メイン [00-03]音楽全般 アフリカ音楽を牽引する二人 | 投稿するにはまず登録を |
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スペンサー&ホーク | 投稿日時: 2012/10/8 17:45 |
長老 登録日: 2011/3/24 居住地: 投稿: 595 |
アフリカ音楽を牽引する二人 皆様こんばんは。
スペンサー&ホークです。 今回はアフリカのポピュラー音楽を牽引する二人のアーティスト、サリフ・ケイタとユッスー・ンドゥールをご紹介します。 サリフ・ケイタについて解説文などを参考に簡単にご紹介します。 サリフ・ケイタは西アフリカの古代マリ帝国を築いたスンジャータ王の末裔として1944年生を受けた。しかし、そのような高貴な家柄に生まれたにもかかわらず、アルビーノだったため家族から疎まれ、社会から迫害されてしまう。 彼は歌を歌って生計を立てる道を選ぶが、それは尊い身分を捨て最下層の身分とされるグリオー(音楽を生業とする階層)と同じになることを意味していた。それでもサリフの生きる道は歌しかなかった。 1970年ころ、地元のバンドに歌手として迎えられ、ヒット曲も出たこともあり、徐々に注目されはじめる。その後ソロ・アーティストとして独立したサリフは、フランスを拠点に活動を開始し、1987年ついにアフリカ音楽史上に輝く傑作アルバム『ソロ』を発表。 https://www.sambinha.com/e-commex/cgi-bin/ex_disp_item_detail/id/SAR-101/ このCDについていたピーター・バラカンさんの解説(2002年執筆)の一部をご紹介します。 バラカンさんは私より少し上の年齢と思いますが、60,70年代のロックの熱い時代を知るものとして、ロック、ソウル、ブルースについて同じような考えの方のようです。この年代でロックを聴いていた者は大体同様の考え方の人が多いと思います。 14年前のことになる。この『ソロ』が発表された1988年、当時はそれまで中心に聴いていたロックが急速に面白くなくなっていた。ポピュラー音楽はますます商品化してしまい、60年代にはソウルやブルース、70年代ボブ・マーリーを始めとするルーツ・レゲエのような本物の表現に馴染んだ人間には悲しいほどの物足りなさがあった。 マーリーが死んだ後のレゲエは優しさのないものに変わっていった。ヒップ・ホップも、現象としては興味を持っていても、家に帰って聴きたいかというと、ちょっと違う。ドラム・マシーンに支配されたビートには体が乗らないという問題もあった。もっと、自分の感性に合う何かないかな、という心境だった。 アフリカの音楽との出会いといえば、70年代前半にマヌ・ディパンゴの「ソウル・マッコサ」というヒット曲はあった。(スペンサー&ホークの場合は『万象律動』というアルバムをよく聴きました)そして、1982年にはキング・サニー・アデの『ジュジュ・ミュージック』を聴いて本格的に開眼させられた。ところがその後なかなか続かなかった。「まいった」と言わせるだけのものを持った歌手に出会えなかった、ということだろう。 そこで、ピーター・ガブリエルのアルバム『SO』の中の曲「イン・ユア・アイズ」にゲスト参加したセネガルのユッスー・ンドゥールの声を聴いた途端にまさに「まいった」とうなってしまったのだ。 事実上消えてしまったアメリカのソウル・ミュージックに代わる何かを求め続けていた僕を満たしてくれるサウンドがやっと現れた。1986年だ。 その翌年にユッスーの『ネルソン・マンデラ』、そして88年にサリフの『ソロ』が日本で発売された。 ユッスーのよりモダンで強烈なビートに比べて、サリフの音楽はぐっとディープな印象で、ファンキーなホーンやベースなどに拘らず長い歴史のスケールを感じさせるものが、あの見事な声にあった。ブルースのルーツがここにあることが本能的に分かるマリとその周辺の歌には最初から妙な親近感を覚え、『ソロ』におけるこの衝撃の出会い以来、コンテンポラリーな音楽の中で最も充実感を与えてくれるものとなっていった。 以上長くなりましたが、私のほとんど同じ感じ方でしたので掲載させていただきました。 