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     私のJAZZ 名盤 Part 2
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投稿者 スレッド
RANZAN
投稿日時: 2014/1/8 16:36
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私にとっての名盤(JAZZ編?)
皆さん こんにちは。

日本でも依然として人気の高いアルトサックス奏者、アート・ペッパー
没後30年を記念して4年前企画されたアルバムです。

「ライヴ・イン・ミラノ1981/アート・ペッパー 」

アート・ペッパー(as)
ミルチョ・レビエフ(p)
ボブ・マグヌッセン(b)
カール・バーネット(ds)

XQAM-1618

曲名
1)ザ・トリップ
2)レッド・カー
3)サンバ・モンモン
4)マイ・ローリー
5)ブルース・フォー・ハード

ファンを興奮熱狂させた力感溢れるプレイの名演はミラノのクラブで収録されたもので、アート・ペッパーが長年レギュラー・カルテットとしてきたメンバーとのライヴ盤であり、その素晴らしい音質が光るのです。

音楽人生でも苦難な道を歩んできたペッパーだが、本格的にカムバックしてのレパートリーを、力を込めたその演奏の魅力には聴く人を引き込んでいくのです。
アルトでありながらペッパーの音は骨太であり、そのトーンでは歌心あふれるフレーズを繰り出すプレイには、とにかくよく歌うアルトサックスなので、豪快なブロウが感じられ、そのアルトに酔いしれるのです。

美しいバラードでは、その細かなフレーズの繊細なところが心憎いばかりで、しかもペッパーと長年レギュラーとしてフォローしてきたという、ミルチョ・レビエフ(p)ボブ・マグヌッセン(b)カール・バーネット(ds)の面々であることから、呼吸もピタリと合っているのもさすがです。

ペッパーのアルトがしっかりした軸として、ピアノ、ベース、ドラムスも分厚くかつ繊細な質感で表現されているところも、全体に伸びやかで開放感もあり、それでいて十分な鮮度感も楽しめるのです。



RANZAN
投稿日時: 2013/12/16 16:14
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私にとっての名盤(JAZZ編?)
皆さん こんにちは。

やはり女性ヴォーカルは音楽的、オーディオ的に聴いてもいいものです。
あのジャズ・ボーカル界の頂点を目指す、カサンドラ・ウィルソンが力強くスイングする歌声に魅了されるようで、ヴォーカル好きにはたまらない一枚です。

≪ アナザー・カントリー/カサンドラ・ウィルソン ≫

カサンドラ・ウィルソン(vo)
ファブリッツィオ・ソッティ(g)
ニコラ・ソラート・(b)
ユリエン・ラポロ(accor)
ミノ・シネル・レカン・ババロラ(per)

VICJ-61668

曲名
1)レッド・ギター
2)ノー・モア・ブルース
3)オー・ソレ・ミオ
4)ディブ・ブルー
5)オール・モスト・トゥエルブ
6)パッション
7)ホエン・ウィル・アイ・シー・ユー・アゲイン
8) アナザー・カントリー
9)レッティング・ユー・ゴー
10)オロムロロ
11) オー・ソレ・ミオ・ファンク

ここにきてウイルソンはポップ・ミュージックへのアプローチをみせており、心新たな境地をジャズ・ボーカルにおいても築こうとしているのです。
それは時代を先取りしたように、直球で歌っているようで、これには実に感動してしまうのです。
ファブリッツィオ・ソッティのギターの響きが、サウンドの魅力を一段と豊かに彩って、パーカッションのエレキー的な音と響きを多く使っていて、そのポップ・ミュージックに近づいているような感触を抱くものです。
イタリア出身のギター・リスト、ファブリッツィオ・ソッティとは3年ぶりの再演ということもあり、その歌声は勢いを増し力が入り気分よく歌っているのです。カサンドラのよく伸びる声は個性的なイマジネーションを展開し、エキゾチックな雰囲気さえ生み出していていくのです。すっかり彼女の世界に引き込まれてしまいそうです。インパクトがありリズム楽器に負けないほどアグレシブに歌っていて、まさにイタリアン・スタンダードをファブリッツィオ
のギターを基調とした、ブルージな音楽を展開しつつ、その楽器の音色や空気感にも異国情緒を醸し出していくのです。

