メイン [00-06]アナログレコード イコライジングカーブについて | 投稿するにはまず登録を |
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ケミ | 投稿日時: 2017/12/17 9:09 |
長老 登録日: 2008/2/17 居住地: 投稿: 851 |
Re: イコライジングカーブについて みなさんさん、こんにちは。
あらためまして、Atlantic系列の検証結果から報告させていただきます。あくまでも私個人の感想です。間違いがありましたら、ご指摘いただけるとありがたいです。 Atlantic系列としては、Atlantic・Atco・Volt・Staxなどがあげられると思うのですが、それぞれの代表盤として写真右からLed Zeppelin(英オリジナル)・Derek And The Dominos(米オリジナル)・Otis Redding(米オリジナル)は”NAB”での再生が合っていると感じます。 特に『レッド・ツェッペリン II』は、音楽としてはいいのにさえない音だというRIAA再生での印象が大逆転してしまいました。”NAB”再生では1曲目「胸いっぱいの愛を」から超立体的に展開しますし、ロバート・プラントのボーカルもおだやかになります。誰かにスポットが当たるわけではなく全体としてすばらしい演奏が展開します。 『いとしのレイラ』もクラプトンのみならずデュアン・オールマンのスライドギターに鳥肌が立ちましたし、『ドック・オブ・ベイ』のRIAA再生も悪くないですが、”NAB”再生では音の厚みが増し、自然と笑みがこぼれます。 『いとしのレイラ』の内袋にはAsylum・Capricorn盤等も印刷されています。そこでThe Eagles・The Allman Brothers Bandを”NAB”再生してみました。 これらはどストライクというわけでもありません(RIAAが正解だと思います)が、RIAA再生に比べて高域のきつさが減り、低域が強く豊かになります。 また、ピーター・バラカンさんの愛聴盤であるThe Doors/『まぼろしの世界』(Elektra)・Fairport Convention/『Unhalfbricking』(Island)を聴いていた際に、ふと思い立って”NAB”再生してみたら、これはこれでいいような気がしてきました(ElektraはRIAAでカッティング、・IslandはAESが合うような気がしますが・・・)。 まったくの正解でなくてもリスナーが気持ちよく音楽を楽しめるのであれば、それはそれでありなのかとも思いました。 |
ケミ | 投稿日時: 2017/12/23 10:12 |
長老 登録日: 2008/2/17 居住地: 投稿: 851 |
Re: イコライジングカーブについて みなさんさん、こんにちは。
Atlantic系列に続いて、Blue Noteの検証結果を報告させていただきます。あくまでも私個人の感想で、間違いがありましたらご指摘ください。 私の所有しているBlue Note(米オリジナル・STEREO)での我がシステムでの結論は、前期も後期も資料通りの”AES”ではないかと思われます。 ”AES”再生では、RIAA再生で感じる高域のキラキラが減じ低域に強さが出ます。演奏がリスナー側に展開するようになるため、奥行きも出ますし音場も広がります。”NAB”再生では、高域がぼやけて低域が大きくなりすぎてしまうように感じます。 この傾向は私の所有している1500番台、4000番台初期から後期でも同様の傾向が見られます。 『BLP1595』 CANNONBALL ADDERLEY / SOMETHIN’ELSE 『BLP4003』 ART BLAKEY AND THE JAZZ MESSENGERS / MOANIN’ 『BLP4017』 HORACE SILVER / BLOWIN’THE BLUES AWAY ただし、後期になると前期に比べて低域の膨らみが押さえられて聞こえますので、”NAB”再生が正解ではという意見もあると思います(私は”AES”再生推しです)。 『BLP4185』HORACE SILVER / SONG FOR MY FATHER 『BLP4204』DEXTER GORDON / GETTIN’AROUND 『BLP4231』BOBBY HUTCHERSON / HAPPENINGS この検証をしていて、やっぱりハード・バップって格好いいなと思いました。お宝をより輝かせるイコライジングカーブの一致は多くのオリジナル盤所有者には必携であると感じます。 |
owl | 投稿日時: 2017/12/23 14:26 |
常連 登録日: 2013/9/2 居住地: 投稿: 70 |
Re: イコライジングカーブについて ケミさん、お忙しそうなのに、次々と御報告有り難うございます。
