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     私のJAZZ 名盤 Part 2
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投稿者 スレッド
RANZAN
投稿日時: 2021/2/8 13:10
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私のJAZZ 名盤 Part 2

皆さん
  こんにちは。

その声はいつまでも愛らしい、ステイシー・ケントのボーカルを久しぶりに聴いたのです。

<パリの詩/ステーシー・ケント>


ステイシー・ケント(vo)
ジム・トムリンソン(sax,clarr)
グラハム・ハービー(p)
ジョン・パリチェリ(g)
ジェレミー・ブラウン(b)
マット・スケルトン(ds)

TOCJ-66537

1)3月の水
2)こもれびの庭に
3)お話して…
4)池
5)メロドラマのビーナス
6)世界の片隅で
7)春の如く
8)何が起きるかわからないから?
9)海辺のバカンス
10)私の愛しい人
11) 孤独のスケッチ
12)色褪せないもの
13)残されし恋には

ステイシー・ケントはアメリカ生まれのフランス育ちということで、生粋のアメリカ人ですが、現在住んでいる
フランス・パリの方が好きだということです。
その静かな大人の雰囲気の歌声は凛々しく、本格的なセンスも十分に活かされ、やすらぎのジャズ・ボーカルと
言ったらいいでしょう。

まず1)「3月の水」を聴くと、まさにケントが実力派ボーカリストであることが伺いしれるのです。自分のオリジナル曲
のように歌い上げ、「自分にはフランス語で歌うことは自然なこと!」と言っていて、ユニークで繊細で響きの
よい発音と親しみやすいアプローチは、聴けば聴くほどケントのよさが分かるようです。そこにジム・トムリンソンの
サックスは美しい響きと広がりが感じられ、ケントに寄り添うようによりクリアに奏でられていくのです。
各楽器の音色は、決してケントのクリアなボーカルの邪魔にならぬよう配慮されていて、やさしく奏でられていくのです。
7)「春の如く」ではギター、サックスがよく弾み、小気味よくスイングしていくところはさすがであり癒されるのです。
ボサノバ曲等、全13曲をフランス語で唄っていて、そのオリジナル性は抜群といっていいでしょう。

サウンドはオーディオ的に聴くと、少しストレス感は残るようですが、素直な気持ちと雰囲気で癒されたいリスナーには、
スッキリしたステイシー・ケントのボーカルとサックス、ピアノ、ギターが自然な音の広がりを堪能させてくれるようです。



RANZAN
投稿日時: 2021/2/27 14:31
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私のJAZZ 名盤 Part 2

皆さん
  こんにちは。

往年のスイング王、ベニー・グッドマンの名曲をハリー・アレンが陽気で軽快なリズムに乗って奏で
いくのです。

「フォー・ザ・キング・オブ・スイング/ハリー・アレン」

ハリー・アレン(ts)
ロッサノ・スポーティエロ(p)
ジェル・フォーブス(b)
チャック・リグス(ds) 

CMSB-28024 

1)その手はないよ
2)二人でお茶を
3)メモリー・オブ・ユー
4)シング・シング・シング
5)ムーングロウ
6)ローズ・ルーム
7)ロック・ロモンド
8)レッツ・ダンス
9)捧ぐるは愛のみ
11)サボイでストンプ
12)グッドバイ

研ぎ澄まされたリズムは、まるで最新のジャズの香りがする斬新な演奏をたっぷりと披露してくれるのです。
日本でも多くのジャズファンを魅了してきたハリー・アレンのテナーサックスから放たれるスイング感溢れる
分厚いサウンドは、独特の持ち味であり、朗々と響きわたる厚いサックス・サウンドは実に心地いいものです。

お馴染みの「メモリー・オブ・ユー」は、心地よくスイングするジャズ・フィーリングで、軽いリズムに
テナーサックスが実によく似合っているのです。ふくよかな音色は繊細でメロディアスなフィーリングとよく
マッチし、最近忘れかけているジャズ本来のサウンドが甦ったかのようです。
ベニー・グッドマン本来のクラリネットと比べるとテナーでは少々音の差はあるようですが、そこはさすが
これまでのハリー・アレン路線を崩さず、グッドマンの軌跡をたどるようにスイングしていく音色はどこか
しんみりとしながらも明るく響きわたるところが魅力です。
よくスイングするリズムセッションは各パートの特色を出し合い、アレンをバックアップし上手くフォローし
ていくのです。
「レッツ・ダンス」は、何度も耳にした曲であり、何時聴いても「素晴しい!」と、心から思える内容で
グッドマンの情感満ち溢れるリズム感を華やかさと都会的センス豊かなスイング力で、美しく豊かで繊細な
テナーを披露してくれているのです。
アレンは20世紀の思い出懐かしいジャズを、これまた21世紀に伝えるべきものとして、自身の方向性を
キチッと見据えているのも立派だと思えるのです。