新境地の感覚でカサンドラ・ウィルソンのヴォーカルが聴けたことは、常に新しさを求めているだけに、発想の転換にもなって、改めてジャズを聴くにも最先端システムの構築が必要か、思い知らされるのです。



RANZAN
投稿日時: 2013/11/19 12:19
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私にとっての名盤(JAZZ編?)
皆さん こんにちは。

最近の日本でのジャズヴォーカルでも、ルックスが重要視されることは否めないようです。
そのことからいってシゼル・ストームは、その歌唱力と美貌を併せ持った理想のヴォーカリストでもあり、誰もが思わずジャケ買いしたくなるような、大きくクリクリした瞳とそのフェースが印象的です。

「スカンジナビアン・ロマンス/シゼル・ストーム」

VICJ-61690

1) ALL OR NOTHING AT ALL
2) ’S WONDERFUL
3) MY FAVORITE THINGS
4) NOTHING IN BETWEEN
5) A LITTLE BIT TOOLATE
6) SWEDISH LULLABY
7) STOLEN YEARS
8) I’M BEGINNING TO SEE THE LIGHT
9) CARAVAN
10) FLOWN AWAY
11) ANGEL EYES
12) YOU DON’T KNOW WHAT LOVE IS
13) HAZY MIND

シゼル・ストーム(vo)
ラーシュ・ヤンソン(p)
イェスパー・ソーン(b)
モーテン・ルンド(ds)

これは最新盤でもあり、比較的スタンダード曲をピアノ・トリオの美しいリズムにのって、いきなり1)「ALL OR NOTHING AT ALL」から、彼女のスタイリッシュな雰囲気は上品でありながら、現代的で優れた感性は一段と透明感が増していくのです。
力量のこもった歌声は情熱的であり、それに若さがみなぎっているところが、聴く者の心を捉えるのです。
美しい歌声と溢れんばかりの歌唱力は、時にはスローでロマンチックなメロディにも、逆にフレッシュな感触がリスナーによく伝わってくるのです。そこにラーシュ・ヤンソンの優しく響くピアノと相まって、高いレベルのヴォーカルは、さりげなく歌い上げているようで、これまた心憎いのです。
一聴するとキュットな感じで歌い上げるところは、なかなか都会的でフレッシュな感覚で聴くことができるのです。イェスパー・ソ−ンの深く沈み込むベースが、オーディオファンにはこれまたたまらない快感を覚える瞬間です。
ピアノもいいですがバックのモーテン・ルンドのブラッシュワークも繊細で、スローなナンバーを上手くこなしていくところは絶妙です。ピアノを主体にベースとドラムスをバックに、シゼルの洗練されたスタイリッシュなボイスは、そのタップリした歌い方がなぜか癒される瞬間でもあるのです。
彼女の声にふれて感じるその心地よさ、それは自然が発する限りない美しく透き通ったエレガントさがあり、ゆったりした中にも凄く感情と力がこもっていて、そのボイスの美しい歌声と表現力には、最高な気分に浸らせてくれるものがあるのです。

これはまさに大人のラブソングを、伸びやかにリラックスした雰囲気の中で、ナチュラル・ボイスで豊かなピアノ・サウンドでサポートしているのです。質感も柔らかくそして優しいヴォーカルは心を優しく癒してくれるようであり、音質もよく非常にバランスのいい録音からいっても優秀な一枚です。

オーディオリファレンスとしても最高なアルバムの一つに加わりそうです。



RANZAN
投稿日時: 2013/10/23 12:34
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私にとっての名盤(JAZZ編?)
皆さん こんにちは。

またまた台風27号が日本列島に近づく気配を見せています。
くれぐれも警戒してください。

ジャズ・トランペット好きにはたまらない往年のトランペッターの巨匠、リー・モーガンはブルーノートのドル箱的存在でもあったのです。
その名を聞いただけでファンはゾクゾクしてくるのです。

