アコリバさんにお邪魔していて
「JAZZを聴きたいのだけど、何を聴いていいのかわからない」
という声を聞きます。

私は一応ジャズを演奏しているので、多くの方にジャズを聴いて
欲しい気持はあります。そこで、いくつかご紹介していきたいと
思います。

定石からいくと、パーカー、バド・パウエル等のバップから聴いて
いって（その前の時代からでも勿論OK）ジャズを知るには体系的に
時代を遡るのがいいのかもしれませんが、いきなり音の羅列とも
言えるアドリブ三昧では、なかなかイイと思うのも難しい気が
します。
一旦ジャズというジャンルを忘れて、耳当たりがよく、美しく、
心がキュンとなる様なものを取り上げてみました。

ジャズはアナログ盤というイメージがありますが、まずをCDを
お買いになって気に入ったらアナログという感じでもいいと
思います。

とにかく気楽にジャズを聴いて欲しいですネ。

★身構えなくても良いジャズ　第一弾

掲示板でも話題になっているSHM-CDでありましたので
丁度よいかもしれません。

[WARNER JAZZ 紙ジャケット・SHM-CDコレクション 第1回発売]

■ビル・エバンス

ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング +3 [SHM-CD]
[完全限定生産]　2003年に発掘された3曲が追加収録。

























録音:1977年8月23日〜25日
ビル・エヴァンス(p)　エディ・ゴメス(b)
エリオット・ジグマンド(ds)

商品番号: WPCR-13176
発売日: 2008/10/22
価格: 2580円(税込)

曲目リスト
1. Bマイナー・ワルツ(エレーンに捧ぐ)
2. ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング
3. ゲイリーズ・テーマ
4. ウィ・ウィル・ミート・アゲイン(兄ハリーに捧ぐ)
5. ピーコック
6. サムタイム・アゴー
7. “M※A※S※H※”のテーマ
8. ウィズアウト・ア・ソング*ボーナス・トラック
9. フレディ・フリーローダー*ボーナス・トラック
10. オール・オブ・ユー*ボーナス・トラック

1曲目から、『ポートレイト・イン・ジャズ』『ワルツ・フォー・デビー』
でのピアノとは違う、ちょっとECMの様な感じのエバンスのピアノが聞こえてきます。

晩秋の昼下がりとか、ちょっと温かい冬の午後とか、私は夜聴いても、
昼間聴いてもシチュエーション的に合う感じがします。
ちょっと説得力がありますが、聴き方によっては質の高いBGMにも
使えるかな？7曲目までは3拍子の曲が多く比較的ゆっくりのテンポです。

【裏話】
この作品はビル・エバンス死後に追悼盤として発売されたもので、
亡くなる3年前に録音されました。その頃は体調も良くなく、既に
自分の死を感じていたのでしょう。本を読むと、晩年のビルは、
医者が「よくあの身体で、あの手で（病気からくる手のむくみ）
ピアノが弾けるものだと」と言ったそうです。
残り少ない命を削りながらプレーをした感があります。

このCDで聴かれる贅肉が削ぎ落された澄み切った様なプレーは、
ある種の凄みすら感じさせられます。
マイナーで悲しい曲なのに、どこか悟りにもにた神々しいものを
感じたりします。私は、神様的な音だと思っています。
軽く聞き流せば叙情的なバラードという感じかもしれませんが、
一人静かに聴くと心を打たれる何かがある様な気がします。

私は、古いCDしか知らないので、後半のボーナストラックにある
3曲は聴いていないので何とも言えません。
“M※A※S※H※”のテーマで完結しているイメージなので
7曲目からの繋がりがどうなのかちょっと心配でもあります。

GEOさん　こんにちは。

何時も楽しく心温まるJAZZ情報ありありがとうございます。

私はGEOさんとは逆で、古いジャズCDはあまり持っていません。
確かに50〜60年代の4ビートが効いてよくスイングする、あの当時の
ジャズはリズム的に最高だったのです。当時ジャズ喫茶にもよく足を
運んだものです。

だが、現在ジャズはオーディオ的に音質の良い音で、自分なりの好みの
音で優れたCDを選りすぐって聴いているのが現状です。
だからCD収集は音質がいい新譜がほとんどを占めます。

しかしスイング感があり、よりビートの心地よいリズム感があるものは、
悲しきかな最近では減少しているようです。

私も掲示板で提示しているSHM-CDを楽しみにしているところです。
GEOさんおすすめの”ビル・エバンス”がSHM-CDでクオリティの優れた
音質で甦ることを心待にしています。

