（下記、[05-06 貴陽石インシュレーター RKI-5005]フォーラムに投稿した内容と同文です）

今回の「徹底比較試聴！」動画はアンプ下のインシュレーター比較となります。

まず、あらかじめ申し上げておきたいことがあります。
（この↓段落部分はSNSに投稿することもあって、このようなことが必ず起きるので述べています。こちらの掲示板の皆さんのことではありません。ご容赦ください。）

ここのところボクがケーブル類の比較動画を投稿するたびに、「音量を意図的に変えているのでは？」という根拠の無い言いがかりをされています。

アンプのボリュームもレコーダーのレベルも固定で比較を行っています。
ノイズや雑味がなくなることで音楽本来のDレンジが明確になれば音圧感が上がって聴こえるのは当然のことです。
もっとも変わるのは音圧感だけではありません。
音色や質感、音像定位、奥行き感や立体感、S/N向上による背景の静けさ等々、無限大の要素が変わっていることが判るはずです。
オーディオを音圧感だけでしか判断出来ないのは愚かなことです。

今回はTRIODE TRV-A300XR＋Western Electric 300BのA級シングル真空管プリメインアンプの脚に、インシュレーターが無いノーマル状態、山本音響工芸のアフリカ黒檀ベースを敷いた状態、ACOUSTIC REVIVEのインシュレーターRKI-5005を敷いた状態の3つの比較動画です。
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出来れば、ヘッドフォン、またはスマホからBluetoothでDAコンバーターやネットワークオーディオに飛ばせる方はご自身のスピーカーシステムでご試聴ください。

下記のURLや秒数をリンクをクリック/ タップすることで頭出しスキップもできます。瞬時に比較出来るので どうぞご活用ください。

（全 編）
https://youtu.be/6XhRZY-jLI4


【比較スキップ】

（インシュレーターなし）

序盤〜ミルトのヴァイブ：
https://youtu.be/6XhRZY-jLI4?si=AR_z-FD7ikEg8nS7&t=21

中盤〜ルイスのピアノ：
https://youtu.be/6XhRZY-jLI4?si=ClHfKDu3OwlSHPso&t=97

ケイのドラム〜終盤：
https://youtu.be/6XhRZY-jLI4?si=UcHrWJR0nOdbL7lj&t=147


（山本音響工芸/アフリカ黒檀ベース）

序盤〜ミルトのヴァイブ：
https://youtu.be/6XhRZY-jLI4?si=Vj0sLIPlmasFC229&t=228

中盤〜ルイスのピアノ：
https://youtu.be/6XhRZY-jLI4?si=WZB-ph099NFjqweG&t=304

ケイのドラム〜終盤：
https://youtu.be/6XhRZY-jLI4?si=4vVPyWwaUz9sGSqc&t=355


（ACOUSTIC REVIVE/RKI-5005）

序盤〜ミルトのヴァイブ：
https://youtu.be/6XhRZY-jLI4?si=6jP-mqN0dVLBLl9U&t=435

中盤〜ルイスのピアノ：
https://youtu.be/6XhRZY-jLI4?si=i5vxq-z7vHP_CigQ&t=511

ケイのドラム〜終盤：
https://youtu.be/6XhRZY-jLI4?si=gEykvyiJGARXrgpK&t=562


以下はボクのインプレッションになります。

インシュレーターが無しのノーマル状態からまいります。
ノーマルとは言えども、うちの場合、アンプのベースには25mm大理石、その下にアフリカンブラックウッド（別名：グラナディラ、紫檀やローズウッドの仲間であって黒檀とは別の種目です）を敷き、更に大理石の下にはJ-1 Projectの樹脂ボードを敷いた異種素材による複合構造としています。

したがって、クセはないはず、と思っていたのですが、改めて聴き比べてみると盛大に癖がありますね。
なんとも硬質な質感は大理石によるものなのでしょうか。
高域方向のある帯域にピークがあり騒々しく感じます。
ヴィブラフォンもピアノもドラムもどこか安っぽく作りもののように聴こえます。
アフリカンブラックウッドを追加した際には凄く良くなった風に聴こえたのですが。。。

とりあえず、この状態をデフォルトとして、次は山本音響工芸のアフリカ黒檀製のインシュレーターです。くぼみがあるのでスパイクベースとしても使えますが、インシュレーターとしての使用も推奨されています。

事前にお断りしますと、黒檀はアフリカンブラックウッドと木材の種属自体が違います。
アフリカンブラックウッドのことを「アフリカコクタン」と称した日本の木材業者が多かったために混同されています。
黒檀は柿科になりますが、アフリカンブラックウッドは紫檀と同じ豆科になり、素材を叩くと黒檀はカーン！と甲高い響きになりますが、アフリカンブラックウッドは叩いてもコツと低めの音がするだけで ほとんど響かないのが特徴です。

さて、肝心の黒檀インシュレーターの音質ですが、なんとも窮屈な音です。タイトを通り越して滅茶苦茶窮屈です。

ヴィブラフォンもピアノも基音だけが強くなり倍音が消え失せてしまうため、ボリューム感や音量感まで下がったように聴こえます。
開放感もなく、左右のセパレーションまで狭くなります。
せっかく倍音豊かなヴィビラフォンが台無しです。
ベースの音も確実に痩せて、ドラムもシンバルやスネアばかりが強調されうるさいです。

これは上記のデフォルト状態にも及びません。
完全な改悪です。

かなり昔に他のメーカー製の黒檀のインシュレーターを買って試したことが一度ありましたが、試聴30秒後に即刻撤去した時の記憶通り「あぁやっぱこうなるか」という展開になりました。

3番目がACOUSTIC REVIVEのRKI-5005です。
商品素材などの詳細は下記の商品ページのリンクに詳しいのでここでは割愛しますが、
一言だけ申しますと、これはゴムではありません。貴陽石、トルマリンなど天然鉱石を含浸させたシリコン系の新素材です。

一聴して全く違います。マスタリングが違う音源のように。
文頭のお話ではありませんが、「オレどっか別のところ触っちゃったかな」と慌てるくらいの違いです笑

上記の頭出しスキップで聴き比べていただければ、「何がどうなったか」触れるまでもありませんが、各楽器の質感が全く違います。
どこまでも澄み渡ってギリギリまで減衰しないヴィブラフォンはミルト・ジャクソンの真骨頂、ジョン・ルイスのピアノも繊細なタッチが生々しく響きます。
そしてベースも厚く筋肉質、終盤のドラムソロも’74年ライブ録音なりの控え目さはあるもののキックとスネアのメリハリがしっかり表現されて、会場の米国リンカーンセンターのホールの広さが想像出来るエコーの掛かり方まで判るような気持ちにさせます。

。。。上記のような驚きの結果となりました。
アフリカ黒檀は1個あたり約1,130円、RKI-5005は1個あたり2,450円の価格差はありますけれど、再生される音はそれ以上の開きがあります。一桁違っていても決しておかしくありません。それほどの差です。

一度でもヴィブラフォンなどの生音を聴いたことがあれば、この違いが判らない人はいないでしょう。
それほどまでに圧倒的な差となってしまいました。