場感豊かに繰り広げられていくところは、うっすらとした残響の中に、しっとり とした落ち着き感があり、ドラムスが必要以上に出過ぎないところが素晴らしいところです。 大きな空間の中にそれぞれの楽器が豊かで、そしてラクラクとしたサウンドとしてのリラックス感も 備わり、比較的大柄なシステムは奥行きの深いエンクロージャーの仕上げも美しく高度なシステムとして 魅力に溢れる優れたスピーカーでした。 |
RANZAN | 投稿日時: 2021/11/13 13:11 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3265 |
Re: 記憶に留めておきたい! 皆さん こんにちは。 ” 記憶に留めておきたい ? (34) ディナウディオ Cntoour T2,5 ディナウディオは、その優れたユニットと高い木工技術が生み出す良質な音の効果で、デンマークの人気ブランドです。 それはシンプルでスマートな立ち姿を見ても、ダブルウーハーのセンターキャップは、さすが専用ユニットメーカー ならではの独自性を持ったものです。 通常なら38cmの大型ウーハーに用いられる75mmもの大口径ボイスコイルを、Cntoour T2,5に採用しているのは、 ウーハーのツイン駆動のためであることから、86㏈と低い能率のためここは馬力のあるパワーアンプと組み合わせて 駆動したいところです。 実際、試聴したときはかなり力のあるパワーアンプで駆動していただいたのですが、どっしりと低い低音のレスポンスの 向上が見事だったのです。 今回は設置されていなかったのですが、説明では本体と一体のスタンドベースにリバーシブルスパイクが装着可能と いうことでした。 情報量が多く生み出され解像度も圧倒的に素晴らしく、本機ならではの可能性の高さを発揮してくれたのです。 他のスピーカにはない微かなニュアンスや定位の前後感が俊敏に再現されたのです。 ディテール再現性や解像度は圧倒的ですが、わずかに音色がやや暗いところが弱点といったところだと感じたのです。 ジャズ・ヴォーカルやソロの楽器のシャープな音像感が実に印象的でしたが、この厳格な音はジャズなら逆に少し ルーズさがあってもいいかなぁ〜と感じるところです。 ポップスではビシッと全く揺ぎなく、ニュートラルで質感再現も極めて自然に弾き出されるのです。 一方、得意とするクラシックでは、ハーモニの重奏構造を図解するような再現は、ナチュラルなバランス解像度の高さも、 また空間的な定位に優れた豊かなサウンドが大きな魅力でもあるのです。 くっきりとした正確な音像でナチュラルなバランスと解像感のの高さは、これは得難いものであり、さすがクラシック音楽に 最適なスピーカーでもあると感じ取ったのです。 |
RANZAN | 投稿日時: 2021/10/18 16:01 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3265 |
Re: 記憶に留めておきたい! 皆さん こんにちは。 “ 記憶に留めておきたい ” (33) Victor SX-M3 ” Victor “ このブランドはSPレコード時代からも有名であり、その当時からビクターの電蓄は最も音質が良いと定評が あったのです。 オーディオマニアにおいて記憶にあるのは、我がピュアーオーディオファンには、オーディオが最も華やいでいた頃、 ビクターの高級ブランド「ラボラトリーシリーズ」というハイエンド機器群が、オーディオ界を一世風靡していたことです。 その頃レコード店に行けば必ずといっていいくらい、ビクターのスピーカが設置してあり、いい音を奏でていたことを 懐かしく思い出すのです。 そして、1972年に発売されたブックシェルフ型スピーカーがSX-3でした。このSX-3は狙い通りのナチュラルなサウンド が好評で、高く評価されベストセラーとなったのです。 それから、音楽をこよなく愛するオーディオファンに愛された、自信作といっていいSX-M3が新開発の制振構造の メカニカル・ベース・マウントの採用で登場し、ユニット構成は、ウーハーが14,5cm型、ツイーターが1,9cmドーム型の 2スピーカーが2ウェイ方式となっていて、各ユニットの振動板にはマグネシウムが使われていたのです。 そのことで、各ユニットの高域特性を改善し、高域特性はなんと65kHzまでレスポンスを誇り、乱れがないという特徴が あったのです。 エンクロージャーはがっしりと作られていて、チェリー無垢材の響棒による側面補強でエンクロージャーの響きを コントロールしていて、響きの豊かなサウンドを作り出していたのです。 試聴のジャズではベースは音程が明確で躍動感たっぷりに弾き出され、ドラムスはエキサイティングに弾け飛ぶように、 ヴォーカルがまた実に美しくてフレッシュで、そのプレゼンスと高鮮度の表現が見事といっていいくらいでした。 クラシックでのグリーグの「ピアノ協奏曲イ短調作品16」を聴いたのですが、ピアノは輝くように美しく気品すら 漂わすかのように、その余韻が実にきれいに再現されるところは見事なもので、SX-M3はカラーレーションを感じさせ ない大変に優れたスピーカーだと、共感を持つのでした。 |
