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投稿者 スレッド
Harry
投稿日時: 2025/7/16 23:14
長老
登録日: 2012/8/6
居住地:
投稿: 164
MCヘッドアンプについて
皆様、こんばんは。Harryです。

皆様はMCトランス派ですか?MCヘッドアンプ派ですか?

私はフォノアンプは、以前はM2TECH Nashを使用していて、今は可変EQカーブ機能が付いているM2TECH Joplin Mk3愛用しています。
NashはS/N比が良く低ノイズでよかったのですが、JoplinはS/N比が悪いと感じています。

そこで昨年のことになりますが、JoplinにMCトランスを試してみようと考え、ライントランスで大変お世話になっており、大変信頼しているArai- Lab社さんに5ΩMCトランスの貸出しをして頂きました。

その結果ですが、S/N比は劇的に改善したのですが、何故か高音がとてもキツくなってしまいました。

そこでNashに5ΩMCトランスを試すと高音がキツく感じることもない、低ノイズの素晴らしい音質になりました。

これはM2TECH Joplin Mk3側の問題というかJoplinとMCトランスの相性の問題ではないかと思いました。

Joplin Mk3はフォノアンプ+ADコンバーターと謳われていますが、やはりADコンバーターであり、フォノアンプの機能が弱いように感じています。特にS/N比が悪いですね。
負荷抵抗のメーターはあるのですが、MM入力用の静電容量のメーターはありません。

MM入力用の静電容量が変えられないからなのか、ADコンバーターの機能の動作上の何かなのか、MCトランスの使用で高音がキツくなるのはよく分かりません。Nashではそんなことはないのにです。

Joplin Mk3のEQカーブを合致させる機能は大変気に入っており、Joplinをシステムから外す解がないため、この結果には非常に落胆しました。

JoplinのS/N比の悪さには目をつむり、可変EQカーブ優先で音楽を楽しんでおりましたが、最近WebでJoplinにはMCトランスではなく、MCヘッドアンプの方が適しているという記事を見つけました。

そうか、その手があったかと目から鱗でした。

早速、MCヘッドアンプを探し、私が以前からアナログ関連製品で愛用しているいくつかの製品がFIDELIX社さんの製品で、大変信頼しているメーカーでもありましたので、LIRICO(リーリコ)というMCヘッドアンプの製品をFIDELIX社さんから貸出しして頂き、試して見ることにしました。

LIRICOはバッテリー駆動でノイズ対策が徹底されている製品であるところに強く惹かれました。
試したところ、LIRICOによる昇圧により(Joplinのゲインを余り上げる必要がないため)S/N比が大きく改善し、かつ高音がキツくなることもなく、生々しい鮮度の高い音が出てきて、驚愕しました。
Joplinと相性がいいのはMCヘッドアンプだったのです。

FIDELIX社さんのLIRICOは低ノイズの素晴らしいMCヘッドアンプです。Joplinをお使いの方でS/N比に満足出来ない方がいらっしゃいましたら、是非LIRICOをお試しください。
S/N比が劇的に改善する上に高音もナチュラルです。
早速、LIRICOを購入し、今週末にシステムにセッティングする予定です。

今回のことで、フォノアンプには昇圧方法に相性があることが分かり、フォノアンプの相性に合わせて、MCトランスかMCヘッドアンプかを試して、決定する必要があることを学びました。

Arai- Lab社の新井さん、FIDELIX社の中川さんには快く製品をお貸出し下さり、本当に感謝しております。また、アナログの技術的な部分についてもいろいろご教授下さり、重ねて御礼申し上げます。

アナログは本当に奥深いです。
メリメロ
投稿日時: 2025/7/19 11:11
常連
登録日: 2019/5/14
居住地:
投稿: 60
Re: MCヘッドアンプについて
Harryさんこんにちは

メリメロです。

MCトランスかヘッドアンプかという問題についてのご投稿たいへん参考になり、刺激になりました。下世話な表現ですが、ドンピシャでした。

こちらはコロナ禍以前だとLPを主に音楽をたのしむという感じだったのが、その後しだいにアナログから遠ざかってしまいました。主たる原因は、昔の演奏より今の演奏を追うことに忙しくなったからです。最近の自分の関心が音高ピッチとか、鍵盤楽器の調律/音律のちがいにともなう演奏や聞こえ方の変化といったところに向かっているので致し方ないのですが。

