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   [00-02]オーディオ全般
     Stereo Sound No.190号
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投稿者 スレッド
zappa1993
投稿日時: 2014/6/28 21:28
長老
登録日: 2011/3/17
居住地:
投稿: 1916
Re: Stereo Sound No.190号
Yoさん
ホワイトメタルさん
こんばんは

返事が遅くなりまして申し訳ございません。


当初紙面では、オーディオにおける音楽再生の取り組み方として、「原音再生」と「グッド・リプロダクション」という二つの考え方について論じられていたように思いますが、一転して「原音再生」の指す意味がすり替えられ、当たり障りのない話に終始してしまったことで、折角の問題提起が台無しになってしまった感は否めません。

強固なジュラルミンエンクロージャーのSPを選ぶか、箱鳴りのある木製エンクロージャーのSPを選ぶかは、出来るだけ忠実に「原音」に近づけたいとする考え方か、例え多少の色付けがあったとしてもそれを含めた音に心地よさを感じられれば良しとする考え方かの違いで、好みの問題も多分に含まれる為、どちらが良いかについてはいくら議論をしても水掛け論にしかならないように思うのですが如何でしょうか?(もちろん最低限の再生レベルに達していることが条件ですが)

私もオーディオ評論家を批判するのが目的ではありませんし、批判できる立場にもありませんので、自分が思ったことを少し書かせていただくことにします。
(Yoさんやホワイトメタルさんの投稿に対する直接の返答になっていない点お許しください)


まず、「原音再生」と「グッド・リプロダクション」のどちらが正しい在り方かと言う2者択一のような選択肢になっていますが、私はここに違和感を覚えます。
私が思うには、「原音再生」は目的或いは目標であり、「グッド・リプロダクション」は行為或いは行動であるからです。
オーディオファンの目標は「原音再生」(ここでは生演奏の再現の意)だけではなく、自分が好みとする音に調整することも目標の一つです。
それらの過程で行うのが「グッド・リプロダクション」であり、これは自身が意識しようがしまいが必ず行っていることで、この行為を否定することは出来ません。
リプロダクションと書くと、何か手を加え作り直しているかのような印象を受けますが、これを適宜目標とする再生音にとって好ましい方向を辿る行為という意味で捉えれば、その先が「原音再生」であってもそうでなくても、行為自体は同じことのように思います。
(リプロダクションの内容は千差万別で、それについては別に考える必要があります)
故に、「原音再生」と「グッド・リプロダクション」のどちらが正しいかと議論しても答えなど出るはずはなく、堂々巡りを繰り返すだけのように思います。

パッケージメディアに閉じ込められる前の「原音」がどの様なものであるかは、我々オーディオファンには分かりませんし、Yoさんが仰るような原音再生の定義(先の投稿の1番)に即して考えると、パッケージメディアが必ずしも「原音」を示していないことになり、また我々が想像する「原音」の種類も無限大であるように思います。
そうであるならば、我々が「原音再生」を目指す行為はなんとも無謀で不可能な事のように思えますが、生演奏を聴いているかのような雰囲気や感動を再生音から感じ取れるようにオーディオを調整することは可能だと思いますし、その為に生演奏を聴いた時の記憶や感動が役に立つことは間違いありません。
最初に申し上げましたように「原音再生」は目標のようなものだと思いますが、これを目指してオーディオに取り組んだからと言って必ずしもそれが達成される訳では無く、逆に「原音再生」を特に目指していなくても、これまでに聴いた生演奏の記憶を頼りに自分の理想とする音を追い求めた結果「原音」を彷彿させる様な再生音になることもあり得ます。
何れにしても、「原音」と思われる再生音が達成されたときに最大級の理解や感動が得られるという例は十分に考えられますし、私も出来るだけ変な色付けは排除したいという考えを持っています。