RANZAN
投稿日時: 2021/3/17 14:40
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私のJAZZ 名盤 Part 2

皆さん
  こんにちは。

ジェーン・モンハイトの声が澄みわたり、そのシルキー・ヴォイスは美しいルックスと共に、情感豊かな歌唱力が
魅力的です。

< ホーム/ジェーン・モンハイト >

ジェーン・モンハイト(VO)
ラリー・ゴールディンクス(p)
マイケル・ケイナン(P)
ニール・マイナー(b)
リック・モンタルバーノ(ds)
ジョー・マグナレリ(tp)
フランク・ビノーラ(g)
マーク・オコナー(vln)
ジョン・ピザレリー(vo,g)
ピーター・エルドリッジ(vo)

VCCM-1189

1)ア・シャイン・オン・ユア・シューズ
2)ゼアズ・ア・スモール・ホテル
3)ジス・イズ・オールウェイズ
4)トゥナイト・ユー・ビロング・トゥ・ミー
5)ルック・フォー・ザ・シルヴァー・ライニング
6)アイル・ビー・アラウンド
7)エヴリシング・アイヴ・ガット・ビロングス・トゥ・ユー
8)イッツ・オンリー・スモーク
9)ザ・イーグル・アンド・ミー
10)アイ・ディドント・ノウ・アバウト・ユー〜オール・トゥ・スーン
11)イズント・イット・ア・ラヴリー・デイ
12)ホワイル・ウイアー・ヤング
13)ザッツ・オール

まず1)「ア・シャイン・オン・ユア・シューズ」を聴くと、マイケル・ケイナンの奏でる美しいピアノのリズムに
乗って、モンハイトの透きとおるような歌声がリスニングルーム空間高く美しく響きわたり、音像もセンターに
ピタリと定位するのです。3)「ジス・イズ・オールウェイズ」では、フランク・ビノーラのギター及びジョー・マグナレリ
のトランペットの切れがよく、清らかで美しいリズムで奏でていくところもモンハイトに寄り添うような、優雅で極力な
メンバー共演がこのアルバムの聴きどころでもあるのです。
7) 「エヴリシング・アイヴ・ガット・ビロングス・トゥ・ユー」においては、オリジナルに近いミディアム・テンポで
ありながら、それは説得力に溢れた表現で自分のものにしてみせるのです。
さすがに、モンハイトは正統なボーカル・スタイルであり、聴くほどに耳に馴染み実にロマンテックな感じに聴こえる
ところが、現代感覚溢れるゴージャスなジャズであり素晴らしいと感じるのです。

サウンドはボーカルがセンターに定位する豪華なサウンドは、心地よい残響の中にモンハイトのクリスタルな素晴らしい
歌声が響き渡る斬新な音質なのです。



RANZAN
投稿日時: 2021/4/21 12:41
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私のJAZZ 名盤 Part 2

皆さん
  こんにちは。

アメリカで注目を集めるアルト・サックス奏者シャーマン・アービーは、知的でメロディアスなジャズ・マンとして
逸材なアーティストです。

「 ワーク・ソング〜ディア・キャノンボール/シャーマン・アービー 」

シャーマン・アービー(as)
ラリー・ウイルス(p)
バスター・ウイリアムス(b)
ビクター・ルイス(ds)

XQDJ-1010 

1)ワーク・ソング
2)ジャイブ・サンバ
3)ウイズアウト・ア・ソング
4)フォア
5)カウントダウン
6)チュニジアの夜
7)ボヘミア・アフター・ダーク
8)アイム・イン・ザ・ムード・フォー・ラブ
9)イフ・エバー・アイ・ウッド・リーブ・ユー