この『ソロ』は少し古いのですが、最近では2005年の『ムベンバ』がいいと思います。 アコースティックなサウンドで、サリフの人間性溢れる歌声に涙してください。 音質もかなりいいと思います。 最初は『ムベンバ』のほうから入った方がいいかと思います。 http://www.amazon.co.jp/%E3%83%A0%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%90-%E3%82%B5%E3%83%AA%E3%83%95%E3%83%BB%E3%82%B1%E3%82%A4%E3%82%BF/dp/B000AU1LWQ/ref=ntt_mus_dp_dpt_3 ユッスーについては次回ご紹介します。 |
スペンサー&ホーク | 投稿日時: 2012/10/9 0:26 |
長老 登録日: 2011/3/24 居住地: 投稿: 595 |
Re: アフリカ音楽を牽引する二人 皆様こんばんは。
では、ユッスー・ンドゥールを解説書に沿ってご紹介します。 1959年セネガルはダカールの旧市街地のメディナに生まれたユッスー。母はグリオット(女グリオー)の一族生まれ、幼いころよりユッスーに、ウォロフ族の伝統音楽や歌を教えていた。ダカールの伝統芸能グループで子役として活躍した彼は14歳となった1973年、モダンスタイルのバンドに初めて参加。翌年、ガンビアへ演奏旅行に出かけたが、息子がプロ歌手になることに反対した非グリオーの父によって呼び戻されている。 彼は息子に公務員という安定した職業に就くことを進言した。だがそれほどの声を天から授かる者がそんな運命を辿るはずもなかった。16歳になる頃は、当時のダカールで最も人気を博したマイアミ・クラブに出演するようになる。その2年後の1977年、彼はさらなる活動の場として新たなスターバンドの結成にスタートすることとなった。その使命は、長年のフランス入植によって埋もれていたウォロフ伝統文化を復興することとそれのモダン化であった。 その結果生まれたのが、都会的で、ファンキーにしてセクシーな、アフリカの個性を湛えた音楽だった。それがダカールの若者の音楽となり、ユッスーによって“ンバラ”と名付けられた。 これは、エレキギターと高らかなホーン、タマ(トーキン・ドラム)、サバール(胴長な片面太鼓せスティックと素手で叩く)などの叩き出す超高速のリズムセクションがユッスーの声をのせた時、ダカールとセネガルの音楽風景を根本から一新するサウンドが生まれた。 1979年になるとユッスーはセネガル随一の人気アーティストへと登り詰め、更に新たなバンド、エトワール・デ・ダカールを結成。 その後は、サリフのところでふれたように、元ジェネシスのピーター・ガブリエルとの競演などで世界的に知られるようになった。 ユッスーの代表的なアルバムは1990年の『SET』ですが、1979年〜1981年のエトワール・ダカール時代の『ンバラ誕生1979〜1981』が私はかなり気に入っています。これから新しい音楽を創る喜びや希望が出ているような気がします。 https://www.sambinha.com/e-commex/cgi-bin/ex_disp_item_detail/id/SAR-3210/item/SAR-3210/subitem/SAR-3210/subitem2/SAR-3210/ 2003年の『ナッシング・イン・ベイン』もいいと思います。こちらはアコースティックなサウンドとなっています。 http://www.amazon.co.jp/%E3%83%8A%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%B3-%E3%83%A6%E3%83%83%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%A5%E3%83%BC%E3%83%AB/dp/B00007GREE |
わっちー | 投稿日時: 2012/11/10 1:20 |
長老 登録日: 2011/5/23 居住地: 投稿: 301 |
Re: アフリカ音楽を牽引する二人 スペンサー&ホークさんこんばんは!