RANZAN | 投稿日時: 2021/10/1 12:48 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3265 |
Re: 記憶に留めておきたい! 皆さん こんにちは。 “ 記憶に留めておきたい ” (32) FOCAL Electra 1007S FOCALが手がけるドライバーユニットの優れた品質、信頼性の高さはエンドユーザーはもとより 世界のスピーカーメーカーの間で瞬く間に評判となり、高性能ユニットの設計、生産メーカーとして 確固たる地位を築いていったというのです。 本質的にクォリティの高いユニットの潜在能力を最大限に引き出すという設計思想が徹底されていて、 ネットワークは無理のないシンプルな設計となり、キャビネットも鳴きを抑えた高剛性から高い評価を得て いるということです。 そこで、早速持参したCDアルバムのテナーサックスの雄 、マイケル・ブレッカーの「テイルズ・フロム・ ザ・ハドソン」を試聴したのです。マイケルのサックスが実に軽快で、気持ちよく心地よいブローでの立ち 上がりが素早いのです。ピアノとの各パートの音が明瞭で、ボリューム感を伴ってそのフットワークの良さも しっかりしたもので、空間に放出する感じが実に気持ちの良いものです。テナーの力強さ、エネルギー感を しっかりと伝えながら透明感、繊細さの表現もおろそかにしない、素直にすっきりと伸びた高域感が美しのです。 これはさすがと思えるほどElectra 1007Sの能力の高さを体感したのです。 どのシステムでもいえることですが、やはりここは駆動するアンプ、CDプレーヤーには一定のレベルの高い 質感が求められるといっていいでしょう。 1007Sは聴き手をフワッと覆いこむような独特の雰囲気を持っているようで、大音量でも安心して聴いて いられるだけの足腰の良さも持ち合わせていると感じ取ったのです。 |
RANZAN | 投稿日時: 2021/9/1 12:54 |
長老 登録日: 2008/2/16 居住地: 投稿: 3265 |
Re: 記憶に留めておきたい! 皆さん こんにちは。 ”記憶に留めていおきたい” (31) ソニー SS-AR1 ソニーの始まりはトランジスターラジオとテープレコーダーでしたが、そのソニーにも贅を尽くしてオーディオファイルも 唸らすトップエンドな、その頂点に立つハイレゾ時代のスピーカーSS-AR1が存在したのです。 常に新しいことに挑戦してきたソニーのスピーカー史、音の良さという原点回帰と新しい技術を採り入れる先見性で、 ソニーは数々のスピーカーを作り上げてきたのです。 その成果が実を結んだのが1976年に発売されたSS-G7で、38cmウーファーを採用し3ウェイの大きなフロアー型 スピーカーシステムでした。これにはソニー自慢の新技術が数多く盛り込まれ、カーボンを絶妙な割合で混入させた、 カーボコーン、ピストンモーション領域を拡大するために大径ボイスコイルを採用したバランスドライブ方式、左右対称 かつ振動源を前後で揃えたプライムライン方式のユニット配置と、バッフルにに格子状に溝を作って志向性を改善した ボードなど、ソニーの技術を全て投入したのです。 また、1992年頃にはスーパーオーバルエンクロージャーを採用した大型4ウェイシステムも発表して、それまでソニーが 取り組んできた高級スピーカー作りのノウハウを集大成したという、SS-GR1も発売したのです。 1996年にはユニークなコンデンサー型スピーカーSS-R10も作ったのです。8ユニット3ウェイシステムで、6umの極薄 振動膜を採用したものでした。 そして、2006年には満を持して発売したハイエンドスピーカーSS-AR1では、高度な技術を持つ木工職人の手による加工、組立、 仕上げに至るまで、その精密な作りこそが高音質実現の要となっているのです。 そのSS-AR1は、ツインウーフーを導入した正統派の3ウェイフロア型スピーカーで、その落ち着いた外観からは何とも言えない 優美さが伝わってくるようで、楽器を連想させるほどに緻密で妥協がなく、それがこのSS-AR1の大きな特徴になっているのです。 見た感じでは緩やかで微妙な曲面を描き、エンクロージャーの断面は平行面を最小に抑えたティアドロップ型に近いのです。 まるで楽器を連想させるに緻密で妥協がないところが、SS-AR1の大きな特徴といえるでしょう。 外装もまた手間を惜しまない純粋なピアノ塗装仕上げで、バスレフポートやターミナル端子の作りにも拘っているのです。 試聴はPASS モノラルパワーアンプ XA100,5プリー XP-10 で聴いたのですが、はっとさせられようにピアノやギターの 直接音は伸びやかな余韻で肉づけされ、サックスが豊潤に切れよく鳴り、分厚くパワフルでありながら緻密でライヴネスも豊か に、ヴォーカルにおいてもその余韻の広がりが空間の絶対的な大きさをリスナーに意識させるのです。 また、SACDの伸びやかなサウンドとその反応の良さ、自然な余韻感と音調は実に心地よく忘れがたい印象は今なおよく伝わって くるのです。 まさにオーディオの原点を感じさせてくれるのでした。 |
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