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     インサイドフォースキャンセラーはインサイドフォースをキャンセルしていない
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投稿者 スレッド
Yo
投稿日時: 2012/7/20 17:22
一人前
登録日: 2012/3/21
居住地:
投稿: 120
Re: インサイドフォースキャンセラーはインサイドフォースをキャンセルしていない
ケミさん
ご返事有難うございます。ダンパー関係を劣化させたなら針圧にも負けて高さもヘタった可能性は有るでしょうね。液状のクリーナーは使いすぎるとダイアモンド針とカンチレバーの接着剤も軟化させる可能性を指摘した人もいました。私は一切クリーナーは使いません。メガネ拭き用のポリエステルのミクロファイバー繊維布で後から前にこするだけです。油分もきれいに取れますし、レコードのクリーニングと相まって埃は付いても何かが固着する事はありません・・・これは人それぞれのやり方があるので参考までにです。

zappa1993さん
お気になさらずに・・・。逆にレコードプレーヤーをお持ちでないのにここまでいろいろ考えて頂いて突っ込んで頂いて有難うございます。私もこの提言には非難や否定も覚悟しておりましたのでそれなりに理論武装はしたつもりですが、zappa1993さんの突込みには考えさせられる面も多く勉強になりました。

さて最後ですが、アームのオーバーハングと有効長の調整の問題点を書かせていただきます。これは以前ある雑誌でアナログの調整方法として誰かが書いていたことですが「オーバーハングは1.5mm程度は狂ってもかまわない」と言う文に驚いた記憶があるからです。「1mm程度」と言う表現ではなく「1.5mm」という具体的な数字だったので妙に覚えています。ただその雑誌名と記事を書いた人は忘れました。と言う事で1.5mmオーバーハングを狂わせた場合のトレースアングルの狂いをCADで書いてみました(全て書いても見にくいだけなので基本の図と後は表にいたします:尚基本データはLINN ECOSのものを使いました)。




表の上段はオーバーハングを±1.5mm狂わせた場合です。トレースアングルの下の数字は基本からの変化値です。基本の設定から大きく(特に内周で)角度が変ることが分かると思います。
表の下段は同じ実効長ですが、オーバーハングは変えずに有効長を変化させた場合です。基本とほとんど変りません。この事はSMEのアームでカートリッジの取り付けに自由はなく、スライドベースで有効長を変化させて調整する方法が優れている事が分かります。
実際にいろいろ調整してみると音の変化も大きいです。そしてオーバーハングは大事です。

いろいろ書きましたが、皆様のアナログの楽しみが広がる事に参考になれば幸いです。
zappa1993
投稿日時: 2012/7/23 0:52
長老
登録日: 2011/3/17
居住地:
投稿: 1916
Re: インサイドフォースキャンセラーはインサイドフォースをキャンセルしていない
Yoさん

こんばんは
zappa1993です。

オーバーハングと有効長の調整による問題点の書き込み拝見させていただきました。
またまた難しそうな話ですが、読み解きますと同じ実効長にするにしても、有効長を固定としてオーバーハングで調整する方法よりも、オーバーハングを固定として有効長を調整する方法の方が構造的に優れている。
また後者の場合は、実効長の値にかかわらず、内周・外周のトレースアングルの変化は基準値とほぼ一定であると言うことでしょうか。

確かに有効長が固定のアームの場合、オーバーハングの狂いはトレースアングルの基準値との誤差に繋がっていますので、オーバーハングが1.5mm程度は狂っても良いという言葉は何をもってそう発言されたのかよく分かりませんね。
トレースアングルの+-1.5mm程度の誤差は気にしなくてもよいという意味だったのでしょうか?

一点だけよく分からないのは、アームの支点とターンテーブルの中心との距離は固定だと思っていたのですが、これを調整できる(アームの支点を移動する?)ものもあるのですか?

Yo
投稿日時: 2012/7/24 17:22
一人前
登録日: 2012/3/21
居住地:
投稿: 120
Re: インサイドフォースキャンセラーはインサイドフォースをキャンセルしていない
zappa1993さん

ご返事有難うございます。
手短な文章ながら興味と質問が詰まっていて回答のし甲斐がありますね(笑)。

>またまた難しそうな話ですが、読み解きますと同じ実効長にするにしても、有効長を固定としてオーバーハングで調整する方法よりも、オーバーハングを固定として有効長を調整する方法の方が構造的に優れている。
また後者の場合は、実効長の値にかかわらず、内周・外周のトレースアングルの変化は基準値とほぼ一定であると言うことでしょうか。

仰るとおりです。そのように読み取って頂ければ嬉しいです。

>確かに有効長が固定のアームの場合、オーバーハングの狂いはトレースアングルの基準値との誤差に繋がっていますので、オーバーハングが1.5mm程度は狂っても良いという言葉は何をもってそう発言されたのかよく分かりませんね。
トレースアングルの+-1.5mm程度の誤差は気にしなくてもよいという意味だったのでしょうか?