>古代マリ帝国を築いたスンジャータ王の末裔・・・ いや〜・・ 勉強になりますです、はい。 >マーリーが死んだ後のレゲエは優しさのないものに変わっていった。 レゲエ大して聴いたことがないのですがボブマーリーの音楽は 確かに大らかで他で得られない温かみのようなものがありますね。 久しぶりに聴きたくなりました・・ また連載楽しみにしています |
スペンサー&ホーク | 投稿日時: 2012/11/10 21:47 |
長老 登録日: 2011/3/24 居住地: 投稿: 595 |
Re: アフリカ音楽を牽引する二人 わっちさん、皆様こんばんは。
おひさしぶりですね。旅行でも行かれていましたか。 >また連載楽しみにしています 励ましいただきありがとうございます。 しかし、会員さんはほとんど欧米音楽崇拝のようですから、これで終わりにしたいと思います。 ニュースを見ると、橋本や石原がメディアに露出し、総右翼化のような情勢で、国民あっての国家であるはずが、公が上にきて生きづらい世の中になりそうですね。 こういう気分のときはR&R! 音楽と関係ない話で申し訳ありませんでした。 では失礼します。 |
zappa1993 | 投稿日時: 2012/11/11 23:22 |
長老 登録日: 2011/3/17 居住地: 投稿: 1916 |
Re: アフリカ音楽を牽引する二人 スペンサー&ホークさん
わっちーさん こんばんは >しかし、会員さんはほとんど欧米音楽崇拝のようですから、これで終わりにしたいと思います。 それは残念です。 日常の中で聴くことが出来る(自分のアンテナに入ってくる)音楽の種類は少なく、ほんの僅かなものです。 音楽を聴くと言っても好きな曲やアーティストを聴く程度にとどまる方が大半の中、未知の音楽に触れる喜びや楽しみを知っていただくためにも会員の皆さんのアルバム紹介はとても有意義なものだと思います。 何かソフトを購入しようと考えた時、どうしても馴染のあるアーティストの作品に手が伸びてしまいますが、たまには系統の違うアーティストの作品を聴いてみるのも新たな発見があって面白いのではないでしょうか。 ひょっとするとそんな切っ掛けから自分の知らない一面が分かるかもしれません。 スペンサー&ホークさんに紹介していただいた、Amalia Rodriguesのcom que vozとSalif KeitaのM’BEMBAは、どちらもとても良い作品でした。 ポルトガルのファドに馴染がないにもかかわらず、新鮮でありながらどこか懐かしい調べに心奪われるものがありました。 アフリカの音楽も想像していたよりずっと聴きやすく、こちらも違和感なく楽しめる作品で、言葉も楽器も違いますが音楽に国境はないと今更ながら気づかされました。 それにしてもどちらのアーティストもボーカルの存在感は半端ではありません。 この魂を揺さぶる歌をもっともっと多くの人に感じて頂きたい。 |
スペンサー&ホーク | 投稿日時: 2012/11/12 18:23 |
長老 登録日: 2011/3/24 居住地: 投稿: 595 |
Re: アフリカ音楽を牽引する二人 zappa1993さん、わっちさん、皆様こんばんは。
試してくださる方もいらっしゃるようですから、性懲りも無く再開しますか。 アマリア・ロドリゲスいいですよね。オフィースサンビーニャの社長の田中さんは、一番好きな女性歌手と言っていますね。私もNo.1かと思います。 他では、ブラジルのエリゼッチ・カルドーゾ、キューバはオマーラ・ポルトゥオンド、アメリカはやっぱりビリー・ホリデイ(この人も最近聞いたのですが、やはりとうなずきます)でしょうか。アマリアが良かったので、シャンソンのエディット・ピアフにも挑戦して聞いています。 掲示板で紹介されているジャズの女性ボーカルは、ほとんど白人のような気がしますが、私はビリーやエラ、ダイナ・ワシントンが好きですね。みんな黒人ですが、みんな超一流ですね。文句なしでしょう。当たり前すぎて書かないのかとも思ったりしますが・・・。 ビリーとエラはここのを買ってみました。ボーナスCDが結構魅力的でしょう。 ジャズビギナーの方お勧めのようです。私もジャズビギナーです。 https://www.sambinha.com/e-commex/cgi-bin/ex_disp_item_detail/id/WNR-2040/ https://www.sambinha.com/e-commex/cgi-bin/ex_disp_item_detail/id/WNR-2048/ ここのは試聴できないのが残念ですね。 ではまた宜しくお願いいたします。 |
わっちー | 投稿日時: 2012/11/13 21:55 |
長老 登録日: 2011/5/23 居住地: 投稿: 301 |
Re: アフリカ音楽を牽引する二人 スペンサー&ホークさん、zappa1993さん、皆様こんばんは。
