メイン [00-02]オーディオ全般 ヒッコリーと水晶のコラボレーション | 投稿するにはまず登録を |
フラット表示 | 前のトピック | 次のトピック |
投稿者 | スレッド |
---|---|
パラジー | 投稿日時: 2011/4/11 23:05 |
一人前 登録日: 2011/1/6 居住地: 投稿: 88 |
ヒッコリーと水晶のコラボレーション アコースティックリバイブが提供するオーディオアクセサリーは、実に守備範囲が広い。そして、製品の一つ一つが期待以上の結果をもたらしてくれるが、その性能を引き出す主役が数々の素材にあることは間違いないようである。
たとえば水晶、天然シルク、PCOCC-A、天然鉱石、航空レベルアルミ合金等など、数え上げたらきりがないが、こうした良質な素材がアコリバ製品の驚異的な性能を支えているようである。 実は私、先月K氏のシステムを聴かせていただくという幸運な機会を得た。 そのサウンドは、これまで私が経験したサウンドとは明らかに一線を画すものであったが、その事にも増して、自分の目指すべき方向性が明確になったこと、そのために何をすべきかがおぼろげながら理解できたことが収穫であった。 その折、「お土産に」といってK氏から表札のような板切れをいただいた。 ヒッコリーだという。 我々の世代でスキーが好きなら、ヒッコリーには懐かしい響きがある。 スキーの素材が木だったころ、コア材の上下をヒッコリーの薄板でサンドイッチにした構造の製品があった。それらはおしなべて高級品で、ヒッコリーの持つ強靭さに加え、耐久性、反応の早さ、振動吸収性の良さが特徴だった。 「RTP-4の下にでも敷いてみてください」と手渡されたのだ。 手にするとずっしり重くきめ細かくて、いつまでも撫でていたくなるような手触りだった。 私自身スキーでは長年愛用したが、手にするのは初めてだった。 しかし、私は瞬時に使ってみたい場所が頭に浮かんだ。 アコリバ「新米」の私が投稿早々スタビさんから指摘を受けた、鉛の重しを乗せた、あのパッシブコントローラの制振対策である。 以前はステンレスとテフロンで作られたスパイク受けを介してゴールドムンドの天板に乗せていた。 アコリバを知る諸子なら、決してパワーアンプの上にパッシブコントローラを置くなどという暴挙はしないだろう。 しかし、私にはこうする理由があった。それは、信号系をできる限りシンプルにしたかったからだ。 そこにはプリアンプの存在がある。CDプレーヤーやイコライザーアンプの出力で充分パワーアンプをドライブできるのだから、基本的に増幅器は必要ない。 ならば、入力切換えや音量調整の目的でアクティブ素子を挿入する気にならないのである。 もちろん、両者間の距離が長い場合はドライブ能力の問題で必要とするだろうが、私のレイアウトでは必要ない。 パワーアンプに入力セレクターとボリュームコントローラが付いていれば理想的なのだが、私の気に入るような製品が存在しない。 そこでゴールドムンドにこの機能を持たせることにしたのである。 本来であればパワーアンプとパッシブコントローラは別々の棚に乗せたいところだが、パッシブコントローラの出力ケーブルを1cmでも短くしたいという技術的な理由でこんな形態になってしまったのだ。 このパッシブコントローラ、アコリバと出会った直後に、内部配線を含めて、直結しているラインケーブルをシングルコアに交換した。このことで付帯音を大幅に減らすことができた。 パッシブコントローラの改修後、K氏にクリニックをしていただいた。 その折、スパイク受けの下にRTP-5010を敷いていただいたのである。それは私にとって水晶とのはじめての出会いであり、衝撃的な体験であった。 その時の体験からさらに欲が出て、K氏を訪ねたその日に真鍮のスパイク受けSPU-4も購入していたのだ。 写真がテストに使用した製品である。 この中にはK氏が送ってくれた、試作品だというヒッコリーの円盤や水晶のスパイクも加わった。 