皆さんこんにちは。

７月早々から、ドイツの工場のライン立ち上げのため、ドレスデンに来ています。


［宮殿のような外観］

ゼンパーオパーとはドレスデン国立歌劇場の通称です。
１８４１年にオープンしたこのオペラ座は、天才的な建築技師、
ゴットフリート・ゼンパーの設計に依るため、その名で呼ばれています。

１９４５年のドレスデン大空襲により、瓦礫の山となってしまいましたが、
第二次世界大戦後、４０年の歳月を経て、ほぼ原型通りに再現されました。


［美術館のような天井画］

一方、内部的には舞台装置やその機能性は現代の最新技術が駆使され、
現在、観客がオペラを楽しむための劇場としては内装の豪華さも含め、
全ての面において、世界でも有数のオペラハウスとなっています。


［華麗なホワイエ］

中に入って見ると、装飾的、絵画的な造形が多くあるにもかかわらず、
物静かで上品な感じを受けるのですが、それは古典要素を含んだ、
ルネッサンス様式に起因するものと思われます。

建物の外観や装飾に関しましては、非常に多くの芸術家の登場が有るため、
歴史的な説明も含めここで書くには無理があります。
どうぞ、詳細はネットで検索してみてください。


［客席から天井までの装飾も見事］


さて、今回の出張前、このような機会は滅多に無いと思い、
あらかじめネットで期間内の演目等詳細に調べて行きました。
仕事での滞在であるため、平日に開演前ホテルに帰れる日はおそらく１回かと思い、
９日の「リゴレット」（ヴェルディ）・１０日の「バラの騎士」（Ｒ・シュトラウス）
どちらかチケットが手に入るようにしようと密かに計画を立ててました。

５日の土曜日に運良く正規のチケット販売所が見つかり、
「バラの騎士」のチケットが数枚残っていることがわかり、即ゲット。
会場左奥、日本で言うところのＡ席でした。（６９ユーロ・約１３０００円）
日本での引っ越し公演のチケットでしたら、３万円以下では無理でしょう。
ちなみにＳ席は９３ユーロ、Mittelbalkon（貴賓席）は１２０ユーロ。

さらに６日、日曜日午前のオーケストラコンサートは売れ行きが悪かったようで、
かなりの枚数が余っていました。（なんと、最安席は６ユーロ！）
せっかくの機会でしたので、思い切ってMittelbalkon席で購入！（５３ユーロ）
思いもよらず、最高の会場の最高の席でオーケストラが聞ける運びとなりました。

こんなにテンションが上がったのは、何十年ぶりでしょうか・・・

06 07 2008：
１．「ドンファン」（Ｒ・シュトラウス）
２．よく分からない若い女性の現代曲。（最後にステージに登場）
３．「イタリアより」（Ｒ・シュトラウス）
ファビオ・ルイージ（指揮）ドレスデン国立歌劇場管弦楽団

心落ち着かず、会場内の写真を撮りまくっているうちに、開演。

「ドンファン」の冒頭がなったとたん、この会場のすばらしさが直ぐに分かりました。
オペラハウスのオーケストラセッティングでどのような音響かを、聞き逃さないぞ〜
と思っていましたが、心配した楽器の音量バランスも完璧。

数々のCDで聞いた、ふくよかで少し湿った華麗なのに渋くいぶし銀のごとき、
ドレスデン国立歌劇場管弦楽団独自の音色。
まさにその音源達の基本形が、殆ど歪み感無く聞こえる！！（当たり前か・・）

弦の響き・金管の咆吼・木管の音色の統一・打楽器の威圧感。
実にバランスの取れた、壮麗なヨーロッパの音。
何も言うことは有りませんでした。本場の音、堪能しました。。。。


［オーケストラコンサート］


10 07 2008：
歌劇「バラの騎士」（Ｒ・シュトラウス）
ファビオ・ルイージ（指揮）ドレスデン国立歌劇場管弦楽団
Anne Schwanewilms（マルシャリン）
Anke Vondung（オクタヴィアン）
Kurt Rydl（オックス）
Ofelia Sala（ゾフィー）
他
Wookyung Kim（歌手）という韓国人テナーは見事に歌いきり、拍手喝采でした。

さて、６日のオーケストラコンサートでの弦・木管楽器セクション部のステージが、
オペラの時は電動式で降下し、オーケストラピットとなりました。
開演前正面はこれまた豪華で見応えのある幕が下がっています。