キャノンボール・アダレイを彷彿させるような風貌で、大きな体格から繰り出すアルトの音は自然でありながら
美しく力強いところが頼もしいのです。

それは、強力なドライブとテクニシャンぶりには、アルトの微妙な震えまでもが見えてくるようでもあるのです。
まず、3)「ウイズアウト・ア・ソング」、4)「フォア」、5)「カウントダウン」と次々と聴いていったのですが、
ラリー・ウイルスのピアノ、バスター・ウイリアムスノベース、ビクター・ルイスのドラムスといった、各奏者の
好フォローも手伝い、音楽が前へ前へと突き進む軽快なスイングは快感であり、これぞアルト・サックスという感
に魅せられるのです。まさに4人の演奏ぶりが直に伝わってくる力強さでも持ち合わせているのです。更にアルトが
溢れんばかりに艶やかであり、そのままフレーズにぶつけていく奏法からしてシャーマン・アービーの活きのよさが
伝わり心に響くのです。
ピアノ、ベース、ドラムスが、これまたシャーマン・アービーに負けない奥深い演奏の粋を聴かせてくれるのが
嬉しいところでもあり、なお艶やかな音色と繊細なフレーズで奏でられるバラード・プレイも絶品でもあり、
聴く人の心奥深くまで浸透していくのです。

アルト・サックスの躍動感に溢れた晴れやかで、のびのびと切れのよいサウンドが展開するシーンは、一度聴くと
忘れられない感動を覚えるようで、そのパフォーマンスにも酔いしれるのです。



RANZAN
投稿日時: 2021/5/1 16:02
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私のJAZZ 名盤 Part 2

皆さん
  こんにちは。

何時も元気があり伸び伸びと聴かせる上原ひろみは、ここでは少し陰を潜めているようにも聴こえる
ようです。

<ジャズ・イン・ザ・ガーデン/スタンリー・クラーク〜上原ひろみ〜レニー・ホワイト>

スタンリー・クラーク(b)
上原ひろみ(p)
レニー・ホワイト(ds)

 UCCT-1212

1) パラダイム・シフト
2) さくらさくら
3)シシリアン・ブルー
4)テイク・ザ・コルトレイン
5) スリー・ロング・ノーツ
6) いつか王子様が
7) アイソトープ
8)ベース・フォーク・ソング
9) グローバル・テュィーク
10) ソーラ
11) ブレイン・トレーニング
12) アンダ・ザ・ブリッジ
13) エルバ・バップ

骨太なベースで定評のスタンリー・クラークと、繊細なドラムスが心地よいレニー・ホワイトのスケールの
大きいトリオのアルバムですが、音を聴いてもスタンリー・クラークが主役を努めているということが判断
できるのです。
美しくメロウな音色で奏でられる上原のピアノはチョッピリ大人の雰囲気をも醸し出しているようにも聴こえ
るのです。しかし、曲の要所ではきちっと上原のピアノの特色を生かしきっていて、また軽快さを伴っている
ところはさすがに素晴しいと感じるのです。

いきなり速いテンポのリズムで始まり、途中から低く沈み込むごついベースは魅力的で、ピアノも美しい
メロディを紡いでいくのです。そして2)「さくらさくら」では日本伝統の曲を、琴をイメージしたかのように
スタンリー・クラークのベースソロから始まり、上原の優しく美しいピアノの響きと、レニー・ホワイトの
シンバルが繊細なシーンを演出してくれるのです。まさにさくらの花びらがヒラヒラと散る様子をうまく捉えて
いるようで、情景がリアルに目の前に浮かんでくるようです。また3)「シシリアン・ブルー」においては、
アルコ・ベースが悲しく、また優しく奏でていき、ピアノがそのあとを追うように、ここはトリオが一体感と
なる瞬間でもあるのです。スタンリー・クラークのよく弾むベースには張りがあり、ドラムスも元気いっぱいで
繊細かつ余裕を持ってリズムを刻んでいくのです。
上原の持ち味を十分に生かしたピアノが軽快に飛ばしていき、その後を追うようにエッジのよく効いたベースの
音色はタイトで艶があり、凛とした演奏が清々しく柔らかく豊かで豊潤な香りがしてくるような、ピアノとベースが
優しく交差するところがまた魅力なのです。ベースが厚くシンバルはよく弾けとび、ピアノもそのリズムに乗り
躍動するように、ゆったり感あるベースソロが甘く切なく奏でられていくのです。お馴染み上原ひろみの流れる
ようなピアノに情熱を感じるところであり、ピアノでの豪快さを取り戻した得意の素早い演奏は、上原本来その
ものといっていいでしょう。
ベース、ドラムスお互いの楽器のスピード感の違いもよく出ていて、このアルバムをいっそう盛り上げているようです。