「 コーンブレッド/リー・モーガン 」


リー・モーガン(tp)
ジャッキー・マクリーン(as)
ハンク・モブレイ(ts)
ハービー・ハンコック(p)
ラリー・リドレー(b)
ビリー・ヒギンズ(ds)

TOCJ-8577

曲名
1)コーンブレッド
2)アワー・マン・ヒギンズ
3)セオラ
3)セオラ
4)イル・ウインド
5)モスト・ライク・リー

今、新たな時代を迎え、改めて「コーンブレッド」を聴くと、その良さを再認識させられるのがこの名盤です。
それもアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの一員として活躍していたリー・モーガンは、ハード・パップ・ジャズ・シーンのスター的存在となったのです。
また、モーガンは、あのクリフォード・ブラウンの後継者とも目されていたのです。
それは大ヒットした名作「コーンブレッド」と、2年後の作「ザ・サイドワインダー」でも、そのトランペットの力強い吹奏は、天井まで突き抜ける勢いと躍動するリズムが、ジャズの音色を最高な形で表現してくれていたのです。
“72年、当時わずか33歳でこの世を去った偉大なジャズ・プレーヤーを惜しむと共に、永年モーガンとブルーノートの関係は緊密だったということです。
37年経った今、この「コーンブレッド」を聴くと、あのLP時代のリー・モーガンの偉大さが懐かしく脳裏に甦るのです。

この「コーンブレッド」は、モーガンの魅力が遺憾なく発揮されたもので、充実感があって絶頂期でもあったのです。
モーガンのバックを勤めてきたドラムスのビリー・ヒギンズに捧げた曲ということで、この時期にハード・パップなメロディから脱皮し、更なる一歩を踏み出し進化させているのが分かるのです。
それも流れるような軽快なテンポと美しいリズム感に、いまだ新鮮な雰囲気で聴くことができるのが嬉しいですね。

それは、18歳でデビューして、わずか33歳で銃弾に倒れるその15年間の音楽人生も努力したからこそ、現在、なお語り継がれ伝説化されていることの偉大さ、その死こそ、彼は天才アーティスト故の、それは悲しい結末だったのかも知れないのです。

サウンドは当時のLP盤とは違い、最新技術を駆使し高音質で甦ったのです。
それはより新鮮で透明な感触で聴けるもので、トランペットのリアル性とパワフルさを感じるのです。
デッドなイメージの低音のリズム群と、色彩的なアルト&テナーサックスがピアノともよく絡み合い、まさにトランペットの歯切れのよい音を盛り上げていくところが素晴しいのです。


RANZAN
投稿日時: 2013/8/16 11:56
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私にとっての名盤(JAZZ編?)
皆さん こんにちは。

ジャズファンなら誰もが知るジャズ・ベースの神様、ロン・カーターが放つ豪快なアルバムです。


≪ イッツ・ザ・タイム/ロン・カーター ≫


ロン・カーター(b)
マルグリュー・ミラー(p)
ラッセル・マローン(g)
岸ミツアキ(p)
力武誠(ds)
浜口茂外也(per)

TOCJ-68075

曲名
1) イッツ・ザ・タイム
2) エディーズ・テーマ
3) マック・ザ・ナイフ
4) キャンドル・ライト
5) 朝日のようにさわやかに
6) 言い出しかねて
7) スーパー・ストリングス
8) マイ・シップ
9) ラバーン・ウォーク
10)イッツ・ザ・タイム

その完璧で知的な奏法のベース奏者として63年〜68年までマイルス・デイヴィス・グループに属していたのです。
その頃思い出すのは、ロン・カーターはジャズだけでなく、クラシックやボサノバなどのメンバーと演奏活動していたので、数多くのアルバムを送り出しているのです。
少し前まではTVのCMにも登場していて、ここに来てその元気な姿にはベースファンならずともジャズファンにとって何より嬉しいかぎりです。
ロン・カーターはジャズへの限りない郷愁とロマンに誘ってくれる
ベーシストの一人でもあるのです。
50年代から今日まで、このロン・カーターのようにありとあらゆる
ジャンルでの音楽をプレイしてきたミュージシャンはそう多くはいないでしょう。