このご質問の中には「有効長は若干変えてもオーバーハングは変えないほうが良い・・・ということはトレースアングルの変化の少なさから良く分かるが、音もその方が良いのでしょうか?」という疑問も含まれているとしてお答えします。

下記の表は前回の表のデータをまとめたものです。最大と最小とはトレースアングルの最大と最小です。「差」とは「最大-最小」のレンジです。「中間値」とは最大と最小の中間の値の事でこの値をオフセットアングルとするのがベストかどうか分かりませんがトラッキングエラー値が±で最小になります。

ここで注目するのが有効長を固定でオーバーハングを長くした時のデータです。オーバーハングを1.5mm伸ばした時のデータではトレースアングルの最大と最小の差は小さくなってオフセットアングルの設定によってはトラッキングエラーも小さく出来る可能性があります。そしてその逆のオーバーハングを小さくする事はその逆となります。
この事は私がかつて調整したSME Series V(Mysonic Solo)とOrtofon RMG212(SPU Synergy)の聴感と一致します。つまりオーバーハングのメーカー規定値より小さ目は良くなく、正規設定もしくは若干(0.5mmかそれ以下程度)プラス目の方が音の焦点が合って来るという経験です。今回このデータを出してみて私自身納得した次第です。

>一点だけよく分からないのは、アームの支点とターンテーブルの中心との距離は固定だと思っていたのですが、これを調整できる(アームの支点を移動する?)ものもあるのですか?

このご質問は大事な事で前文で申しましたようにSMEのアームはスライドベースが付いていますので簡単に動かせます。他のアームは大体固定ですね。その代わりカートリッジ取り付けが長穴で自由度があって、ここで調整可能です。プレーヤー側で有効長を変えられるものもありますが多くは固定です。私の使うノッティンガムはターンテーブルを外さないといけませんが台座は動かせます。ここで問題になるのがシェル一体型のカートリッジ(例えばSPUなど)の場合でスライドベースのないアームでアーム固定のプレーヤーの場合調整するところがありません。オルトフォンを例にとるとSPUはコンプライアンスの関係上重量級アームと相性がいいのでオルトフォンのアームを使っておられる方も多いと思いますが(私もそうです)アーム固定型ですのでプレーヤー側で有効長の調整が出来ないと問題があるのです。と言いますのはSPUは過去から現在まで多種の型番が存在しますが針の位置は微妙に違います。そしてプレーヤーにアームの穴を開けてもらった場合も完全正確とは言えません。一度計られた方が良いと思います。実は私のノッティンガムでスペースアームの有効長が210なのに205に設定されて納品されました。2台買って2台ともそうでしたから何か間違いか意図が有るのでしょうが、これが分かるまで音は悲惨でした。特殊な調整シートと合間っての事で話が複雑なのでこの事はご要望があれば別記しますが、ノッティンガムをお持ちの方は有効長は計られた方が良いですよ。オルトフォンの場合、古くから使われていてこの問題を感じる人が多いのかスライドベースを作って販売している所もあります。

zappa1993
投稿日時: 2012/7/26 0:36
長老
登録日: 2011/3/17
居住地:
投稿: 1916
Re: インサイドフォースキャンセラーはインサイドフォースをキャンセルしていない
Yoさん

詳しいご解説ありがとうございます。
おかげさまで良く分かりました。

>ここで注目するのが有効長を固定でオーバーハングを長くした時のデータです。オーバーハングを1.5mm伸ばした時のデータではトレースアングルの最大と最小の差は小さくなってオフセットアングルの設定によってはトラッキングエラーも小さく出来る可能性があります。そしてその逆のオーバーハングを小さくする事はその逆となります。

これには気づきませんでした。
確かにトレースアングルの最大と最小の差は、基準値よりもオーバーハングが少し大きい方が少ない結果になっています。
また、Yoさんの表にはありませんが、110〜290までの7つの針位置の数値の前後の差額の計(絶対値で)はOHが16.5mmの時は5.9、次いで18.0mmは5.5、19.5mmは5.4で、これもオーバーハングが大きいものが最小値となり外周から内周までトレースアングルの変化の量が少ない移動になるようです。
(ただ、これが意味するところが何かは分かりませんし、単に7つの針位置間の変化量を表しただけで、別の位置間での計測では違った結果になるのかもしれません)

最終的には自分の耳で確認して好ましい調整をするのが一番ですが、耳だけでは絶対的な判断ができませんので、こうした調整機構の値の意味するところを理解しておくことはとても大切ですね。


