メイン [00-02]オーディオ全般 FOCAL STERA UTOPIA tmEMtm | 投稿するにはまず登録を |
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投稿者 | スレッド |
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管理人K | 投稿日時: 2010/11/3 19:37 |
管理人 登録日: 2007/12/10 居住地: 投稿: 1907 |
FOCAL STERA UTOPIA tmEMtm ケミさんと一緒にFOCAL STERA UTOPIA tmEMtmの発表会に行って来ました。 今回のFOCAL STERA UTOPIA tmEMtmの最大の特徴はウーファーユニットが励磁型、つまり通常の永久磁石ではなく「電磁石」を採用している事です。 残念ながら電磁石ウーファーユニット単体での展示はありませんでしたが、電磁石の電源ユニットは下記のものになります↓ 電源ユニットは非常にコンパクトな作りで置き場所に困る事もなさそうです。 スピーカー本体への繋ぎ方は下記のようになります。 簡単に説明しますと電磁石は永久磁石に比べてロスが少なく駆動能力が高いとされ、遥か昔から様々なメーカーが挑戦して来ましたが、成功例は極めて少なかったのが現実です。 私自身もここ数年、励磁型に取り組んでいる国産メーカーとお付き合いして何度か試聴もさせてもらっているのですが、理想通りに行かない難しさを感じていました。 FOCALのウーファーユニットはこれまでの永久磁石タイプでも非常に強力で、個人的には現在トップクラスの低域再現能力を持っていると感じていました。 そのFOCALが開発したこの励磁型ウーファーユニットの実力やいかに? ツィーターはFOCALお得意のベリリウム逆ドームユニット、上下のミッドレンジにはグラスファイバースキン材で気泡材をサンドイッチしたものを採用しています。 ミッドレンジのマグネットにはやはり同社お得意の6個のマグネットを同心円上に配置した「パワーフラワー」と呼ばれるものを採用しています。 このパワーフラワー型マグネットは、一個の強力で巨大なマグネットに比べて、各マグネット間の隙間が空気孔となり振動板背面が開放されるため、振動板自体のストロークがスムーズになるというメリットがあるそうです。 説明されるとなるほどと納得出来る良く考えられた作りです。 これもFOCAL独自のそれぞれ完全に独立したバックキャビティを持つユニットをアーチ型に配列し、位相を極限まで整合させています。 関心するのはそれぞれのユニットのキャビティの共振周波数までコントロールしている事で、確かにキャビティを手で叩いてみるとツィーターとミッドレンジ、ウーファーではぞれぞれのQ音が違いますし、上下のミッドレンジのキャビティは全く同じQ音がします。 FOCALの位相特性は旧ユートピアの時代から抜群のものがあると感じていましたが、この辺の細かいノウハウも効いているんだろうなと感じました。 実は私自身、自宅のリファレンスシステムに旧ユートピアbシリーズのNOVA UTOPIAというモデルを導入しようと思っていました。 しかし、ベリリウムツィーター搭載の初代機であるNOVA UTOPA(に限らずUTOPIA bシリーズの全モデル)は余りにベリリウムの癖が強くベリリウムの痛い音色で染まってしまうため導入を諦めた経緯があります。 ベリリウムの癖はUTOPIA bの2世代目からは治まっているのを確認しているので今回のFOCAL STERA UTOPIA tmEMtmの試聴は励磁型ウーファーと共に非常に楽しみです。 試聴 試聴ソースは同行したお客様が持参されたJAZZのライヴ盤や女性ヴォーカル、代理店のロッキー・インターナショナルが用意していたオーケストラやスーパーギタートリオのライヴなどで行いましたが、凄まじいクオリティです! 位相特性は完璧、決して良いとは言えないセッティングと部屋の条件でしたが、奥行き、広がり共に深く広大な音場にシャープで厚みのある音像が超立体的に定位します。 元々、他のハイエンドスピーカーに比べてもFOCALのUTOPIAシリーズはポン置きで位相が整ってしまう凄さがありましたが、今回は更に位相特性が向上しているようです。 ベリリウムツィーターの癖も皆無。しかもまるでホーン型スピーカーのようなエネルギー密度と生々しさで管楽器が迫ってきます。 女性ヴォーカルも子音が気にならず口元が見えるというより、ボディまでが見えるような実在感。 現代ハイエンドスピーカーとホーンスピーカー双方のいいとこ取りをしている感じです。 そして励磁型の低域です。こんな低域聴いたことがありません! 最低域まで全くストレスフリーで延びます。 ディティール超明確で底の底まで見通せる感じです。 超低域の暗騒音成分なども怖いくらいにリアルに再現されます。 全く破綻というものがありません。 これが励磁型の本当の実力だったのでしょうか?! いやはやFOCALは凄いスピーカーを作り上げたものです。 参りました。 現在、世界最高峰のスピーカーと断言出来ます。 問題は税込み1千万円以上というお値段だけですね。 同じユニット構成、構造、大きさだったNOVA UTOPIAからも倍以上の値段になってしまっています。 しかし、他の1千万円超のスピーカーと比べても全く次元が違いますし、他にこのクオリティを持つスピーカーを私は知りません。 そう考えると安いと言えるのかも? この値段を払える方は迷わずこのスピーカーを購入して幸せになって欲しいと思います。 FOCAL STERA UTOPIA tmEMtmは今週末のインターナショナルオーディオショウや来週末の大阪ハイエンドショウにて試聴出来ます。 一般のオーディオファイルの方々も現在最高峰の音をぜひ体験して頂き、何かを感じ取って頂けたら幸いです。 11/7追加 大変、失礼致しました。 昨日インターナショナルオーディオショーにてロッキーインターナショナルさんに確認したところ、大阪ハイエンドショーには出展されないとの事でした。 大阪周辺の方はまたの機会にFOCAL STERA UTOPIA tmEMtmをご体験頂ければと思います。 宜しくお願い致します。 |
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