サウンドはベースを主体としていることもあり、中・高域の張り出し感の印象は少々薄らいではいるが、この演奏を
聴けば今回限りで終わって欲しくないピアノ・トリオであり、今後の期待もいっそう高まるのです。



RANZAN
投稿日時: 2021/5/12 15:23
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私のJAZZ 名盤 Part 2

皆さん
  こんにちは。

ディー・ディー・ブリッジウォーターは、エレガントで高名なジャズ歌手であり、これだけの大ベテランが、
改めて才能を開花させた素晴らしいアルバムです。

<トゥ・ビリー・ウイズ・ラブ・フロム・ディー〜トリビュート・
トゥ・ビリー・ホリディ/ ディー・ディー・ブリッジウォーター>

ディー・ディー・ブリッジウォーター(vo)
ジェームス・カーター (ts,ss,bcl,afl)
エドセル・ゴメス(p)
クリスチャン・マクブライト(b)
ルイス・ナッシュ(ds)

UCCM-1185

1) レディー・シングス・ザ・ブルース
2) オール・オブ・ミー
3) グッド・モーニング・ハートエイク
4) ラバー・マン
5) ユーブ・チェンジド
6) ミス・ブラウン・トゥ・ユー
7) ドント・エクスプレイン
8) ファイン・アンド・メロウ
9) マザーズ・サン・イン・ロウ
10)ゴッド・プレス・ザ・チャイルド
11)フォギー・ディ
12)ストレンジ・フルーツ
13)ホワイト・ア・リトル・ムーンライト・キャン・ドゥ

日本へは何度も来演している、ベテラン・ジャズ・ボーカリスト、ディー・ディー・ブリッジウォーターにおいて、
今回のアルバムの歌声を聴くと「いやぁ〜 実にいいものだ!」と感激してしまうのです。
ビリー・ホリディ没後50年の機に作られたという、このアルバムは断然魅力的であり、フォローするメンバーも豪華で、
ブリッジウォーターにも自然と力が入るのも無理からぬところでしょう。
いかにもビリー・ホリディのイメージが浮かび上がるようで、ダイナミックで力強い1)「レディー・シングス・ザ・
ブルース」から始まり13) 「ホワイト・ア・リトル・ムーンライト・キャン・ドゥ」まで、この迫力あるボーカルの
フィーリングとスイング感満載で、圧倒的なパフォーマンスを披露していて、オーソドックスなジャズを完全に自分の
ものにしていることが判断できるのです。
ジェームス・カーターのソプラノ・サックスとブリッジウォーターの優しい雰囲気あるスキャットには自然と癒される
のです。

エドセル・ゴメスの美しいピアノ、クリスチャン・マクブライトの分厚いベース、ルイス・ナッシュの弾け飛ぶような
繊細なドラムワークの素晴らしさは、ジェームス・カーターの力強いテナーが先導して、ブリッジウォーターと各奏者と
の間に活気がみなぎり、その迫力が伝わってくるのも魅力です。
ディー・ディー・ブリッジウォーターの堂々としてダイナミックで正統的な歌い方は、聴くうちに心が和みまさに感動もの
で、表現力の素晴らしさに胸を打たれ、その絶唱には震えが止まらないようでした。

往年のビリー・ホリディが得意にしていた曲を、ブリッジウォーターがベテラン奏者と息の合ったアレンジで再現して、
各奏者の熱演になぜかキュッと胸が締め付けられた思いがするのです。



RANZAN
投稿日時: 2021/6/17 17:53
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私のJAZZ 名盤 Part 2

皆さん
  こんにちは。

クラシックからジャズに転じたピアニスト、ルイス・バン・ダイクの実力とその良さがよく表現されている
ピアノ・トリオのアルバムで、様々なピアノ・タッチで美しい響きと輝きを聴かせてくれるのです。

「風と共に去りぬ/ルイス・バン・ダイク」

ルイス・バン・ダイク(p)
エドウイン・コージリアス(b)
フリッツ・ランデスバーゲン(ds)