「アフィニティ」と合わせて2008/10/22の発売が待ち遠しいですね！

■身構えなくても良いジャズ　第二弾

[WARNER JAZZ 紙ジャケット・SHM-CDコレクション 第1回発売]

ビル・エバンス　アフィニティ[完全限定生産]

商品番号: WPCR-13177
発売日: 2008/10/22
価格: 2580円(税込)

録音:1978年10月30日〜11月2日
ビル・エヴァンス(p)、 トゥーツ・シールマンス(hca)、
ラリー・シュナイダー(ts,ss,fl)、マーク・ジョンソン(b)
エリオット・ジグモンド(ds)、








曲目リスト

1. きみの愛のために
2. スノ・ピーズ
3. 願いのすべて
4. 酒とバラの日々
5. ジーザス・ラスト・バラード
6. トマト・キッス
7. 真夜中の向こう側(メイン・テーマ)
8. ブルー・アンド・グリーン
9. 身も心も






第一弾は書き過ぎたので、控えめにします。
ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング の翌年に
レコーディングされた、ビル・エバンスとハーモニカの
名手奏者トゥーツ・シールマンスの異色作。

エバンスの弾くフェンダー社の「ローズ」が幻想的な感じを
醸し出している。
トゥーツのハーモニカとの相性も素晴らしい。
木々の多い郊外の深夜ドライブに合いそうな感じです。
日常とはちょっと違う空間にトリップ出来るかな？

このアルバムは、ジャズファンの人に、意外と人気が
ないのですが、どうしてでしょう？

GEOさん、こんにちは。

先日は意表をついた襲撃ありがとうございました（笑
現在のセッティングになってからジャズを聴いたのは、
実はあの夜が初めてでして・・・(^^;
思いの外気持ちよく鳴ってくれた事に気をよくして、
ちょっと聴いてみようかな〜、と物色していたところ、
実にタイムリーな投稿ありがとうございました
え〜、第一弾はすっかり見逃していて気がつきませんでした(^^;

と、思ったら発売が１０月なんですね〜
とりあえずＨＭＶで検索したらありましたので、
忘れないうちに予約しちゃいました。

フリージャズとかはさすがに敷居が高いですが、
先日聴かせていただいた奴あたりでしたら、
気持ちよく聴けましたのでご紹介いただけると嬉しいです

・・・、実はあの時は結構緊張していてメモるのを忘れていただけだったりしたり

RANZANさん

こんにちは！

書く順番が入れ替わってしまってすいません。
私は、音にこだわらないし、ソースに対する知識も無いので、
その辺の事はRANZANさんや詳しい方にお任せします。

これからジャズを聴きたいと思っている人に、独断と偏見
ですが入りやすそうなものをご紹介していければと思って
おります。

ＣＤの種類等、補足がありましたら、お書き頂れば助かります。
宜しくお願いします。

　Yossyさん

こんにちは！いつもお世話になります。

先日は、突然訪問して失礼しました。夕飯をご馳走になったり、
いろいろとありがとうございました。
とても楽しい時間を過ごさせて頂き感謝致します。

Yossyさんのシステムは、私が持参したＣＤを素晴らしい音で
再生してました。JAZZ聴かないともったいないです。

JAZZも聴きましょうよ！（笑）

ＣＤをお買いになりましたら是非感想をお聞かせ下さい。

先日持参したものは、たまたま録音が気に入っていたので
個人的に音のチェツクに使ったもので、音楽的にはあまり
感心出来るものではありません。
私が紹介するものをまず聴いて頂いた方がいいかもしれません。

また是非、聴かせて下さい。

Yossyさん

先日持参したCDですが、せっかくたずねられたので
お答えしないとですね。

ドン・チェリー、デューイ・レッドマン、チャーリー・ヘイデン、
エド・ブラックエルがメンバーでOld And New Dreamsという
ユニットのアルバムです。　









　　　　　　　　




アルバムタイトル　Playing
発売日: 1995年08月09日
オリジナル盤発売年 : 1982
カタログNo: 829123
レーベル: ECM
発売国: Germany

日本盤は出ていないかもしれません。
私は、海外に住んでいる時に購入したもので
先日持参したのはドイツ版です。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/575721/ref=71513

クレジット
Don Cherry ( Trumpet ,Piano,)
Dewey Redman ( Sax (Tenor) )
Charlie Haden ( Bass )
Ed Blackwell ( Drums )

曲名
1 Happy House
2 Mopti
3 New Dream
4 Rushour
5 Broken Shadows
6 Playing


個人的には、この辺のジャズは殆ど聴きませんので
詳しい事は説明出来ません。
オーネット・コールマンとの共演経験者ドン・チェリー、
チャーリー・ヘイデン、デユーイ・レッドマン、
エド・ブラックウェルの4人からなるグループで、
ドン・チェリーがオーネット・コールマンの手法を
踏襲した独特のハーモニーが印象的。
2曲目は、民族音楽趣向のドン・チェリーの曲で、
日本の古い音楽を感じさせるメロディーが面白い。