［豪華絢爛な幕］

６時開演、１０時３０分終演（途中４０分休憩２回）というのんびりした進行も、
日本でオペラを聴くときの慌ただしさとは大違いです。

でも、小生にはなにか夢のような時間で、あっという間に終わってしまった様に、
感じられました。
本当に時間が有れば、何度でも聞きたい！見たい！

天井が非常に高く、オーケストラピットでの音が満遍なく会場に響き渡ります。
さらに、いったいどう言う理由なのか？
歌手達の声が会場後ろ奥の席にも関わらず、非常に強い音圧で聞こえてきます。

日本の幾多のホールで何度も聞いた声のどれにも当てはまらない、
澄んだ空気感の、なめらかな声。喉と体の共振による歪み感も実に違和感なく、
圧倒的な存在感。

オーディオ的な話しで、やはり有るであろう、日本のオーディオの音と、
ヨーロッパの音の違い。さらにどうしようもないグレードの差。
そんな思いが、頭を駆け巡っていました。


［カーテンコール］

なにか、書いているうちに興奮が蘇り、テンションが上がってきました（笑）

日本に帰ったら、早速自宅のシステムで、所有のゼンパーオパー録音のCDや
レコードを片っ端から聴いてみたい。再確認したい。今はそれだけです。

こちらでの仕事もあと１週間程。
帰国後はまた音楽談義オーディオ談義に花が咲くことを期待して。

PS：１３日の日曜日は宮廷教会ホーフキルヒェを見学してきました。
　　ここは、有名なパイプオルガン制作者、ゴットフリート・ジルバーマン作の
　　最後の作であり、彼の製作作品中最大のパイプオルガンが設置されています。
　　パイプオルガンもさることながら、この教会の祭壇の美しさも言葉では尽くせない、
　　空前絶後の建築と感じさせられました。
　　こちらも、歴史的背景や建築技法に簡単には説明できない奥深いものがあります。
　　
　　それにしても、ドレスデンは世界遺産の名に恥じない信じられないような素敵な街です。

maroさん、こんばんわ。

遥々ドイツからのご投稿誠にありがとうございます。

お元気ですか？

それにしてもドレスデン国立歌劇場って凄い作りだったんですね。
凄く参考になりました。ありがとうございます。

こんな劇場で最高の演奏を体験出来て羨ましいですね

海外出張される方の特権ですかね？（笑）

これで仕事も順調なら言う事なしですね。

お帰りになってからの土産話も楽しみにしてます！

maroさん、お疲れ様です。

ついにゼンパー・オパーに行くことができたのですね。
しかも「ばらの騎士」も初演の地で聞かれることができたとは、本当によかったです。うらやましいです。私は昨年の来日引越公演を都合で行けなかったのが悔やまれます。

ゼンパー・オパーの内装、想像以上に重厚豪華です。新古典主義建築の傑作と言われていますが、第2次対戦焼失再建前のウィーン宮廷歌劇場もゼンパー設計ですよね。
現在のウィーン国立歌劇場やミラノ・スカラ座を上回るセンスです。そしてドレスデン大空襲を克服した市民の気高い心意気を感じます。
オペラ座の前広場に立っての記念写真、これドレスデンのお決まりですものね。私も行きたい！

このオペラ座は、オペラ上演の際のオーケストラ（ドレスデン国立歌劇場管弦楽団）はシュターツカペレ・ドレスデンと名乗り、東西ドイツ統合後、現代ではオペラ＆オーケストラ演奏の双方の分野でウィーン・フィルと比肩するほどのレベルになっています。またザクセン選帝侯の宮廷楽団として設立された世界で最古のオーケストラとして知られています。この両方の音楽監督を昨年８月から務めているのが、maroさんも実際に立ち会われたイタリア出身のファビオ・ルイージです。

ドレスデン宮廷は、中世のルドルフ?世(14世紀)の時代から神聖ローマ帝国皇帝の選挙権を持つ由緒あるザクセン選帝侯となりますが、バッハがその宮廷楽師長職を望んだバロック時代以前からすでに当時の最先端の音楽であるイタリア(ヴィヴァルディが好例)との強い絆があるようです。宮廷も大変音楽が盛んで、進取の精神に富んでいた歴史を持つと言えましょう。
ちなみに前任のカペレの音楽監督もイタリア出身で、オペラ上演中に亡くなったジュゼッペ・シノーポリ(2002年)でした。
maroさん、ドレスデン滞在記、とても楽しく拝読いたしました。

maroさん、こんばんは。そしてお久しぶりです

ドイツということは、そちらはお昼過ぎですね。maroさんは今頃お食事中といったところでしょうか？

素晴らしい写真の投稿、有難う御座います
いや〜、美しい建造物ですね。maroさんが羨ましいです（笑）
しかもドレスデン国立歌劇場でコンサートとは五感が刺激されますね。一般的なコンサートホールで聴くオーケストラとは一味も二味も違うことでしょう