このアルバムでも1)「イッツ・ザ・タイム」10)「イッツ・ザ・タイム」では前述しましたようにTVのCMにも使われ、それは一聴してロン・カーターにしか表現できないその色彩感豊かで躍動感溢れんばかりのベースフィーリングには、何時もドキドキしてくるのです。
美しいラッセル・マローンのギターとの掛け合いも最高に楽しく、ギターの胴体を叩いて奏でるパーカッションに沿って進められていくシーンは見事です。
そのソロは、時には優しく、時には重厚な躍動感を伴って繰り出される弦の響きは、いまだ衰えることなく元気はつらつとした音色でもあるのです
今回このアルバムを聴けば、何故ドラムレスかがよく判断できるようで、ロン・カーターが真に思うベース・ストーリーが具現化されたといっていいでしょう。
しかし、少々残念なのは岸ミツアキ(p) 力武誠(ds) 浜口茂外也(per)の優秀な日本人プレーヤーが10)「イッツ・ザ・タイム」のみの出演なので、ここは全曲共演して欲しいと悔やまれるところです。

サウンドはやはりロン・カーターのベースが主役ですが、ロンだから厳しく言わせてもらえれば、ベースがもう少し厚く弾み、オーディオ的にいってロンのベース・ソロの音質がもう少し深く沈み込めば最高であったでしょう。
一方、ギター、ピアノが上手く寄り添うようにフォローしているのは見事です。
比較的長めの残響を残し空間表現もよく、透明感のある音質も聴き応え十分です。



RANZAN
投稿日時: 2013/7/27 13:22
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私にとっての名盤(JAZZ編?)
皆さん こんにちは。

ザ・ジャズ・メッセンジャーズのリーダーであるアート・ブレイキーは、日本好きでもよく知られており、このアルバムジャケ(柔道着姿)を見ただけでよく分かるというものです。

≪ ゴールデン・ボーイ/アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ ≫

アート・ブレイキー(ds)
リーモーガン、フレディ・ハバード(tp)
カーティス・フラー(tb)
ジュリアス・ワトキンス(fhr)
ビル・バーバー(tu)
ジェームス・スポルディング(as)
ウェイン・ショーター(ts)
チャリー・デイビス(bs)
シダー・ウォルトン(p)
レジー・ワークマン(b)

TOCJ-50063

曲名
1)ゴールデン・ボーイのテーマ
3)ローナズ・ヒア
4)ジス・イズ・ザ・ライフ
5)ゼアズ・ア・パーティ
6)アイ・ウォント・トゥ・ビ・ウィズ・ユー

往年のザ・ジャズ・メッセンジャーズを聴くと何といっても頼もしい限りで、あの重厚なホーン・セクションでの元気な音が聴けることが実に嬉しいのです。

それは、アルトサックス、トランペット等、そのホーンのダイナミックに奏でる音は若々しくも新鮮に聴こえるようで、そのエネルギッシューで見事なまでのアート・ブレイキーの演奏は透明感溢れる繊細なドラム捌きが絶妙な輝きを放っていくのです。
それに魅せられたかのように、ウェイン・ショーターのテナーをはじめとした、各名プレーヤーの熱演に思わず酔いしれるのです。
かなり全員の気合が入っており、一音が発せられた瞬間から美しいピアノにも聴き入り、このような時間が何時までも続いていて欲しいと感じる瞬間でもあるのです。
よくぞここまで洗練され、選び抜かれた独自の音で綴っていく姿を思い浮かべるとき、聴いていてもかなり余裕を持っていて、美しくダイナミックに弾け飛ぶ見事な演奏に惚れ惚れするのです。

アート・ブレイキーは元気だけでないのです。ザ・ジャズ・メッセンジャーズのファンキーなサウンドと相まって、そのトッププレーヤーの一体化された一音一音が美しい時を刻み、各自が巧みなタッチとメロウな輝きを放っていくところが見事です。
ここでもアート・ブレイキーに全員刺激されたのか、そのプレイに寄り添うように、ダイナミックで力強く躍動感あふれる演奏が見事に溶け合っていることからもよく分かるのです。