最近は時たまアナログを聴いてみようと思い立っても、いつのまにかさびれたリゾートを思わせるような音になっていて、これではイケナイ、わがLPコレクションに礼を尽くせていないと思っていたところでもあり、ご投稿を目にして頭にひらめいたものがありました。

Fidelix製品はDegaussという消磁装置を使っているくらいですが、その説明書ではじめてMC空芯カートリッジなるものの存在を知り(恥ずかしながら)、これについて中川さんとそのお仲間の方がくわしく説明されていることもネットで目にしていました。最近の自分の趣向からすると、アナログ音質改善計画の一環として空芯カートリッジを使う選択肢が浮かび上がり、仮にこの道をえらぶとすると、FidelixのMCヘッドアンプとの組み合わせがよいようです。FidelixにはLiricoのほかにSatelliteというマニアックなMCヘッドアップもあるようで興味はつきません。

30年近くフォノアンプもMCトランスもウエスギ、カートリッジはヘッドシェルなしのSPUでやってきましたが、この秋には大きな変化が訪れそうです。ターンテーブルNottinghamのトーンアーム交換という荒療治もやります。

Harryさんの徹底したEQカーヴ追求、そしてご報告の精細さにあらためて敬意を表します。こちらはかつてIFI Audioのiphono2で少し遊んだことがある程度、とても本格的なところまでは踏み込めませんでした。それにしてもLP初期からおそらく大半の人間がただしいEQカーヴを知らずにレコードを聴いてきたことになるわけで、これもまたオドロキですが。
Harry
投稿日時: 2025/7/20 11:59
長老
登録日: 2012/8/6
居住地:
投稿: 164
Re: MCヘッドアンプについて
メリメロさん、Harryです。
返信下さり、誠にありがとうございます。

拙宅のトーンアームはストレート型で、ヘッドシェルが使えないタイプなので、SATELLITEは諦め、LIRICOにしました。
MCヘッドアンプは最近は取り扱っているメーカーも余りなく困っていましたが、FIDELIX社が製品を出していて本当に幸いでした。

空芯MCカートリッジはとても繊細な音が出せ、特にダイレクトカップリング方式は情報量が豊かで、細かい音が広帯域に渡って出せる利点があると聞いています。ただ出力電圧を大きくできないので、超低ノイズでローレベルに強いMCトランスやMCヘッドアンプが必要なので、FIDELIXのMCヘッドアンプは最適ではないかと思います。

私も空芯MCカートリッジには興味があり、特にダイレクトカップリング方式のFIDELIX MC-F1000やAudio-Technica AT-ART1000XなどWebやオーディオ誌のレビューなどで色々調べたりもしています。

ダイレクトカップリング方式でよく言われるラッカー盤を直接聴いているような音って、どんな音だろうかと興味が尽きませんね。

FIDELIX社は貸出し品も貸出してくれるので、ウエスギのMCトランスとFIDELIXのMCヘッドアンプを聴き比べて、決められることをお薦めいたします。

この秋大きな変化が訪れる予定とのこと、システム更改されるご予定でしたら、MCトランスはArai- Lab製も高音質で素晴らしかったですよ。Joplin Mk3との相性がよければ間違いなく購入していたと思います。
ヘッドシェル化されるのでしたら、SATELLITEもありですね。

FIDELIX社は中川さんの豊富な経験とノウハウが余すところなく投入された高音質なアナログ製品を手頃な価格で販売されているところが素晴らしいと思っています。

EQカーヴの追求は沼かもしれません(笑)
でも、カーヴか適合した時の音の変化は凄まじく、探求がやめられなくなりました。
1960年代後半でもRIAAではなかったりする盤もあるので、色々カーヴを試しながら、レコード鑑賞楽しんでいます。

またよろしければ、アナログ関連で意見交換させていただけますと幸いです。

返信下さり、本当にありがとうございました!
メリメロ
投稿日時: 2025/7/24 21:55
常連
登録日: 2019/5/14
居住地:
投稿: 60
Re: MCヘッドアンプについて
Harryさん、メリメロです。

返信いただき、こちらの考えもクリアになってきました。ありがとうございます。「EQカーヴ追求は沼」とのこと、問題にぶつかってもめげずに解決にこぎつけるHarryさんの探究心はすごいと思います。

