スペンサー&ホークさん
皆さん
おはようございます

このスレッドも久しぶりです。
レコードはネットショップ／オークション（国内、海外）、中古レコード店で購入していますが、『レコードの賢い買い方』を取得するのは中々難しく、特に古い盤は状態のバラつきが大きく、正に一期一会と言った感があります。
レーベル面のデザインの変貌や、プライス・タグに書かれた情報の意味なども大分分かるようになってきましたが、まだネットの情報と照らし合わせながらレコードを購入する毎日です。
『オリジナル盤』の定義については、やはり最初にリリースされた本国の初盤をオリジナル盤とし、他国の初盤は、『各国のオリジナル盤（初盤）』という認識の方が分かり易いし、正しいようですね。
私は、総じてUK盤の音の方がUS盤よりも好みであった為、あえてUKのオリジナル盤を探して購入していましたが、アメリカのバンドでUS盤がオリジナルである物は、まずUS盤を買うべきだったかなと、今更ながら後悔しております。
（ブリティッシュロックが好きなのでUK盤がオリジナルであることが殆どですが）

しかし、中には『オリジナル盤』よりも、『各国のオリジナル盤』の方が好みに合うのが存在しますので、この辺は色々と情報を集めるか、実際に聴かせていただくしかありません。
そんな中の一枚が、The Doobie Brothersの名作「The Captain and Me」です。
US盤がオリジナルであることは説明不要だと思いますが、この盤に限ってはUK盤の音がとても良く、個人的にはUS盤よりも良いと思います。

「The Captain and Me」は1973年の発売ですから、レーベルデザインが、ワーナーブラザーズのロゴ入りのグリーンレーベルから、【W】マークなしのバーバンクレーベルに変更になった時期で、初盤はグリーンレーベルです。（オリーブとも言う）


（Side1　BS-2694 40430-1、Side2　BS-2694 40431-1 手書き）

US盤は音に厚みがあり、どっしりと腰が据わって、これはこれで良いのですが、ややこもった様な音質で、音にキレがありません。

次にUK盤ですが、これも初盤はグリーンレーベルの様ですが、私が手に入れたレコードはSide1がバーバンク、Side2がグリーンレーベルというおかしな事になっています。
レーベルデザインの変更後も在庫がなくなるまでは旧タイプも使っていたという事でしょうか。（他所で見る初盤の写真に比べ、アルバムタイトルや曲名が上寄りに印刷されています）
※バーバンクの盤でも1st Pressと書かれていることもあります。



（Side1　K46217 A1 スタンプ　KART KIPPER 手書き、Side2 K46217 B1スタンプ）

こちらは一聴で、音のキレが良く、音場が左右に大きく広がっていることが分かります。
US盤と比べるとややハイ上がりな印象がありますが、小気味いいギターのカッティングは聴いていて気持ちがいいですし、音の分離も良好です。
音の厚みという点ではUS盤に劣りますが、全体的な好みで言えば絶対にこちらが上です。


最後は、同じUK盤のバーバンクでも若干色が違う、書体が変わったレコードです。（レーベル違いという事では初盤ではありませんが、再発ではありません）


（Side1　K46217 A1 スタンプ　KART KIPPER 手書き、Side2 K46217 B1スタンプ）

こちらも、音の鮮度感は若干後退するものの、上のUK盤と同傾向の音質です。
ただ、若干音が軽く、エネルギー感に乏しい感じがしますが、盤によるばらつきによるものかも知れません。


以上、US盤、UK盤との音の違いを簡単に述べましたが、もともとこの事を知ったのは、Yoさんとのアナログリッピングに「The Captain and Me」を使い、その際に両オリジナル盤の音の違いを聴かせていただいたからです。
そこでも明らかにUK盤の方が音が良く、私もアナログを始めたら自分で確かめたいと思っていました。
音の好みは人それぞれで私の感想が絶対ではありませんし、US盤の音がオリジナルには違いありませんが、自分の好きな盤を探求するというのもアナログの楽しみではないかと思います。

※何せ浅い知識で書いておりますので、誤り等ございましたらご指摘いただけますと幸いです。


ジャケットは左側の光沢のある方がUS盤、右側がUK盤（2枚とも同じ）です。