2月ほど前の話ですが、十数人しか入れないような小さなギャラリースペースに、アコースティックギターの弾き語りライブを聴きに行きました。
アーティストとの距離は2mほどしか無く、また、立って移動しながら演奏するためもっと近づく事もありました。
私は椅子に座って聴いていたのですが、ギタートップの向く方向によって随分と音が変わることを意識し、興味深く感じました。(分かり切ったことなのですが、この時はそれが妙に気になったのです)
トップ面がこちらを向いている時は一番大きな音がし、ギターの音色も響きが豊かで生演奏の醍醐味が感じられますが、トップ面の向きが少し変わるごとに大きく聴こえ方が変化します。
音だけを比べれば、ギターの向きによって随分と違いがありますし、トップ面がこちらから殆ど見えないような時はハッキリ言ってあまり良い音としては耳に届きませんし、録音物がこの様な音なら悪い録音となるでしょう。
しかし、その場で生演奏を聴いていれば、例えギターがどんな方向を向いていようが、どの様な音として聴こえようが、ギターの演奏を聴いているという意識には変わりがなく、「これはギターの音ではない」等と思う事は一度もありませんでしたし、演奏を楽しめなくなるという事もありませんでした。(流石にずっと背を向けて演奏されれば欲求不満になったでしょうし、大きなホールで聴くクラシックなら聴く位置によっては酷い演奏に感じることもあると思います)
以上は全くもって当たり前の話なのですが、これが録音物(パッケージメディア)の音質、或いはオーディオ装置での再生音に置き換えて考えてみますと、必ずしもそうではないような気がします。
例えワンポイントマイクで録音されたものであっても、マイクの位置によって録音物の音は変わりますし、これは演奏者と観客(+空間)の位置関係と同じです。
レコーディングエンジニアは経験と勘、そして自らの感性によりベストと思われるマイクセッティングを行いますが、それとて無数にあるポイントそして音の一つでしかなく、どうしても録音の良し悪しが生じてしまいます。
優秀録音盤は聴いて楽しむことができるが、それより劣る音質の盤を楽しむことができないことがあるのは、どうしてなのでしょうか?
  次に、オーディオでの再生に目を向けますと、再生環境によっては本来の楽器の音色からかけ離れた音になる事もあります。
「薄っぺらい」「キツイ」「膨らんでいる」等々表現は色々とありますが、生で聴く音との違いは明白で、生音ではあり得ないような要素を含んでいることもあります。
何故そうなってしまうのでしょうか?
そして、私が一番問題にしたいのは、多くの場合、生演奏であれば例えどのようなバリエーションの音でも同じ楽器の音色として感じ取れるのに対し、パッケージメディアを通じオーディオで再生した音では必ずしもそうではないという事です。
「生のギターはこんな硬い音ではない」「本当のバイオリンはこんな耳に刺さるような音ではない」等の表現はしょっちゅう見聞きしますし、私もそう思う事があります。
そもそもオーディオでの再生は、電気信号に変換された音を再びSP等で音波に変換して聴くわけですから、ロスや変調があるのは致し方ありませんし、音の変化が避けられないことは理解しています。
それでも、先に書いたような生音との違いや不快さを感じるということは、それだけ生音との隔たりがあるという事に他なりませんし、オーディオ再生の難しさを物語っているように思います。
言うまでもなく視覚的な要素は多分にありますので、生演奏を見ながら聴く音と、イマジネーションを膨らませて聴く抽象的な音とで、感じ方の違いがあるのは想像できます。
ですが、その違いを差し引いたとしても人間の聴覚というものはどの様にして微妙な音の違いを聴き分けているのか、どこに本物らしさを感じ取るのか、或いは本物に近くなくても良い演奏と感じる要素は何なのか、考え出すと切りがありません。


趣味としてオーディオを楽しむという事は、再生音の美しさや音楽から感動を得たいという思いがあることが前提だと思いますし、人それぞれに思い描く理想の音があると思います。
色々と理屈をつけて「良い音」を語ることはできますが、真に良い再生音と言うものは理屈抜きに感動できるものですし、そこには必ずしも「原音再生」という文言は必要ありません。
結果的にそれが「原音」に忠実な再生だったのかも知れませんし、或いはそうでは無かったのかも知れません。
「原音再生」は理想ですし、私もそれを否定しませんが、もし前述した再生音が後者だったとしてもその再生音の価値が下がるものではありませんし、寧ろそうした再生が可能だという点にオーディオの素晴らしさを感じます。

なんとも取り止めのない文章になり申し訳ございません。

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題名 投稿者 日時
   Stereo Sound No.190号 zappa1993 2014/3/12 23:50
     Re: Stereo Sound No.190号 ケミ 2014/3/13 17:59
       Re: Stereo Sound No.190号 zappa1993 2014/3/16 9:59
         Re: Stereo Sound No.190号 zappa1993 2014/6/5 0:29
           Re: Stereo Sound No.190号 Yo 2014/6/12 17:03
             Re: Stereo Sound No.190号 ホワイトメタル 2014/6/15 14:53
               Re: Stereo Sound No.190号 Yo 2014/6/18 20:56
                 Re: Stereo Sound No.190号 ホワイトメタル 2014/6/19 23:46
                 » Re: Stereo Sound No.190号 zappa1993 2014/6/28 21:28
                     Re: Stereo Sound No.190号 Yo 2014/7/6 1:24
                       Re: Stereo Sound No.190号 zappa1993 2014/9/7 10:36
                         Re: Stereo Sound No.190号 ホワイトメタル 2014/9/9 23:20
                           Re: Stereo Sound No.190号 zappa1993 2014/9/12 2:25

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