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   [03-03. AC電源関連]電源ケーブル POWER STANDARD-TripleC-FM / AC2.0TripleC
     Power Standard Triple-C (FMなし、50cm、二芯、貴陽石+水晶処理)、そのほか切り売り電源ケーブルの効用など
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メリメロ
投稿日時: 2022/9/9 11:18
常連
登録日: 2019/5/14
居住地:
投稿: 48
Power Standard Triple-C (FMなし、50cm、二芯、貴陽石+水晶処理)、そのほか切り売り電源ケーブルの効用など
メリメロです。

すでに報告済みですが、長年使用してきた真空管アンプの電源ケーブルをPower Standard Triple-Cに付け替えるシロウト工作の結果は、目からウロコの驚くべきものでした。

その後のやりくりのなかで、プリアンプ部分には、切り売り電源ケーブルPower Standard Triple-C 8800を利用した自作をあてがうことになりましたが、大事な心臓部分ということもあって、標題の仕様のケーブルを新たに製作してもらうことにしました。このような細かな注文に対応していただけるのはありがたいことです。

自作からAcoustic Reviveのチューナップ製品への変更の結果は、あらかじめ答えがわかっているようなものでしたが、やはり「さすが」と思いました。今回はアース端子の部分に水晶処理がほどこされているという説明があり、その効果もあるのでしょうが、透明感、定位感、密度など、微妙でかつ大きな変化、一聴してわかる違いがありました。自作のほうも、Furutechの電源プラグ+インレット、カーボンシールドをかぶせ、見た目は似たようなものにしていますが、比べてみると「石黒マジック」の意味がはっきりわかります。

その自作の方も、光末端装置ONUの電源供給(ifi Audio I Power Elite)、AVアンプの電源ケーブル、およびこれへの電源タップへの電力供給などに活用してます。ほんとうは全部チューナップ製品にしたいところですが、ピュアな年金生活者の身としてはそうもゆきません。

FM放送はONUからAVアンプへの経路を通して(その先は真空管パワーアンプを介してSonus Faberへまわして)聴いているのですが、大きな変化がありました。

AVアンプはマランツのエントリーモデルなので半ばあきらめていた部分もありましたが、定位感、楽器の響きのナチュラルさなど、一挙に本格的な音になりました。自作とはいえ、素材がPower Standardに統一されるとともに、力のベクトルも同じ方向にそろって、まっすぐに音が出るようになったということではないかと思っています。M裏論さん、チャプター樫村さんなどがお書きになっているのは、このことだったのかとあらためて納得です。

FM放送の音が俄然よくなったところで、平崎真弓のライブの放送を聴きました。コンチェルト・ケルンのコンサートマスターをつとめるヴァイオリン奏者ですが、彼女の演奏に感銘を受けて何枚かCDも買いました。

その一枚CONCERTOS 4 VIOLINS, CONCERTO KOLN (Berlin Classics 2020)のライナーノートを見て、あれっ、と思いました。佐藤俊介も加わっているのです。うかつにも知りませんでしたが、彼もおなじくコンツェルト・ケルンのコンサートマスターなのですね。このCDの録音を担当しているのはMBL。自分にはまったく無縁な世界なので存在を知りませんでしたが、JURGEN REIS率いる超ハイエンド・オーディオのブランド名ということだそうです。

「超」というならば、Acoustic Reviveレーベルから出ている佐藤俊介によるバッハの無伴奏は超名演です(ついでに言えば、JURGENS REISによる上記の盤以上に好もしい録音に思えます)。フレーズのすみずみまで微分化がなされ、テンポの自在な揺れ、豊かな音色の変化、思いがけない装飾音の展開など技術的なすごさに加えて、あるいはそれ以上に全体がゆとりある雰囲気に満ちていて、気品がただようあたりは、やはり天性のものとしか言いようがありません。以上あいまって、洗練という印象になりかねませんが、新たにPower Standardチューナップ品をプリアンプに接続したあとは、それを超える力強さを感じるようになりました。うまい形容が思い浮かびませんが、ただ単にパワーがある、というのではなく、しなやかな力強さです。

このあたりで報告はおしまいにすべきとも思うのですが、昨日王子ホールで聴いたアリーナ・イブラギモヴァのヴァイオリン独奏があまりにも強烈だったので、あとひとこと。

前から三列目、左のブロックでしたが、前に座っていたひとが前半で帰ったので、前をさえぎるものがなくなり、ヴァイオリンの面がほぼ正面にくるような角度の特等席でした。ベリオ、バッハのパルティータ第二番、バルトークの無伴奏など、プログラムもよく考えられたもので、いずれも難曲中の難曲ですから、アンコールなしです。

佐藤俊介はAcoustic Revive盤のためのインタビューで、バッハの無伴奏六曲について「非常にヴァイオリンらしく書かれていながら、ヴァイオリンを完全に超越している」と言っています。イブラギモヴァの演奏は、ヴァイオリンの可能性を限界まできわめることで、通常のヴァイオリン演奏を超え出るものになっているように思えます。音色の変化などという表現ではおさまりつかない、多様な響きの変化(妻はパイプオルガンや笙の響きがすると言ってました)、録音で聴いている時は、ミニマルな単位の組み合わせに注意が向かいましたが、昨日は逆にフレーズを超える大きなうねりが演奏者の体のなかに潜んでいて、その表現をまのあたりにしている印象でした。

隣で聴いていた妻は、でも家のステレオのほうが音がいい、という驚くべきことを口にしていました。もちろんそんなことはあるわけないのですが、思うに、ぼくよりもはるかに鋭い耳をもつ妻はノイズや瑕疵にも敏感で、ライブと録音の違いをなす不確定要素の介入を嫌ったのかもしれません。こちらは逆に、昨日の演奏の記憶が飽和状態になって、幸か不幸か、しばらくは家で音楽を聴く気がしないという思いでいます。













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