メイン [00-02]オーディオ全般 ネジのトルク管理を実践してみました | 投稿するにはまず登録を |
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投稿者 | スレッド |
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zappa1993 | 投稿日時: 2014/10/13 23:47 |
長老 登録日: 2011/3/17 居住地: 投稿: 1916 |
ネジのトルク管理を実践してみました 皆さん
こんばんは。 以前どこかのスレッドで、SPのユニットを止めているネジを手で増し締めしたら音のバランスが大きく崩れて参ったという話を書かせていただきました。 もちろんこの時も適当に締めたのではなく、手に神経を集中して同じくらいのトルクで増し締めしてネジのトルクを均一化したつもりだったのですが、おそらくそうはなっていなかったのでしょう。 (この時は緩んでいるネジは締め、同じ力加減で回らないネジはそのままにしておきました) 音のバランスが崩れると言っても中々イメージが掴みづらいと思いますが、高域がどうなるとか低域がどうなるとかということでは無く、音楽がとても不自然に、そして大味に聴こえるようになったのです。 左右でたった30本程度のネジを増し締めしただけでです。 最初は頭を抱えましたが、再度すべてのネジを軽く緩めてから締め直すことで少しはマシになりました。 しかし、感覚的な事ですが、以前よりSPの特性が劣ったような印象がぬぐえず、可能な限り正確なトルクを得ることでSP本来の鳴りを取り戻したいという思いに駆られトルク管理をすることにしました。 それからは、インターネットでトルク管理に関する情報を色々と集め、またオーディオのトルク管理に最適な工具が何かなどを調べて実行に移しました。 その際にこちらの掲示板の過去のスレッドも参考にさせていただきました。 私が購入した工具は、空転式可変タイプと呼ばれるトルクドライバーと、デジタル式のトルクドライバーの2種ですが、使い勝手は空転式の方が遥かに良く、結局こちらの工具だけしか使っていません。(というよりデジタル式は上手く使いこなせませんでした) 空転式のトルクドライバーは、ダイヤルで任意のトルク値に設定を合わせ普通のドライバーの様に時計回りに回すだけです。 この時に設定したトルク値に達するとドライバーが空回りし、それ以上は締められなくなるという構造になっています。 デジタル式のトルクドライバーは、手で回した時のトルク値をリアルタイムでデジタル表示することが出来、設定したトルク値近くになるとランプとブザーで知らせてくれるというものですが、設定値を超えても回し続けられますので、慣れないと設定値を超えてしまいますし、正確にすべてのネジを同じトルク値に揃えることは至難の業です。 このデジタル式のトルクドライバーは、傘型のトルクドライバーの変わりとして使い、現在のトルク値を読み取る用途に用いるのが適しているように思います。(緩める方向のトルク値も読み取れます) これは、まず増し締めする前のトルク値を読み取り、その平均値をもって最適な値を求めるために使うもので、メーカーから出荷時のトルク値を得られない場合は役に立ちます。 SPに関しては各オーディオメーカーが正確なトルク管理をし、出荷時にそのトルク値でユニットのネジを締めている場合が多いですが、アンプやプレーヤーなどの機材に関してはそこまで厳密な管理がなされていと聞きます。 この様な場合でも、無暗に増し締めするのではなく、一応現在のトルク値を控えておくことは大切だと思います。 さて、実際のトルク管理方法ですが、私のSPは前述したとおり一度勝手にネジを回していますので、メーカーが規定するトルク値を調べることから始めました。(メーカーによっては教えてくれるところもあります) 私のSPは同軸のツイーターとスコーカー、ウーファー、パッシブラジエーターの3ユニットから成るのですが、インターネットで調べた情報では、何とそれぞれのユニット毎に最適なトルク値が違っていました。 考えてみればユニットのサイズや振動数、使用するネジの数なども違いますので、トルク値に違いがあっても当然なのですが、これが意外に大きな差で、自分でネジを緩めて締め直した場合おそらく同じようなトルク値で揃えていることを考えると、新鮮な驚きでした。 そして、規定値で締め直したSPで音楽を聴きますと、とにかく自然! この言葉に尽きると思います。 実際にトルク管理を実践したのが8月だったと思いますので、事細かな印象は記憶に残っていないのですが、SPのバランスが崩れる前の音のイメージが蘇りましたし、どこかの一部分に耳が行くということがなく、すべての帯域がスムーズに繋がっていてとても自然な再生音になったように思います。 もう一言付け加えるならば音が整うということです。 これも非常に曖昧な表現ですが、「しっくりくる」という感覚は皆さんも感じたことがあると思いますが、それに似たようなもので、オーディオでの再生でありながらSPの存在を感じさせない何かが得られたような気がしました。 その後は、しばらく鳴らしこんでは再度同じトルク値で締める(実際には空転するのですが)ことを2,3回繰り返し、今は自分の好みを入れ、ユニット毎に1〜2cN・mくらい強めに締めています。 たかがトルクされどトルクと言ったところで、トルク管理の重要性を認識しました。 こうなると、他でもトルク管理をしてみたくなるもので、SPケーブルの接続端子、機材筐体のネジ、機材の各端子の取り付けナット、電源プラグやコンセント、そして私の場合は一番の振動源であるハードディスクの取り付けネジ等を同じトルク値で締める試みを行いました。(トルクドライバーの先端は交換ビットで六角やボックスに変更できます) 個々の感想は割愛させていただきますが、SPの時と同様に音が整い自然な再生音に繋がったように思いますし、同じトルク値で締めているという安心感も得られました。 ※スピーカー端子 ※自作電源ケーブルのプラグ (アコリバの電源ケーブルは熟練工によるトルク管理がされているそうです) 今回は非常にマニアックな話になりましたが、オーディオメーカーでネジのトルク管理をしているのは事実であり、そのトルク値で音が変わるのもまた事実です。 ものにもよりますが、実際の音の変化は微々たるものかもしれませんし、何もそこまでと思うお気持ちはよく分かりますが、オーディオの深みにはまるとこうした事実もまた面白く思えてくるものです。 ※トルクドライバーも用途に応じて調整範囲ごとに数種類のものが用意されています。 私はKANONのN12LTDK(調整範囲20〜120cN・m)を購入しました。 |
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題名 | 投稿者 | 日時 |
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» ネジのトルク管理を実践してみました | zappa1993 | 2014/10/13 23:47 |
Re: ネジのトルク管理を実践してみました | wonderful生活 | 2014/11/6 14:40 |
Re: ネジのトルク管理を実践してみました | zappa1993 | 2014/11/8 0:57 |
Re: ネジのトルク管理を実践してみました | wonderful生活 | 2014/11/10 20:32 |
Re: ネジのトルク管理を実践してみました | zappa1993 | 2014/11/10 21:57 |
Re: ネジのトルク管理を実践してみました | wonderful生活 | 2015/12/23 20:51 |
Re: ネジのトルク管理を実践してみました | リモコン二刀流 | 2015/12/23 22:37 |
Re: ネジのトルク管理を実践してみました | wonderful生活 | 2015/12/24 2:08 |
Re: ネジのトルク管理を実践してみました | zappa1993 | 2015/12/30 11:04 |
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