ビリー・ホリデイ、エラ・フィッツジェラルド不滅のジャズシンガーですね。 語るほどは存じませんがCD数枚は良く聴きましたね。 こういった音楽の話題は多くの皆さん楽しみにみている筈ですよ。 自分の知らない未知の音楽の存在、歴史は勉強?になり刺激になりますから。 私は皆さんの音楽の話題で気になったワードはyoutubeで 検索して聴いたり、wikiで見てみたりしていますし、すでに持っているものなど新たな気持ちで久しぶりに聴く事も出来ます。 BABAさんが以前言っていましたがこういうのを待っているのですよ。 何しろアコリバユーザーはすでに自然な音で聴いている可能性が 非常に高いですから、音楽のお話はどんな時代のどの地域の音楽 であっても魅力的に再生し楽しむことが出来ている明かしでもあるでしょう ?が良い切っ掛けになります。 ご無理なさらずペースで連載されてください。 毎回はコメントできないですがたまにちゃちゃいれますよ にわか知識で素敵な連載を汚したくはないので 因みに旅行は行ってません |
zappa1993 | 投稿日時: 2012/11/14 1:01 |
長老 登録日: 2011/3/17 居住地: 投稿: 1916 |
Re: アフリカ音楽を牽引する二人 スペンサー&ホークさん
わっちーさん こんばんは zappa1993です。 私もわっちーさんの考えと同じで、音楽あってのオーディオですから皆さん音楽の話題は楽しみに読まれていると思います。 それに音楽の話題もない掲示板なんてつまらないですからね。 >にわか知識で素敵な連載を汚したくはないので 同感です。 書き込みにレスつけていませんが、興味深く拝見させていただいています。 またぼちぼちと連載をお願いします。 |
スペンサー&ホーク | 投稿日時: 2012/11/15 11:04 |
長老 登録日: 2011/3/24 居住地: 投稿: 595 |
Re: アフリカ音楽を牽引する二人 zappa1993さん、わっちさん、皆様こんにちは。
皆様の考えを理解しないで自分本位の考えで書いてしましました。申し訳ありませんでした。深くお詫びいたします。 >にわか知識で素敵な連載を汚したくはないので このようなこと書かれると赤面する思いです。 言われてみれば、あまり知らないものにレスするのも難しいですよね。 私もUKロックファンの方たちが話題にしている名前は知らない人ばかりです。 カンタベリーロック、こういうジャンルがあることも知りませんでした。 UKも奥が深そうですね。 先日スタジオAに行って来ましたが、Harbethのセットが片付けられていたので、どうしたのですかと尋ねたら、スタジオで写真撮影をしたので片付けたとのことでした。 写真撮影は「告井延隆」さんの撮影だったそうです。 告井さんは、ビートルズの曲をギターで演奏されているようです。 当日はピーター・バラカンさんも一緒に見えられていたそうで、どういう関係と聞いたら、 告井さんはポールの前で演奏するのが夢らしいのでが、その橋渡しをバラカンさんがやられるそうです。バラカンさんの友人が、ポールの知り合いという事のようです。 私もCDRを少し聴きました。 この録音についてあの鈴木智雄さんのプログ(No750)に出ていますので参考にしてください。 http://www.zukizuki.net/zukizuki_bbs.cgi?book=zuki_bbs |
zappa1993 | 投稿日時: 2012/11/15 23:10 |
長老 登録日: 2011/3/17 居住地: 投稿: 1916 |
Re: アフリカ音楽を牽引する二人 スペンサー&ホークさん
こんばんは >皆様の考えを理解しないで自分本位の考えで書いてしましました。申し訳ありませんでした。深くお詫びいたします。 とんでもありません。 自分の思うまま書いていだければいいと思います。 書かなくてはと思うと負担になりますので、何かいいソフトがあればまたご紹介ください。 >告井さんは、ビートルズの曲をギターで演奏されているようです。 当日はピーター・バラカンさんも一緒に見えられていたそうで、どういう関係と聞いたら、 告井さんはポールの前で演奏するのが夢らしいのでが、その橋渡しをバラカンさんがやられるそうです。バラカンさんの友人が、ポールの知り合いという事のようです。 ピーターバラカンさんの様に音楽が移り行く様を、自分の成長と合わせて体験してこられた方の話は面白いですね。 洋楽を聴かれる方でしたら「ピーター・バラカンのわが青春のサウンドトラック」という本は読んでいてワクワクすると思います。 告井さんのことは全然知りませんでしたが、鈴木さんのブログに書いてあった方の事なんですね。 一般に手に入るCDもあるのですか? |
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