帰国されましたら、色々とお話を聞かせて下さい。
お待ちしております

maroさん今晩は

凄い　！

仕事で行ったとしても何と言う環境でしょうか　！
世界遺産
なんと羨ましい限りです。

はぁ〜〜
♪行ってみたいな他所の国♪
古いか・・・

美しい景色・美しい音楽を楽しめる事は、オーディオマニアに取っては夢の様なひと時だったと思います。
この貴重な体験は、今後のmaroさんのオーディオのステップアップに非常に重要な事になると思います。

帰国の際は、是非おみあげ話の投稿お待ちしております。

いや〜
それにしても羨ましいー

こんな経験は、私には縁が薄い事ですが何時行ってみたいですね。 頑張るしかないか　！

maroさん

お願いが・・・。

もっと素晴らしい写真が見たいので、出来ましたら

アップして頂ければ幸いです。

みんさんこんにちは＾＾

毎日暑い日が続きますね。暑中お見舞い申し上げます。

さて、ドレスデン出張から帰国後、体調が思わしくなく、
滞在中、かなり寒かったので風邪でも引いたのかと思い病院に行きましたが、
特に大きな問題もないとのことで、どうしたものかと思っていたところ、
知り合いから、ちょっと変わった「整体の先生」を紹介されて行ってきました。

この方、整体も行うのですが、なんとお祓いも施術のメニューなのです。

行って驚いたのですが・・・・
小生の体を触るなり、「ずいぶんいっぱい背負ってますね〜」などと。

で、不思議な動きでお祓いをしてもらったあと、次の言葉で衝撃を受けたのです。
「なにかブロックの様な煉瓦かな？の積み上げた建築物が見えますね」

滞在中何度となく訪れた歴史的建造物、破壊され多くの人命が失われたドレスデンの
姿では無いですか〜〜

この先生にはドレスデンの話など一つもしていないのに・・・

つまり、小生がドレスデンから日本まで「何か」を連れて来たってことに？

ゼンパーオパーに行けることが唯一の楽しみであり、この視点でしかドレスデンを
見ていなかった。。。。

ずいぶん沢山の市民や難民が犠牲になった、大変な空爆だったことを知りました。

この時期になると広島・長崎のことが思い出されます。
この掲示板での内容に則さないので、戦争のことには触れませんが、
音楽やオーディオを楽しめるのは本当に平和で幸せなことと、改めて感謝した次第です。


＊見てみたい映画
ドレスデン-運命の日-



http://www.hmv.co.jp/product/detail/2603577


＊ウィキペディアから
ドレスデン爆撃
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%87%E3%83%B3%E7%88%86%E6%92%83

長崎市への原子爆弾投下
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E5%B4%8E%E5%B8%82%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%88%86%E5%BC%BE%E6%8A%95%E4%B8%8B

広島市への原子爆弾投下
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%B8%82%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%88%86%E5%BC%BE%E6%8A%95%E4%B8%8B

maroさん　こんにちは。

毎年8月になると考え深くなるのはmaroさんと同様です。　

仰るように”音楽やオーディオを楽しめるのは本当に平和で幸せな
こと”　私も本当にそう思います。

しかしmaroさん体調がすぐれないということ。

まだまだこの暑さが続きます。体調管理には十分配慮され、この暑
い夏お互い元気に乗り切りましょう。

maroさん、おひさしぶりです＾＾

長期出張お疲れ様でした。
う〜ん、不思議な体験されましたね。
私がこういう事を言うのもなんですが、
そういう世界はありますからね〜。

wowowで「夕凪の街　桜の国」だったかな？
深夜に放送していてたまたま目にしたのですが、
結局最後まで観てしまいました。
本当に平和に暮らしていけること、
平凡に暮らしていけることに感謝してしまいました。

出張前に遊びにいらしていただきましたが、
管理人Kさまの自宅診断を受けて今非常に面白い事になってます
またお時間ある時にでも遊びにいらしてくださいませ。
きっと驚かれると思いますよ（笑

RANZANさん　こんにちは。

お陰様でだいぶ日本の暑さに耐えられるようになってきました。

部屋をちょっとの間放っておいたら、スピーカーに蜘蛛の巣が張っていました(^_^;)
リハビリをかねて、またオーディオに取り組んでいこうと思います。

どうぞ宜しくお願いします。