スタビさん、こんばんわ。

まあ、中古品に付いていたものですから、そんなに怒らなくてもいいでしょう（笑）

考えなければいけないのは、

>アコリバのバナナプラグと、それ程仕様の違いは無い様に思えました。

のに、何故そのような違いが発生いたのかという事です。

最大の問題はそのバナナプラグのケーブル（導体）を固定するネジが「鉄ネジ」である事です。

鉄ネジ＝強磁性体です。

私からすれば電流が流れる導体と直接接する部分に「強磁性体」の素材を使うこと自体考えられない事です。

強磁性体は電流によって強烈に磁化し、磁力が電流を乱し音を著しく歪ませます。
その歪みは刺激音やしゃくれ上がったハイ上がりの音として再生音に現れます。

不可解なのは、このバナナプラグはメッキの下地にニッケルを使わず銀メッキ下地+ロジウム表面メッキにして、せっかく非磁性体構造にしているのに肝心な導通部に強磁性体を使って本末転倒となってしまっている事です。全く持って意図が解りません。

いずれにしてもスタビさんが感じた酷い音の最大の原因がこの鉄ネジにある事は間違いありません。

次に音像定位などが曖昧になってしまうのは、磁性体による影響もありますが、それ以上に「素材の鳴き」の問題から来ています。
このバナナプラグはリン青銅というバネ製の強い硬質な素材のため、単一素材構造ですと強い「鳴き」が発生します。
この素材の「鳴き」が音像を曖昧にし、更にハイ上がりの傾向を強くしてしまいます。
更にこのバナナプラグは弊社のバナナプラグのようにねじ込み式で固定する方式ではなく、先端割りのバネ性のみで固定される方式であるため、SP端子部分での固定が出来ずガタや遊びが発生するため共振が発生し素材鳴き現象が強まるデメリットもあります。

実は数ヶ月前、鎌倉の某評論家先生宅で私もスタビさんと同じ体験をしています。
この時は弊社スピーカーケーブルSPC-REFERENCEのデモを行ったのですが、この評論家先生がバナナを介して繋ぎたいと言われたので、評論家先生手持ちのバナナプラグを装着してSPC-REFERENCEを聴いて頂いたのですが、出て来た音はSPC-REFERENCE本来の音とはかけ離れたハイ上がりのジャリジャリで汚い音。
とっさにバナナプラグが原因と判断して、そのバナナプラグを外して聴いて頂いたところ、１秒も経たずに「あっ、もう音が良くなったのが判るね」と言って酷い音がバナナプラグが原因だと判断してもらえたので助かったのですが、正にその時のバナナプラグこそがスタビさんが試されたバナナプラグでした。
しかし、この評論家先生、某雑誌でこのバナナプラグを誉めていたんだよな〜…と複雑な気分になったものでした（苦笑）

と、ここで思い出しました。
「鉄ネジ」を使用している理由がその某雑誌には書いてありましたっけ。
「青い鉄ネジはスイスの高級時計のネジと同じ仕上げ」だって。

ここんちは電源プラグやキャノンプラグにスワロフスキー（ガラス球）を埋め込んでみたり…田舎者丸出しのファッションセンスには頭が下がるばかりですが（笑）オーディオ製品ですので音悪くしちゃいけませんね。

弊社のバナナプラグはネジを含めて完全非磁性体構造で磁気歪みの発生がありませんし、異種金属の組み合わせ構造により制振効果を発揮し、素材独自の鳴きやキャラクターの発生、帯域バランスの変化も起こりません。

スタビさんも、せっかく音の違い、何が正しくて何が正しくないのかを聴き取れる事が出来るのですから、何故そういった違いが出るのかという事を考えて検証して頂ければありがたいです。

少しばかりの値段の違いで安物買いの銭失いどころか地獄行きになるという意見に関しましては強く同意致します。
音が良いのには理由があり、値段の差にも理由があるという事を皆さんにご理解頂けたら幸いです。