【録音の聴きどころ】

ECMらしくない、色づけがしていないとにかく自然な音。
ライブ会場のホールの広さがよくわかる。

少しオフ気味のマイクセッテイングだが、各楽器の音、
立ち位置までわかる感じ。
エド・ブラックエルのタムタムの音が生の様で
タム本来が持つ音をよく表現している。
タムを叩く時の移動の感じもはっきり見える。

シンバルは、オフ気味のマイクセッテイングの為、
ハイが強い感じで、ドーム系のツィターだと、シンバル
のメーカーまでの区別がつかない感じ。
中音がドライバーだとジルジャン系か、パイステ系かの
（シンバルメーカー）区別がつく様に思います。

キャパ500人位の会場で聴くライブの臨場感がよく
出ているアルバムだと思います。
ちょっとクオリティーの高い生録みたいです。

音楽の内容は、万人向けではないことをお断りして
おきます。

ＧＥＯ様

こんばんは。
先日はお会いすることができてラッキーでした。
いろいろなお話ができてとても楽しかったです。

今回ご紹介くださったCD2枚、早速予約してしまいました。
早く来ないか、今からワクワクしています。

またいろいろなCDをご紹介ください。
これからもよろしくお願いします。

　やまちゃん先生さん

こんにちは！
先日は、本当に楽しい時間を過ごさせて頂きました。

今回は、ご紹介した2枚は、発売予定のCDで
すいませんでした。
しかし、早速予約されたとは、行動がお早い。

この2枚は、奥様とご一緒に聴ける感じのジャズ
だと思います。
CDが来ましたら感想などをお聞かせ下さい。

また、いろいろご紹介する予定です。

こちらこそ宜しくお願いします。

　ジャズ入門　名盤編

まだまだ、どんどんご紹介していきます。
私は、コレクターではないので、どの盤がいいのかまでは
分かりませんので、とりあえず名前だけでご勘弁下さい。

ジム・ホール／アランフェス協奏曲














曲目リスト
1. ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ
2. トゥーズ・ブルース
3. アンサー・イズ・イエス
4. アランフェス協奏曲

アランフェス協奏曲は、スペインの作曲家でギタリストの
ホアキン・ロドリーゴが、アランフェスの歴史をしのんで
作曲したもので、マイルス・ディヴィスの『スケッチ・
オブ・スペイン』でカバーされたのをきっかけに、ジャズの
世界でもおなじみのナンバー。
ジム・ホール（ギター）チェット・ベイカー（トランペット）
ポール・デスモンド（アルト・サックス）のささやくような
ソロが素晴らしい。
哀愁の漂うCTIを代表する一枚。ジャズ入門CDとしても有名。


アート・ファーマー　思い出の夏














曲目リスト
1. おもいでの夏
2. 「黒いオルフェ」~カーニヴァルの朝
3. アルフィー
4. ホェン・アイ・フォール・イン・ラヴ
5. ディティ
6. アイ・シュッド・ケア

日本のプロデューサーが企画したもの。
シダー・ウォルトン,サム・ジョーンズ,ビリー・ビギンズの名手3人が
品良くプレーしている。
１、２曲は、映画音楽でジャズ・ファンならずとも
知っているポプュラーな曲。
私の友人のジャズファンが好きなアルバムです。


ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン

























曲目リスト
1. ゼイ・セイ・イッツ・ワンダフル
2. デディケイテッド・トゥ・ユー
3. マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ
4. ラッシュ・ライフ
5. ユー・アー・トゥー・ビューティフル
6. オータム・セレナーデ

JAZZファンにはお馴染みの名盤。
私も10代の頃から聴いていたので、かれこれ愛聴歴30年以上、
いろいろと想い出の詰まった一枚。

怒涛の様なプレーをしていたコルトレーンが、楽器の問題で
以前の様に吹けない時、その時やむなくレコーディングした3枚の
バラードアルバムの一枚。ヴォーカルのジョニー・ハートマンの
ソフトな低い歌声にしびれます。ジョニー・ハートマンの作品を
いくつか聴きましたが、やはりコルトレーンとの共演のイメージが
強くて････。
同じバックで、歌のない「バラード」も合わせてお聴き下さい。

時代の先端を走っていたコルトレーンが、見せた優しい作品。
夜の雰囲気たっぷりなので、昼間聴くと白けます。

この2枚は、SHM-CDでも発売されている様です。