組み合わせは勿論、上下も変えて、一日がかりで詰めていった。 収斂するのは意外なほど早かった。アコリバ製品に共通することだが、良否の判定が実に明確だったからである。 最良の結果が得られたのが写真の組み合わせであった。 ゴールドムンドのカーボンの天板にRTP-5010を三個置いて、その上にヒッコリー板、その上にパッシブコントローラのステンレスのスパイクを立てて、コントローラの上にRTP-5010を一個、その上に巨大な水晶を重しとして置いた。 結果は素晴らしいものであった。一点の曇りも無いほどの透明感に加えて躍動感がある。 K氏曰く。「RTP-5010はゴールドムンドの天板の制振としても効いているはずです」とのこと。 確かに、パッシブコントローラを乗せた事によるネガティブな要素が感じられないばかりか、ゴールドムンド自体の付帯音があきらかに低下しているようである。 このヒッコリー板とRTP-5010、共に平面性が高く、組み合わせるとそこに空気層ができるためか、滑りやすいのが欠点である。 そこで家具職人にお願いして、ヒッコリー板にRTP-5010の溝とスパイク受けを掘ってもらった。溝はRTP-5010のガタが出ないように注意した。 その結果、さらに音の安定感が増した気がする。空気層がクッションのような役割を果たしていたからだろうか。 パッシブコントローラの上に乗せたRTP-5010も同様で、その上に重しをかけることで、付帯音がさらに軽減されたのである。 もうひとつの実験を紹介させていただきたい。 写真でパッシブコントローラの上に見えるのがLINNのLINTOというイコライザーアンプである。 パッシブコントローラの制振対策のついでにLINTOの制振性能を上げようと、内部の数カ所にクオーツレゾネーターQR-8を貼ってみた。 なかでも気になったのがLINTOの足。 しょぼいゴム足が両面テープで貼ってある。 対策として、ゴム足を剥がして同じ場所にQR-8を貼ってみた。 残念ながら、結果は良くなかった。むしろ開放感や躍動感が薄れてしまったのだ。 写真からお分かりのように、LINTOは北欧製のパイン材の家具の上に直に置かれている。そのためか、むしろゴム足の方が良かったようである。 そこでヒッコリーの円盤を試してみた。 試作品だと言うこの円盤、直径約50mm、厚さ約10mm、縦方向の板目である。 この円盤を介してQR-8を受けたのだが、音を出した途端、我が耳を疑ってしまった。すばらしい躍動感ではないか。 小さな木片と水晶片といえる素材の組み合わせによって、これほどまでに音を操れることがすごい。どのような組み合わせでも良い結果がでるわけではないが、決まると実にすばらしいのである。 まさにヒッコリーと水晶のコラボレーションである。 現在アコリバ製品の中でヒッコリーを使った製品は、評判のACスタビライザーだけではないかと思う。 この製品を注意深く観察すると、なぜここにヒッコリー材なのか、なぜここにカーボンファイバーなのかという設計者の綿密な設計意図が読み取れるような気がする。その計算し尽くされた設計がアコリバ製品といわれる所以なのだろう。 K氏のことだから慎重に開発を進めているのではないかと思うが、一日も早く我々を驚かせるような製品をリリースしていただきたいものである。 |
フラット表示 | 前のトピック | 次のトピック |
題名 | 投稿者 | 日時 |
---|---|---|
» ヒッコリーと水晶のコラボレーション | パラジー | 2011/4/11 23:05 |
Re: ヒッコリーと水晶のコラボレーション | 管理人K | 2011/4/12 16:02 |
Re: ヒッコリーと水晶のコラボレーション | パラジー | 2011/4/12 21:43 |
Re: ヒッコリーと水晶のコラボレーション | Plain | 2011/4/13 10:32 |
投稿するにはまず登録を | |