約40年ぶりに復活してくれた音質も、フォーカスが鮮明で奥行感もあり、各楽器の空間やその距離が身近に感じられ、SN感の突起した繊細でダイナミックな再現性をここは見事に発揮しているのです。


RANZAN
投稿日時: 2013/7/9 22:47
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私にとっての名盤(JAZZ編?)
皆さん こんにちは。

RANZANです。

そのトランペットにおいては、日野皓正ほどさまになる男もいないでしょう。

「 寂光/日野皓正 」

日野皓正(tp)
多田誠司、山田穰(as)
石井彰、佐藤允彦(p)
金澤英明(b)
和丸(ds)

SICP-10109

曲名
1)ザ・パースベクテイブ・ツィステッド
2)ラバ・ダンス
3)ティアーズ
4)エッジス
5)エー・エム・ビー・エム
6)211ウエスト・20 thストリート
7)サンタ・クリスティーナ
8)フナクラ
9)デスペラードス

常にジャズの第一線で活躍している日本のジャズ・トランペッター
日野皓正が、渾身を込めた強烈で自信を持ったアルバムなのです。
今までトランペットに掛けるエネルギッシュ溢れる演奏とその勇姿、日野に憧れてどれほど多くの人がジャズ・ミュージシャンを志したことでしょう。

今回、その日野皓正に憧れたとされる、新人ドラマーの和丸もその一人です。
和丸は日野のクインテットに参加したのは2005年ということで、今年で8年を迎えるということです。
日野自身はドラムスが大変好きだということで、以前から逸材なドラマーを模索していたのです。

ゲストとしてピアノの佐藤允彦が参加しており、そのダイナミックなピアノは、リズムに余裕を持たせ、日野を上手くフォローしているところは聴き応え十分です。
どの曲を聴いても若さ溢れる演奏は、聴き手に向かって凄い勢いで放たれていくトランペットのピュアな響きにうっとりとさせられる瞬間でもあるのです。
このクインテットが繰り出すパワーの音圧に圧倒されんばかりで、奏者の才能を存分に引き出した、この演奏は、まさにグループ・サウンドのようです。
全曲が難解なフリージャズのように聴こえる印象は無きしもあらずですが、それを全く感じさせないところが、日野のジャズに対して妥協を許さない、常にジャズの第一線に立ち斬新なプレイに徹しているところが随所に垣間見える作品でもあるのです

それにしても軽快でノリの良さも感じさせる、トランペットが突き抜けていくそのサウンドもクリアで、バランスのよさとシャープな切れ込みに密度感が充満しているのです。
まさに飛び出す音は抜群で、空間に広がる表現力もリアリティだし、ダイレクトサウンドに満ち溢れていて、タップリしたワイドレンジにも魅せられるでしょう。





RANZAN
投稿日時: 2013/6/8 14:25
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私にとっての名盤(JAZZ編?)
皆さん こんにちは。

イタリア、アメリカのスタンダードな曲を、イタリアのローマ・トリオがスイング感たっぷりに奏でる曲は優雅であり、これまたロマンティックなところも魅力的です。

「逢いびき/ローマ・トリオ 」

ルカ・マヌッツアー(p)
ジャンルカ・レンツィ(b)
ニコラ・アンジェルッチー(ds)

VHCD-1082

曲名
1)マイ・フェバリット・シングス
2)ウィル・ユー・スティル・ビー
3)エスターテ」
4)ステイブルメイツ
5)ソング・フォー・ハラ
6)チェロキー
7)チューン・ナップ
8)コメ・プリマ
9)イージー・トゥ・ラブ
10)インヴィテイション
11)逢いびき