それにしても、名盤のオリジナル盤沢山お持ちですね!ロックばかりか、いろんなジャンルに渡って。 Atlanticばかりか、Asyalum,Capricorn、、若かった頃聴いていた、ロック系で懐かしいレーベルですね。 「ブルーノートはやっぱりAES]ですか。 これから正月休みがあるので、ロック系の手持ちの古い輸入盤を棚の奥から探してお掃除してと、スローペースですが「カーブ合わせ」楽しみながら試してみたいと思っています。勿論ジャズの方の検証もボチボチやってみます。 |
zappa1993 | 投稿日時: 2017/12/24 11:17 |
長老 登録日: 2011/3/17 居住地: 投稿: 1916 |
Re: イコライジングカーブについて ケミさん
皆さん こんにちは 興味深いご報告ありがとうございます。 この手の検証は一人の聴覚判断だけでは結論を出しにくいところもありますし、そもそもオーディオという機器や環境も違えば音の捉え方や表現も人様々な中での検証ですので色々と難しいこともあると思います。 そんな中でご自分の感想を投稿することは勇気が要ると思いますし検証作業も大変だと思いますが引き続きよろしくお願いいたします。 私は、今後イコライジングカーブ・マッチングについて検証していく中で、まずある程度の共通認識を作っておいた方が良いのではないかと思いました。 それはRIAA以外のイコライジングカーブでカッティングされたレコードをRIAAカーブで聴いた時にどの様な傾向の音に聴こえるかという点です。 既に数多く投稿されたイコライジングカーブ・マッチングについての文中に書かれていたことがあったかもしれませんし、比較試聴の感想からそれを読み取ることができるかもしれませんが、改めて大まかな音の傾向というものを箇条書きにすることで今後自分の所有するレコードの音質に満足できない場合にそれがイコライジングカーブのマッチングによるものなのかが分かり易くなるのではないかと思いました。 そもそも同じレーベルでもレコードによって音質は違いますし、必ずしも同じ傾向の違いに聴きとれるかどうかは分かりませんが、「概ねこのように聴こえる」という感じで結構ですのでAES、Decca、Columbia、NABなどの主なイコライジングカーブでカッティングされたと思われるレコードをRIAAで聴いた時の不自然さについての情報を共有するというのはいかがでしょうか。 イコライジングカーブ・マッチングについて私が疑問に思うのは、これはアメリカだけの問題なのか、或いは世界各国の問題なのかという点です。 ご存知のようにRIAAはRecording Industry Association of Americaの略語であり、アメリカで規格されたものです。 ならば、他国(例えばイギリス)などはこの規格にどう反応したかが気になります。 考えられるのは概ね以下の何れかです。 1、アメリカと同様にRIAA統一後も独自カーブでのカッティングを続けた。 2、RIAA統一に従った。 そして、場合によっては同じレコードでもUS盤とUK盤とではイコライジングカーブが違うということが起こったのではないかと考えられます。 以上はあくまで想像ですが、これはアメリカとイギリスだけの問題では無く、ドイツ、オランダなど他の主要なプレス国も含めると実際にそういうことも起こったのではないかと言う気がしてきます。 同じ作品のレコードでもプレス国によってレーベルが違うと言うことがありますし、初回プレスとリイシューとではイコライジングカーブが違うという事もあり得ます。 そこで、私はあまり音が芳しくないと言われるBilly Joelの70年代の作品の各国のオリジナル盤とリイシュー盤を集めて音の違いを聴き分けることで、そこにカッティングエンジニアの違いの他にイコライジングカーブによる音の違いまでが聴き取れるか試してみることにしました。 ようやく注文していたものが手元に揃ったところですので、これからクリーニングして聴いてみます。 因みにBilly JoelはUS盤はColumbia Records、UK盤はCBS(Columbia Broadcasting System, Inc.)からの発売ですから大本は同じです。 日本の対応がどうだったのかも気になります。 ※Joplinのようなイコライジングカーブの変更が可能なフォノイコライザーを持たない私が検証するのも何なのですが、まずColumbiaカーブでカッティグされたレコードをRIAAで聴いた時の音の傾向を知った上で検証を進めたいと思いますので最初に書きました情報提供の件、皆さんにご協力いただけますと幸いです。 (あくまで参考程度にし、検証の際はそれを刷り込まないようにします) |
ケミ | 投稿日時: 2017/12/24 15:22 |
長老 登録日: 2008/2/17 居住地: 投稿: 851 |
Re: イコライジングカーブについて owlさん,こんにちは。寝る間を惜しんで名盤オリジナル盤の検証にいそしんでます。