AT-ART1000X やMC-F1000のお話さすがです。わが家には立派すぎる顔ぶれです。ウチは基本的にリビングのステレオで、必要最小限のベーシックな機器をつないだだけです。アコリバは大量投入ですが。

Fidelixの中川さんは、かつてMC-F1000と並行してカンチレバー式空芯も作っていると書かれていて、型番だけでなく手頃な価格まで記されているのを見た記憶があります。これが手に入るようなら理想的なのですが、製品化されずに終わったのかもしれません。ならばAT-ART9XAですかね。

中川さんの音楽体験にも共感をおぼえました。とくにネット記事にロッシーニの『コリントの包囲』LPボックスの写真が掲げられていたり、ヴァイオリンはグリュミオーやアーヨのフィリップス盤が好みと言われているあたりです。わが家にあるバッハ無伴奏のLPはグリュミオー、アーヨ、クレメールなど、気がつくとどれもフィリップス盤(もちろんほかにもいろいろありますが)。これに加えてワタクシにはペーザロのロッシーニ・フェスティヴァルに行ったり、『アルジェのイタリア女』をフェニーチェ劇場で見たりとベルカント・オペラに夢中になっていた濃厚な過去があるので、『コリントの包囲』の写真を見るだけでピンと来ます(このLPはウチにもあります)。中川さんによれば、弦や女声を聴くときに空芯のよさがきわ立つとのこと。わがアナログ改善計画の今後の展開はもう決まったようなものです。

計画といっても、ゆきあたりばったりで、長い付き合いのアナログ専門店がデモ用に使っていたトーンアームを売りに出したのを知ったところから始まってます。Maestro Garageという近所の店ですが、よかったらHP(https://www.maestrogarage.com)覗いてください。

Nottingham(使っているのはエントリークラス)はハム音もハウリングもなく、その点は安心できるのですが、いかにも頼りないフォノケーブルが最大の弱点、たびたび接触不良を起こすので、業を煮やし、フォノケーブルを別のものに替えたいと思ってました。アーム交換はメンドウですが、Maestro Garage店主の口利きでNottinghamが新規にアームベースを作ってくれることになり、話がまとまりました。改造に相当することなので大元メーカーが協力してくれるとは意外でしたが、秋にはベースが完成予定。ご察しの通り、これでFidelixのSatelliteやAcoustic Reviveのケーブルが使えるようになります。

「カーヴが適合した時の音の変化は凄まじく、探求がやめられなくなりました」とのこと。オドロキがそのまま体感として伝わってくる表現ですね。コジツケかもしれませんが、Harryさんや管理人KさんがなさっているEQカーヴ再現のお話は、ワタクシの関心の的である音律の選択とかさなりあうように思っています(たしかにコジツケです)。EQカーヴが本当はRIAA一元支配ではなかったように、音高ピッチA=440Hz、鍵盤楽器の調律は一オクターヴを機械的に12等分した平均律(均等律)がすべてという「常識」はとうに揺らぎはじめ、バッハの「平均律クラヴィア曲集」の録音にも、Cédric Pescia(la dolce volta) やAaron Pilsan(Alpha Classics)など、不等分律による調律(不均等律)のピアノを使ったものがすでに存在します。

どこが違うのかと思いつつペシアとピルサンの演奏を繰り返し聴いているところです。いまの段階でもそれなりに思うところがないわけではありませんが、不等分律といってもやり方は幾通りもあるわけで、答えは簡単に出ないでしょう。録音を聴いてシロウトがあれこれ考えてもしょうがないのではないか、ここは平均律以外の音律が自由に選べる電子ピアノを手に入れて自分で音を出してみるほかない!と意を決し、アキハバラにある専門店で物色してみました。ひと昔前にクラヴィノーヴァを使ったことがありますが、いまは様変わりして、EQカーヴを選ぶように、音高ピッチのコントロールや音律の切り替えが自由にできるのです。鍵盤の感触も飛躍的によくなり、音色の面でもスタインウェイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタインなど有名どころの音をサンプリングしたり、もっと驚いたことに1843年製作プレイエルの音を再現すると謳われているものもありました。このモデルはFazioliの音も出せるとされていて(ただし裏事情があるようで「ショパン・コンクールで用いられたイタリアのモダンピアノ」という苦しまぎれの表現になってます)あきれるほどの盛り込みようです。平均律、ヴェルクマイスター、キルンベルガーの三種類の音律への切り替えも可能で、それでいて価格はなんとMC-F1000の半分以下、買うならこれだなと思いました。ちなみにフォルテピアノ奏者の川口成彦さんは家ではローランドの電子ピアノも使っているそうで、プロ中のプロが使うだけあって音律の選択肢はこのほうがずっと多いので、最終的にどうするか迷うところです。