アームの支点を移動できるものがあるのは良く分かりました。
アナログプレーヤーは色んな知恵や工夫の上に成り立っているのですね。
とても魅力を感じます。
私には具体的なモデル名等は分かりませんでしたが、アナログを楽しまれている方ならYoさんの投稿の内容も分かるでしょうし、とても有意義なものではないでしょうか。
Yo
投稿日時: 2012/7/26 18:21
一人前
登録日: 2012/3/21
居住地:
投稿: 120
Re: インサイドフォースキャンセラーはインサイドフォースをキャンセルしていない
zappa1993さん

ご返事有難うございます。

>ただ、これが意味するところが何かは分かりませんし、単に7つの針位置間の変化量を表しただけで、別の位置間での計測では違った結果になるのかもしれません

申し遅れましたがこの7ポイントで十分かどうかに関しては、もっと細かく採ったこともありますが、最大値は最内周か最外周の値ですし、最小値はこの7ポイントの間であっても0.1度程度の違いです。本来は関数化すべきでしょうが、傾向をつかむにはこれで十分です。
「これが意味するところ」は下記の通りです。
1)有効長とオーバーハングが決まればそのトレースアングルの最大と最小の値の間でオフセットアングルを決定し、トラッキングエラーを最小にすることでアームの設計が決まります。いろんなアームの設計値をこのように検証するとオフセットアングルは最大と最小の中間値よりは最小値に近い値をとっているようです。それはたぶん最大値は最内周と最外周のワンポイントですが実際は最小値に近いところでのトレースの方が多いからだと思います。

2)一点を支点とするスイングアームであれば、どのような設計のアームでも針は弧を描くのでトレースアングルは曲線的に変化します。そしてそれに完全に追従できる設計のアームなら「トラッキングエラーレスアーム」と言う事になります。最近発売されたターレスと言うアームはターレスの定理(半円の弧に対する円周角は常に90度)を利用したものらしいですがどのように利用されているかは分かりませんが可能性は感じます。しかし2番目に出たSimplictyというアームは「TETRAGON SOLUTIONをアイデアの基本」と書いていまして形からも「平行四辺形を利用してカートリッジの向きを常に一定にする」ことでトラッキングエラーを最小にする工夫がされているのでしょうが曲線的に変化する事は出来ませんのである程度のエラーは残ると思います。

>最終的には自分の耳で確認して好ましい調整をするのが一番ですが、耳だけでは絶対的な判断ができませんので、こうした調整機構の値の意味するところを理解しておくことはとても大切ですね。

仰るとおりです。こうして理屈ばかり書くと「きっと理屈っぽいやつで、システム調整も理屈を優先させているのだろう」と思われているかもしれませんが(笑)、そんなことは有りません。あくまで耳で聴いての判断を優先させています。ただ、オーディオは物理現象ですし、ある意味必要悪のバランスで設計されている機器が多いので、「何事もやりすぎはいけない」との想いから機器の設計を理解する事は「やって良い事と悪い事」の判断をする為にもある程度の論理的理解は必要だと思っています。

(追伸)
前文で「ノッティンガムのアーム設定が違っている」と書きました。しかし掲示板に書くにはきちんと論理的裏づけが必要とノッティンガムの調整シート(特殊な仕組みのシート)を検証しましたら有効長が205でもきちんと調整できる優れものであることが分かりました。たぶん私の使い方が悪かった為かもしれません。一応ここに訂正しておきます。検証結果を書けといわれれば書きますが結構長くなります。ご希望があれば言ってください。
yabukogi
投稿日時: 2019/2/19 1:16
新米
登録日: 2019/2/16
居住地:
投稿: 1
Re: インサイドフォースキャンセラーはインサイドフォースをキャンセルしていない
みなさんはじめまして、SEM3012のウエイトをどこかで売っていないかと検索してましたらこちらの掲示板のこのスレッドにたどり着きました。

私は余り詳しい計算などは出来ませんがインサイドフォースキャンセラーは機能していることは間違いないですよ。

今更だと思いますがちょっとした勘違いがあるようなので一言書かせていただこうと思います。

勘違いとはインサイドフォースが働く所はトーンアームで針先では無いと言うことです。

つまりインサイドフォースはアームが内側に引かれる力と言うことです。針を落とした状態でアームを内側に動かされると針先はレコード溝で内側には動けませんからカンチレバーはレコードの外側に向かって曲げらようとします。

ここを間違えるとインサイドフォースキャンセラーは間違っていると言うことになってしまいますね。

Mono時代は信号が一つなのでインサイドフォースは無視できますからMono時代のプレーヤーに付いているアームは無骨で簡単な構造です。がステレオ時代になるとレコードのV溝内側と外側にそれぞれLRの信号が刻まれるので左右のバランスを崩すインサイドフォースは無視できなくなりました。

昔の話題を掘り起こして済みませんでした。


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