私は十数年前にオーディオを本格的に始め,始めて間もなくデジタルからアナログに移行していきました。新しい楽曲よりも古き良き時代の音楽に魅力を感じるからで,名盤オリジナル盤こそがアーティスト本来の意図を推し量れるのではいう思いから収集が始まりました。 しかし,名盤オリジナル盤で鮮度は感じられるものの音楽に感動できない盤や違和感を感じてしまうものも多く,より本物を求めて名盤オリジナル盤収集は続きました。 そして,その違和感がイコライジングカーブにあったという”事実(私の結論です)”に遭遇できたわけですから,検証はたいへん楽しく進められ,同時に多くの右脳で感じられる音楽的感動を得ています。 手前勝手な報告で申し訳ありませんが,もう少し続けさせてください。 |
ケミ | 投稿日時: 2017/12/24 15:24 |
長老 登録日: 2008/2/17 居住地: 投稿: 851 |
Re: イコライジングカーブについて zappa1993さん,こんにちは。
zappa1993さんもイコライジングカーブによる再生の違いを体験すれば,私(私たち)がなぜ浮き足立っているのかということがおわかりいただけると思います。 おそらく80年代初頭までの”米・英”オリジナル盤はイコライジングカーブを一致(近づけて)の再生をしないかぎり,どんなにポテンシャルの高い装置であってもオリジナル盤の真価を享受することはできないと”私は”思います。 投稿内容は私個人の意見であり,他者とすりあわせをしたわけではありません。したがって,当然誤りもあると思います。それを踏まえて,みなさんの参考にしていただけたら幸いです, イコライジングカーブ不一致の大まかな傾向は,ハイ上がりに聞こえる・低域に力がなく伸びてこないなどが挙げられますが,これに気づけるのはイコライジングカーブを一致させた再生を聴くか,CD等のデジタル音源と聞き比べるかだと思います。 前者の聞き比べでは一聴瞭然です。音楽に落ち着きが出ますし,何よりもワクワクしてきます。最後まで演奏を聴きたくなります。後者はリマスタリングされRIAA再生音源に近いものもあるので注意が必要です。 RIAA統一で恩恵を受けるのは誰かと考えると,我々ソフト購入者と”ハード作成者”ではないかなどと推測してしまいます。イコライジングカーブの検証を進めると,RIAA統一後も独自カーブが存続していたことは火を見るより明らかだと”私は”思います。 昨夜もBilly Joelの52番街をColumbiaカーブで再生してみましたが,ピアノの存在感が違いますし,何よりもボーカルが信じられないほど魅力的になりました。 |
owl | 投稿日時: 2017/12/24 18:38 |
常連 登録日: 2013/9/2 居住地: 投稿: 70 |
Re: イコライジングカーブについて 私も、たまらず、昨晩レコードクリーニングし直して、今日、Blue Note前半の検証をしてみました。
ケミさんと同じ結果でした。 まず、うちのアナログ環境の変更です。モノラルは不変ですが、ステレオが変わりました。 カーブチェックには、モノラル用のベンツマイクロエース以外に、より解像するステレオ用のエトナも併用しました。カーブが合って高域低域がちゃんと出ると、モノラル盤でもこちら(エトナ)でも結構聴けるというか、こちらの方が良い場合も有りました。 また、プリアンプの下流側がEX仕様のRCA-1.5absolute―FMに変わりました。 NAB(Columbia)カーブは特に中高域の勢いが増して、しっかり鳴って、RIAAよりは、遙かに良いのですが、少し引っかかる所がありました。言葉で説明しにくいのですが、長く聴いていられない感じで、低域が膨らむとか、位相が乱れているとかでしょうか。 AESでは、広域が過剰になりすぎず、でも太く勢いがあります。低域も膨らみすぎず、しっかり鳴っています。位相が安定して、モノラルでも前後の位置関係がはっきりします。Blue Noteは演奏は良いけど五月蝿くて、長くは聴きたくなかったのですが、AESでは、安心して聴いていられる感じです。勿論BNらしく、勢い、音圧はしっかりと出ます。評判の悪いピアノの音も綺麗でかつ立ち上がりも良しです。 バラードなんかの静かな所では、カーブのマッチしたColumbia盤かと錯覚したりします。 まず、1500番台以前の10インチ盤です。 5037;A Night at Birdland with the Art Blakey Quintet vol.1 1954年録音。AESです。この白熱のライブは凄い内容なのに音がひどいと思っていましたが、その音圧、熱気、存在感に感動します。クリフォードブラウンのバラードが飛び出してきて、思わずうるうるです。(笑)短いレコードなので、次が聴きたくなります。 1581;A Night at Village Vanguard/Sonny Rolins AESでは、サックスが太くクッキリと浮かび上がります。ベースも同様です。生々しいライブです。最近、プリアンプの下流側をEX素材のRCA-1.5absolute―FMに変更したのですが、イコライジングカーブによる変化を良くとらえてくれます。