いつもの変わらぬメンバーでのビート感は、メロディックで即効プレイは躍動的であり個性あふれるものです。

1)「マイ・フェバリット・シングス」2)「ウィル・ユー・スティル・ビー」躍動感ある響きは繊細でもあり、エレガントなメロディを紡いでいく表現力が素晴らしいしと感じるもので、最初から心和む空間に誘ってくれるようです。
3)「エスターテ」4)「ステイブルメイツ」透明感あふれる深いピアノ音が艶やかで耳元でうっとりさせてくれるようだ。ベースのジャンルカ・レンツィとドラムスのニコラ・アンジェルッチーのフォローも上手く効を奏しています。
5)「ソング・フォー・ハラ」6)「チェロキー」そのビート感に思わず身体を乗り出したくなるエネルギッシューで、ノリのあるリズム感ではなく、常にそのピアノの奏でる透明感溢れるサウンドとハーモニーの繊細な響きで、そのナチョラルな美しさも素晴らしいものです。
7)「チューン・ナップ」8)「コメ・プリマ」研ぎ澄まされた若い感覚でスリリングにまたロマンティックさを発散させ、独自のサウンドが美しく輝いていきます。
10)「インヴィテイション」11)「逢いびき」こうしてイタリア、アメリカの曲をルカ・マヌッツアーが奏でるピアノの新鮮な音色は、まさにイタリア的な音楽のあり方を反映したものであり、ジャンルカ・レンツィのベースがじわじわと迫ってくるところは派手さもなく、たまらなくいいものです。
ここは聴いていても自然と心が癒されるようで、メロディックで聴きやすくローマ・トリオの魅力を味わうには十分なアルバムです。

いつ聴いても感じとれるローマ・トリオの心地よい雰囲気は、ルカ・マヌッツァの奏でるピアノの美しいメロディが実によく合い、曲のもつメロディの美しさを引き立てているのです。
さらにベース、ドラムスの力感と繊細感での研ぎ澄まされた若い感覚は、スリリングでもありロマンティックさをアピールしているようで、さすがイタリア人だと感じさせるような、独自のメロディックなサウンドを優美に築き上げているのです。


RANZAN
投稿日時: 2013/5/8 11:59
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私にとっての名盤(JAZZ編?)
皆さん こんにちは。

人気ジャズ・ギタープレーヤー、パット・メセニーが、乗りのよいテナーマン、
クリス・ポッターを迎えて、様々な傾向をもつ曲を自由自在に繰っていくのです。

≪ ユニティ・バンド/パット・メセニー ≫

パット・メセニー(g)
クリス・ポッター(sax)
ベン・ウィリアムス(b)
アントニオ・サントス(ds)

WPCR-14524

曲名
1)ニュー・イヤー
2)ルーフドックス
3)カム・アンド・シー
4)ジス・ビロングス・トゥ・ユー
5)リーヴィング・タウン
6)インターヴァル・ワルツ
7)シグナルズ
8)ゼン・アンド・ナウ
9)ブレイクディーラー

パット・メセニーはアコースティック・ギターとエレクトリック・ギターを
多用して弾きまくっていくのも魅力です。

1)「ニュー・イヤー」2)「ルーフドックス」では、スムーズ・ジャズのように
美しく再現していくその音色は意外とすっきりとしていているのです。
メセニー、ポッター、この二人の音楽活動の豊富な経験から、良いとこばかりを
お互いに出し合い、また信頼しあった演奏でもあるのです。
3)「カム・アンド・シー」4)「ジス・ビロングス・トゥ・ユー」ジャズ・
ジャイアンツ二人と、ベースのベン・ウィリアムスが、このプロジェクトには
欠かせない重要なミュージシャンでもあるのです。その演奏は徹底して楽しむ
ことができるのです。
5)「リーヴィング・タウン」6)「インターヴァル・ワルツ」メセニーは
ポッターと歩調を合わせるように、メロディを美しく絡ませ、二人の
呼吸はピタリと合っていて、さすが心が通じていることが伝わってくる
ようです。7)「シグナルズ」8)「ゼン・アンド・ナウ」メセニーのギターに
乗せてベースとドラムスのコンビネージョンもうまく絡み合い、躍動感に
満ちたリズムで刻んでいくところも素晴らしいです。
9)「ブレイクディーラー」と、こうして全曲聴いてくると、ジャズのジャンルを
越えているように感じるのは、それはメセニー自身のギター・ミュージック
であり、やはりメセニーはギターを通して開いた音楽世界の多くが、
また一つ明るいギターでのメセニーの顔が見られるようで、それがこの
アルバムに集約されていると言って過言ではないでしょう。