不等分律で調律がなされた鍵盤楽器を使いはじめると、最初はさほど違いがないように思っても、しばらくすると、平均律の和音がきたなく感じられるようになる…最近読んだ本にそんなこと書かれていました。音楽通の友人にも「平均律は音がキタナイ」と断言するツワモノが二人います。ですから電子ピアノで古典音律の深みにはまると、自分もそうなる危険があるかもしれません。

長いこと鍵盤に手を触れていないので指がうごかないのは悲しいです。バッハの「平均律」などと大それたことはもう考えませんが、それでも「インヴェンション」くらいはまた弾けるようになって、これを古典音律で鳴らしすとどんな体感がえられるのか、道は遠くても、想像はふくらむばかり。沼にハマるかもしれません。
Harry
投稿日時: 2025/7/25 17:23
長老
登録日: 2012/8/6
居住地:
投稿: 164
Re: MCヘッドアンプについて
メリメロさん、返信ありがとうございます。

>Harryさんや管理人KさんがなさっているEQカーヴ再現のお話は、ワタクシの関心の的である音律の選択とかさなりあうように思っています。EQカーヴが本当はRIAA一元支配ではなかったように、音高ピッチA=440Hz、鍵盤楽器の調律は一オクターヴを機械的に12等分した平均律(均等律)がすべてという「常識」はとうに揺らぎはじめ、バッハの「平均律クラヴィア曲集」の録音にも、Cédric Pescia(la dolce volta) やAaron Pilsan(Alpha Classics)など、不等分律による調律(不均等律)のピアノを使ったものがすでに存在します。

とても興味深いお話、ありがとうございます。ピッチは日本のオーケストラは442Hzで、ヨーロッパはもっと高い444とか445Hzとか聞いた事があります。(カラヤン時代のベルリンフィルは446Hzとか何とか)

ピッチが高くなると華やかなになるとか、弦の張りが少し強めになるので、音が大きくなるとか聞いたことがありますが、ピッチの違いでの聴き比べはしたことがなく、また自分にピッチの違いが分かるかよく分かりませんが、とても興味深いお話だと思いました。

>Fidelixの中川さんは、かつてMC-F1000と並行してカンチレバー式空芯も作っていると書かれていて、型番だけでなく手頃な価格まで記されているのを見た記憶があります。これが手に入るようなら理想的なのですが、製品化されずに終わったのかもしれません。

FIDELIX製品を購入する折、中川さんには何度かご相談したことがありますが、アコリバも正しくそうですが、ユーザの声をとても大事にされている感じがしました。一度ご相談されてもよろしいかもしれません。

>Maestro Garage店主の口利きでNottinghamが新規にアームベースを作ってくれることになり、話がまとまりました。改造に相当することなので大元メーカーが協力してくれるとは意外でしたが、秋にはベースが完成予定。ご察しの通り、これでFidelixのSatelliteやAcoustic Reviveのケーブルが使えるようになります。

メーカーが新規にアームベースを製作してくれるとは、すごいですね!
販売店や代理店、メーカーを巻き込んで実現され、私こそ、メリメロさんの飽くなき探究心にとても感銘を受けました。

これで、アコリバのフォノケーブルが使えますね。
私は3、4年前にアコリバのフォノケーブル(PCOCC-A)をTripleC/EX化して頂き、ずっと愛用しています。
これ以上のフォノケーブルはないと思っています。
是非、アコリバのフォノケーブルをご検討下さいませ。

拙宅のシステムではFIDELIXのSATELLITEは使用できませんでしたが、評判のよいMCヘッドアンプなので、もし、導入されることがありましたら、所感をお知らせ頂けますと幸いです。

>それでも「インヴェンション」くらいはまた弾けるようになって、これを古典音律で鳴らしすとどんな体感がえられるのか、道は遠くても、想像はふくらむばかり。沼にハマるかもしれません。

素晴らしいですね。そのような沼ならハマってもよろしいのではないでしょうか(笑)
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