MYCJ-30484

1)タラのテーマ(風と共に去りぬ)
2)見知らぬ国より(子供の情景第1曲)
3)ジャンゴ
4)プレリュード第4番
5)ネイチャー・ボーイ
6)セルマ・イズ・ワルツィング・アランド
7)ババーヌ
8)アルマンド
9)アナスターシャ
10)プレリュード
11)ウイズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ
12)エ・ラ・メール
13)バン・バン
14)シシリアーノ

豊かな音調と美しい旋律のメロディで心を癒すように、ルイス・バン・ダイクが綴っていくのです。
ゴージャスなアドリブも素晴しいと感動するもので、正統派でありクラシックにも似た美しい曲のためか、
色彩豊かな響きがよくマッチし、リズムはスマートで鮮やかに再現されていくのです。曲それぞれが持って
いる響きの美しいメロディが、ジャズのリズムによりスマートで鮮やかに再現されているのです。
それは、ピアノ、ベース、ドラムスの一体感とセンス溢れるリズムが見事に表現されて、誰が聴いても
分かりやすくほのぼのとした空気感で、非常に響きの良い音で繰り出されていくのです。情感溢れた本来曲が
もっている美しくセンス溢れるメロディを、気持ちのよいジャズのリズムにより、スマートにそして鮮やかに
繰り広げるのです。
気持ちが通い合った三人のプレイヤーの、シンプルでありながら、ひたすら美しい旋律の研ぎ澄まされたその
音質がまさに素晴しいのです。
清々しいスパイスの効いた旋律を披露してくれており、まさにバン・ダイクが「リスナーを大切にしていく!」と
いう心使いが伝わってくるようで、バン・ダイクのテクニックの素晴しさは心にくいほど心に伝わるのです。
聴かせる勘どころをキッチリと抑え、生命力のある新鮮さに満ち溢れるサウンドには「素晴らしい!」と感じず
にはおれないものです。

オーディオ的なサウンドにおいては、ルイス・バン・ダイクのピアノだけでなく、エドウイン・コージリアスの
ベースも中域から低域にかけて深く沈み込み、エッジも立ち実によくスイングしているのです。フリッツ・ランデ
スバーゲンのドラムスだって切れ込みもよく、そのドラミングに思わず魅了されてしまうのです。
全体に分厚くメロディを浮かび上がらせているところも、オーディオファイルとして大変嬉しいところです。



RANZAN
投稿日時: 2021/7/10 14:52
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私のJAZZ 名盤 Part 2

皆さん
こんにちは。

ボブ・ジェームス、今回はギター奏者ハワード・ポールとのデュオは、オーソドックスな感覚で軽快に
奏でているのです。

< ジャスト・フレンズ〜アコースティック・デュオ >
ボブ・ジェームス(p)
ハワード・ポール(g)

 VACM-7048 

1)アローン・トゥゲザー
2)枯葉
3)エミリー
4)ジャスト・フレンズ
5)ローラ
6)アウト・オブ・ノーウェア
7)瞳は君ゆえに
8)わが心のジョージア
9)ムーン・リヴァー
10)バット・ビューティフル

フュージョン界を常にリードするボブ・ジェームスは自らのグループ“フォー・プレイ”のリーダーを務め、
円熟したピアノとキーボード演奏に長けていることは、皆さんよくご存知のことだと思います。
よく知られた1)「アローン・トゥゲザー」等をギターリスト、ハワード・ポールを迎え、ボブ・ジェームスは
これ以上ない芳醇で、歯切れのよいピアノを聴かせるてくれるのです。また、ハワード・ポールのギターの
音色はやすらぎの世界へと誘ってくれるようで、まさにスリリングな雰囲気と円熟した演奏にいきなり酔わ
せてくれるのです。ギターの骨太な低域感が見事なリズム感を刻むように、ダイナミックさと繊細感を併せ持ち、
ふたりの包容力ある演奏は、穏やかな雰囲気にもなるようです。
この爽やかなサウンドは四季を通じて保温効果を発していき、メロディを美しく絡ませるように心が通じている
ことがよく伝わってくるのです。ボブ・ジェームスのストレートなピアノの響きと躍動感が、この音楽をいつでも
聴きやすいものにしているのは、スムース・ジャズ感覚で聴くことができるフュージョンは、ジャズとは違い軽快な
リズム感が持ち味で、そのリズムが明るく陽気で誰からも愛され癒される音楽でもあるからです。
ピアノ、ギターのバランスと乗りがよく、このリズム感には、思わず「爽快だぁ〜・・!」と言ってしまうのです。