サポートする奏者全員のバランスがよく整い、上手く際立たせた録音も
見事です。メセニーのギターは音像が鮮やかに浮かぶシャープな音が見える
ようで、メセニー・ミユジックともいえるその輝きある響きは、ダイナミック感を
伴っているところも心強く、その音は前へ前へと張り出してくる軽快な
パターンで描かれているのです。


RANZAN
投稿日時: 2013/4/3 12:53
長老
登録日: 2008/2/16
居住地:
投稿: 3266
Re: 私にとっての名盤(JAZZ編?)
皆さん こんにちは。

心も爽やかで新鮮な四月の始まりです。

いまやオランダを代表するカレル・ボエリー率いるピアノ・トリオは、
今回も美しいピアノを聴かせてくれるのです。

「愛しのルイーザ/カレル・ボエリー・トリオ」

カレル・ボエリー(p)
ヘイン・ヴァン・ダ・ヘイン(b)
ハンス・ヴァン・オーシュタハウトゥ(ds)

MYCJ-30621

曲名
1)アトラス・ダ・ポルタ
2)ブーケ
3)マダレナ
4)ベサメ・ムーチョ
5)ルイーザ
6)ポル・トーダ・ミーニィャ・ヴィーダ
7)ファヴェラ
8)コラサォン・・ヴァガブンド
9)ビレートゥ
10)コルコヴァード
11)ブラジリアン・ジュガー

それは甘く優美で何とも言われぬ乾いた空気感とその情感には、心地よく
幸せな気分にさせてくれるのです。

1)「アトラス・ダ・ポルタ」2)「ブーケ」さすがカレル・ボエリーらしい選曲と、
その美しいピアノ演奏は、憎いほどにこれがボエリーのタッチと持味になって
いることがよく分かるようです。
3)「マダレナ」4)「ベサメ・ムーチョ」すっかりお馴染みの常任ベース奏者
ヘイン・ヴァン・ダ・ヘインだが、少々抑え気味ながら、なかなかどうして
力強くまた美しいベースワークを披露してくれており、そのプレイは魅力的で
心強いものです。一方ドラムスのハンス・ヴァン・オーシュタハウトゥは、
いつもながら官能的で繊細で透明感あるブラッシュー・ワークと、シンバルの
繊細なところを楽しませてくれていて、これがまたたまらないのです。
5)「ルイーザ」6)「ポル・トーダ・ミーニィャ・ヴィーダ」ボエリーが本来の
ジャズが持っているエネルギッシューで、躍動感あるリズム感ではなく、
そのピアノの奏でる透明感溢れるサウンドとハーモニーの繊細な響きの美しさで
表現してきたといえるのです。7)「ファヴェラ」8)「コラサン・・ヴァガブンド」
ロマンティックなメロディから始まり、その正確な音づくりには高い音楽性を
秘めていることが分かるのです。
奏でられるピアノ・ベース、シンバル&スネアの音もよく響き、オーディオ的にも
心地よいサウンドを作り上げています。10)「コルコヴァード」11)「ブラジリアン
・ジュガー」このように、どの楽曲においても素晴らしい創作性と美しいサウンド・
イメージでアレンジしていて、実に淡々としたメロディと、穏やかなトリオ・プレイに
徹し、聴くものを虜にせずにおかないもので、十分満喫できるアルバムと
いえるでしょう。

カレル・ボエリーの何時もながらの優雅な響きの美しいピアノには、
切れ味があり鮮明かつ透明感豊かに紡ぎ出す奏法には音色も色彩感豊かに
コントロールされて見事なものです。
今宵、正統派ピアノ・トリオのファンタジックで、魅惑な音の世界へと
迷い込むのも、またいいものでしょう。



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