メイン [02-01. シングルコアケーブルシリーズ]シングルコアケーブルシリーズ PC-tripleC SPC-TripleCの導入! | 投稿するにはまず登録を |
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シメオン | 投稿日時: 2019/12/18 21:14 |
新米 登録日: 2019/11/27 居住地: 投稿: 20 |
SPC-TripleCの導入! ☆前置き
私はLUXMANのD06uとL509xをSAECのSL-1でアンバランス接続して、QEDのエヴァンゲリオンみたいな極太10AWGのスピーカーケーブルでFOCALのSopra no2と繋げてました。電源リジェネレーターにPS AUDIOのP12を使っています。 (注記)実は諸般の事情でP12を別メーカーのスイッチング電源を採用した機械に交換してもらうことになり、交換した直後は音というよりノイズが溢れかえっている状態で、ケーブルよりもノイズを抑える施策をとらざるを得ない状態でしたし、数日たった今ではノイズは減ったが音の密度が低下しかさつきが気になる、、、数日前まではSPC-TripleCとPOWER SENSUAL-MDを導入すれば、ルームチューニングに力点を移そうなどと楽観していたのですが・・・(苦笑) ・・・そういうわけで以下はP12で数日前まで聴いて書いたものをそのままアップしたものです! くーっ、残念だー!でも、アコリバアイテムを加えていけば、きっとよくなるはず、色々試すきっかけにもなるし! 今回、SPC-TripleCとPOWER SENSUAL-MDをお借りして、試聴しました。結論は、両方とも購入!以下、長々と書きますが、アコリバへの感謝と、アコリバ歴半年の初心者が色々迷いながら聴いて感じたことを率直に書いただけで、理屈として間違っているかもしれませんが、一笑に付していただければと思います。 ☆高域の高尚な痛み? ミニマルミュージックを日課のように聴いていますが、かなり高いキーで、無限に反復される高域に耳が痛くなるのが最近の悩みでした。「高域が突き刺さる」というオーディオファイルの苦悶をよく見かける気がしますが、難しいですよね。この痛みを奪っても、ある種の音楽芸術は緊張を維持できるものなのか?って思うからです。 スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』で、月面に埋まったモノリスに調査団が接近すると、スクリーンの中も映画館の客席も、鼓膜に突き刺さるような高音が放射され続けて、月面調査団は耳を抑えてうずくまり、観客は眉をしかめることになるシークエンスがあるじゃないですか。それと知っててもIMAXで観て驚きました。 こういう高音の孕む独特の緊張感を例えばJereon Van Veenという現代音楽の奏者/作曲家はうまく活用して、優しくてお洒落な環境系とは一線を画す音楽の強度を維持しているのだと思います。アコリバのSPC-TripleCに変えると一聴して、zero-in-onしたのがすぐに分かりました。 ☆ノンツイスト&ノンシールド : 選択の経緯 聴き続けるとどうにも耳が痛くなるので、スピーカーケーブルを変えようかと安易な考えを持ったのでした。ところで、電源ケーブルとスピーカーケーブルにシールドは本当に必要なのか?という議論がありますよね。そこでLUXMANのケーブルについての考え方を盲信していた私は、JPS-15000という7N高純度銅とOFCを線材にしたノンツイスト&ノンシールドのスピーカーケーブルを最初に検討したのでした。しかし、これはラックスに聞いても、実店舗や自宅での試聴は難しいし、オーディオフェアのデモを参考にしてもらうしかないと。デモで試聴しにいくと、FOCALの1,500万円!のスピーカーによる大音量で聴いてみても、凄まじい空間の支配力によってケーブルどころか音源もアンプもさっぱり参考にならない。これで購入するのは無理だ。次に考えたのが、アコリバのPC TripleC楕円単線でした。銅の結晶粒界を信号方向に整えたPC TripleCの楕円単線ですから、ノンツイストということに関してはたぶん究極ですよね。 ☆音楽の愉悦とS/N比の弁証法 騒音の中で大きな音楽を聴くのと、静かな場所で耳を近づけなければいけないような小さな音で聴くのは、どちらが楽しいのか? 比較的安価なケーブルを試しながら私が考えたのは、電源とスピーカーのケーブルには、ノンツイストかどうかは脇に置いても、ノンシールドではなく、精妙な設計でバランスの良いシールドが求められるのではないか、ということです。安いものはノイズで音像がファジーな感じで歪んでいるのか、過剰なシールドのために窒息しかけた苦しい音がするのかもしれない、という考えに私は至りました。 それらに対して、SPC-TripleCはテフロンコーティングの銅管シールドにより絶妙なエアーインシュレーションを実現しており、たぶん、銅管の強固なシールドで歪みを防いでいるのに、エアインシュレーションによって音楽の愉悦、つまり伸びやかさと大らかさを犠牲にしない、というように歪みと閉塞のアポリアを打開しているのではないでしょうか。 SAECのSPC-850(2mペア実売2万くらい)というPC-Triple Cを導体にしているスピーカーケーブルを映画部屋で使ってます。これに変えるとアコリバのSPC-TripleCに似ているのが分かります。線材が同じだからなんでしょうが、ヴォーカルの解像度なのか音色なのかは、似ています。しかし、値段がまるで違うので比較するのもなんですが、850の出音はかなり歪んでいますし、音場が狭く閉塞してます。ボーカルだけならまだ悪くはないのですが。やはり、伸びやかに音を取り出すことと、ノイズを抑制することを両立させるのは極めて困難なのだと思います。