ピアノとギターのバランスがよく、一つ一つの音は滑らかで、ダイナミックに輝きを増していく。音楽性にも富み、
軽快で柔らかな音は耳によく馴染むようで、スッキリした演奏を楽しみことができるのです。



RANZAN
投稿日時: 2021/7/29 15:20
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私のJAZZ 名盤 Part 2

皆さん
  こんにちは。

マイルス・ディヴィス、最晩年の未発表ライヴ音源が、没後30周年記念で2枚組CDが2021年6月に
緊急発売されたのです。

< ライヴ・アット・ヴィエンヌ/マイルス・ディヴィス >

マイルス・デイビス (tp)
ケニー・ギャレット (sax)
デロン・ジョンソン (key)
フォーリー (lead b)
リチャード・パターソン (b)
リッキー・ウェルマン (ds)

DISC 1
1.ハンニバル HANNIBAL
2.ヒューマン・ネイチャー HUMAN NATURE
3.タイム・アフター・タイム TIME AFTER TIME
4.ペネトレイション PENTRATION

DISC 2
1.リンクル WRINKLE
2.アマンドラ AMANDRLA
3.ジェイルベイト JAILBAIT
4.フィナーレ (バンド・オンリー)FINALE (BAND ONLY)

その先進性ゆえ、本国アメリカでは批判されることもあった”ジャズの帝王”とされたマイルス・ディヴィスだが、
その分フランスの寛容さに親しみを抱いていたということです。
フランスはヴィエンヌのジャズ・フェスティバルに出演した六重奏団での約80分の熱演を、自由を謳歌するように、
そのトランペットはすすり泣き、思わず噛みつくような多彩な響きで、熟成感のあるパフォーマンスの凄さも見事で
あり、魅力溢れるプレイは温かな表現を聴かせてくれる名トランペット演奏ぶりを聴くことができるのです。


RANZAN
投稿日時: 2021/8/13 13:51
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私のJAZZ 名盤 Part 2

皆さん
こんにちは。

山中千尋、現在ニューヨークを拠点に活躍する日本人ジャズ・ピアニストの一人です。

< フォーエヴァー・ビギンズ/山中千尋 >

山中千尋(p),
ベン・ウイリアムス(b)
ケンドリック・スコット(ds)

UCCJ-2083

1)ソー・ロング
2)ブルー・パール
3)サマーウェーブ
4)チェロキー
5)W.W.W.
6)グッド・モーニング・ハートエイク
7)想い出と優しさ
8) フォーエヴァー・ビギンズ
9)ザ・ムーン・ワズ・イエロー
10)アヴァンセ

今作はデキシー風とブギー的なメロディが織り成すリズムは、スリリングな千尋ワールドともいうべきアルバムです。
その山中千尋の活躍は幅広く、ピアノだけでなく、作曲・編曲もこなしているところが高く評価されているのです。

山中千尋のピアノはダイナミックに疾走していくところが見事であり、個性と美が融合し素晴らしくキュートな
メロディの音色を美しいフレーズで綴るプレイに徹しているところがいいですね。
ロマンティックなメロディを、ミディアムテンポから急速に加速していくスイング感いっぱい、気持ちよく躍動する
シーンには圧倒されるばかりです。
アグレッシヴでストレート・アヘッドな演奏が繰り広げられ、ニューヨーク・ジャズの最先端スタイルを反映させる
もので、頼もしい限りです。そのピアノが生き生きと躍動感を伴うようで、彼女にしか表現できないサウンドが鍵盤上
を転がり、力強くアーバンな輝きを放っていくのです。
ここはまた、ベースのベン・ウイリアムスの力強く深く沈み込む低域も安定感があり、ベースは豊かさと切れ味が抜群な
もので、ドラムスは程よいバランスで、このトリオの骨格を成すものです。

サウンドは全曲にわたって、山中千尋ピアノ・トリオは現代的なジャズを見事に消化してみせるのです。
思い切り弾け飛ぶように弾くピアノはクリーンな響きで、音像のフォーカスもキリッとして、オーディオ的にも歓迎されて
いいでしょう。



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