ベンツマイクロのモノラルカートリッジの方がベースやシンバルが響きすぎず合いました。 1531;The Fabulous Fats Navaro vil.1 録音は1947-49年頃で、RVGはカッティングのみの様ですが、AESです。また、ステレオ用のエトナで鮮度の高いより新しい録音のように聞こえます。 1584;Here Comes Louis Smith RVG録音ではあるようですが、Transitonレーベルでの録音のようで、そのせいか、あるいは奏者の特徴か、BNとしては大人しい演奏で、賑やかな所ではすぐ解る高域のひずみが少なめで、RIAAでも一聴良さげです。でもよく聴くと、高域のひずみ、低域の膨らみ、位相の乱れが解り、やはりAES。 1589;Future Explorations by the Horace Silver Quintet 今回のチェック前からAESとメモ済みでした。NAB(Columbia)カーブでは広域の勢いは出るのですが、ベースがブーミーで、また位相がはっきりしなくなります。これもモノのベンツマイクロが合いました。 以上が、Blue Note前半の部です。 (ただし、AESカーブでも五月蝿さは若干残っていまして、うちのシステムの問題ではと考えています。) |
owl | 投稿日時: 2017/12/24 20:34 |
常連 登録日: 2013/9/2 居住地: 投稿: 70 |
Re: イコライジングカーブについて ケミさん、私も近い心境かもしれません。
これまで、うまくいかなかったのが、やっと聴きたかったように或いはそれ以上に聴けそう。そんな、思いでしょうか。。 zappa1993さん、今晩は。 いつも、正確にきっちりと評価されようとする姿勢、頭が下がります。 Columbia盤をRIAAカーブで聴いたときの感じです。 「いつか王子様が・マイルスデイビス」(モノラル盤)を聞き直してみました、 ケミさんがおっしゃるように、それだけ聴いているとそんなもんかと聞こえると思います。Joplin2で切り替えて比べると、 RIAAでは、 中高域が上ずって五月蝿く聞こえる。 モノラルでは、音像がぼやける.位相の乱れか? 結果として、楽器の音がぼやけて、くっきりとしない。 あまり、聞き続けたくない。 Columbiaカーブでは、 逆に、音像のはっきりした音がクッキリと勢い良く聞こえて、五月蝿くない。 聴き続けていたい。 そんな感じでしょうか。 |
ケミ | 投稿日時: 2017/12/26 16:48 |
長老 登録日: 2008/2/17 居住地: 投稿: 851 |
Re: イコライジングカーブについて owlさん、こんにちは。
イコライジングカーブを一致させての再生を体験してしまうと我慢できなくなりますよね。私はモノラル盤は我慢してわざと後回しにしています(本当はプラグがAESのためRCAへの変更が必要です)。貴重なオリジナル盤はモノラル盤の方が多いかもしれませんので今後が楽しみです。 Blue Noteは”AES”で間違いないと思います。”NAB”でもいいような気もするのですが、”NAB”ですとowlさんがおっしゃるように低域がゆるく膨らんでしまいます。これでは気持ちよくありません。 すべての場合にいえることでしょうが、イコライジングカーブを一致させると位相が整うように思います。その結果、演奏がリスナー側に大きく展開しますし、演奏のない部分の透明度が上がります。楽器やヴォーカルの質感が上がりますし、倍音も自然に展開するように思います。そして、何よりも演奏が楽しくてワクワクします。 私はJAZZ新参者で、ごりっとした音という感覚がわかりませんし、生演奏からはほど遠い突き刺すような管楽器の音やキラキラしたピアノの音には違和感しかありませんでした。これらがイコライジングカーブの不一致であったという”(私が思う)新事実”が解明できたことは本当に大きな大きなトピックです。 これからはオリジナル盤の本当の意味での真価を堪能していきたいと思います。 |
owl | 投稿日時: 2017/12/27 0:50 |
常連 登録日: 2013/9/2 居住地: 投稿: 70 |
Re: イコライジングカーブについて ケミさん、今晩は。
モノ盤がまだだったのですね! >イコライジングカーブを一致させると位相が整うように思います。その結果、演奏がリスナー側に大きく展開しますし、演奏のない部分の透明度が上がります。楽器やヴォーカルの質感が上がりますし、倍音も自然に展開するように思います。そして、何よりも演奏が楽しくてワクワクします。 位相の変化は、ステレオ盤では、ケミさんの説明の様になるのでしょうね。モノラルでも同じでしょうが、位相が逆になると、中央から聞こえるはずの音がぼやける(広がる)ので解りやすいです。 >これからはオリジナル盤の本当の意味での真価を堪能していきたいと思います。 いっぱい楽しめそうですね。 |
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