私はアコリバのSPC-TripleCで行こうと思いました。 この単線ケーブルは見た目からして、繊細で綺麗に鳴るわけです。艶もあり、ピアノも声楽も、嫁が話しかけてきても、はっとして地球が静止するくらい色気があるので嫁の顔を避けてケーブルの方を見てしまうくらいなんです。高橋悠治の『エリック・サティ作品集』(2017)なんて、夜の中に溶けていく静謐さを湛えながら、あの少し飄々と外した感じの弾き方がとても滑らかになり、お爺さんの手が上質なものにだけ備わる穏やかな光沢を帯びるんです。高級なめし皮のような光に包まれるのです、彼のピアノの音が。 オリヴィエ・メシアンの『世の終わりのための四重奏曲』(フレスト、ヤンセン他、2017年録音、sonny classical)とかの鮮烈さこそが、そのタイトルに反して物語性ではなく、音の鮮烈さだけが問題となる作品も抜群の再現性で、20世紀らしい音楽にも素晴らしい適性を示すケーブルであると思いました。 ☆低域は大丈夫? 太いケーブルは豊かに低域を再現し、細めのケーブルは低音はタイトに高音を綺麗に再現するもの、とどこかで聞いたことがあるので、このケーブルは大丈夫なのか、低音に注意して適当に選んで試聴してみます。(年号は録音年) ◎ブラームス、「交響曲1番」、ラトル&BPO、2008年 オケが映画『ディープインパクト』の高波のように持ち上がっていく(我が家は天井の反射がかなり強いのでスピーカーの上方向は苦手なはずなんですが)と、ティンパニが怒涛のごとく振り落とされるが、マレットの鋭い軌跡が目に見えるかのよう。ばっちりですね。 ◎ラベル、「ボレロ」、ブーレーズ&BPO、1993年 BPOがピチカートで生みだす低域が波動のようにスピーカーのウーハーの前を揺らいでいる。ピチカートですよ!壮大なハープのように揺らぐ低音です。BPOもSPC-TripleCも超絶。(スパイダーシート、25kgの木製ボード、質量のあるスパイク受け、厚く重いウールのカーペットなんですが、いい塩梅に床が共振して、視界の下部が揺らぐくらいに低音がでます、ボレロに鳥肌が立つ日が来るとは!) ◎SHELLAC、’DIDN’T WE DESERVE A LOOK AT YOU’ in “TERRAFORM”、1995年 最近ロックで聴くのはスティーブ・アルビニで、NIRVANAやピクシーズ、イギーポップ等の録音エンジニアを務めた彼自身が率いるバンドはアンチHiFiな感じで、いかにもオーディオマニア受けしないのかもしれないが、すごくカッコいい。で、アコリバのスピーカーケーブルで聴くと、ライブ、ライブ。アコースティックリバイブっていう名前の通り!バチーンと鞭のようなドラムのスティック、極太のベースラインに、ふらーっと絡みつくアルビニのギターの生々しさと、幽霊のように浮遊してセンターに定位はするが、遠目に留まってボソッとした汚いボーカルの孤独感が堪らない。プログレの後で、様々なヴァリアントが産まれたロックミュージックだが、《現代》的な意味で正しいロックのあり方を感じるサウンド。(偉そうなことを言ったので、キングクリムゾンの”RED”のスターレス高嶋イチオシの’Starless’はどうかと聴いてみると、!!! 高嶋さんもアコリバ使ってるのかも。抜群の毒気を撒き散らすエレキと、ロートレアモンとかセリーヌとかの悪魔系のポエジー全開のボーカルが熱〜く展開される。ロック野郎に火をつける最高のケーブルですね。) ◎シメオン・テン・ホルト、”Canto Ostinato”、シンセサイザー版、Jereon Van Veen、2013年 last but not least ! 部屋の中に強力なエネルギー感のあるアウラが出現する。測定しているわけでないので適当だが、50Hzを下回っているように感じられる低音が部屋の下半分を揺らがせるような陶酔の床鳴りで、嫁は怖いからやめてくれというので、彼女を玄関に送り出した足でプレイヤーにこのディスクをかけるのが習慣になりそうです。なんというのか、脳の報酬系に訴えるサウンドなのです。病みつきになった私は、アコリバのケーブルを使わないわけにもいかなくなりました。YOSHI WADAとかにもいいかも! 長々とお粗末なレビューでした。ACCOUSTIC REVIVEのケーブルで、それぞれの音楽の愉悦とパワーを体感する人が増えますように! |
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題名 | 投稿者 | 日時 |
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» SPC-TripleCの導入! | シメオン | 2019/12/18 21:14 |
Re: SPC-TripleCの導入! | RANZAN | 2019/12/21 15:32 |
Re: SPC-TripleCの導入! | シメオン | 2019/12/22 21:45 |
Re: SPC-TripleCの導入! | RANZAN | 2019/12/25 16:59 |
Re: SPC-TripleCの導入! | RANZAN | 2020/2/15 15:10 |
Re: SPC-TripleCの導入! | シメオン | 2020/2/17 22:44 |
Re: SPC-TripleCの導入! | 管理人K | 2020/2/21 18:56 |
Re: SPC-TripleCの導入! | シメオン | 2020/2/22 1:08 |
Re: SPC-TripleCの導入! | 平蔵 | 2020/2/23 0:04 |
Re: SPC-TripleCの導入! | シメオン | 2020/2/23 1:16 |
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