ケーブルに限らずグレードが上がれば一般に満足度が高まるのは当然ですが、すべての点で上回るかといえばそうでもなく、聴感上、下位グレードが良いと思える場合もあります。まあ、費用対効果は無視できないので、それほど差が感じられないといったところで、というのが多いのですが。
　今更ですが、廉価判の製品といっても多くの人が購入を意識する価格帯である場合、メーカー側も無視できず、特にビギナー向けとしてそこにコスト度外視で取り込む戦略を強めてきたと思われます。
　一時期、ケーブルを替えると音は変わるのか云々言ってる人たちがいましたが、最近ではあまり聞かなくなったのはこの成果ですよね。格安品ばかり求める購買層がようやく、「本物」を知るようになったのは良いことです。しかし、残念なことにまだ便乗品が出回っているのも事実で、これはもうどのメーカーを信頼するか、あるいは試聴や経験値で判断するしかないということでしょう。

　話が逸れましたが、そんな中でLINE-TripleC-FMはこの価格帯において正に「狙い目」であり、費用対効果が抜群である製品と感じました。この上位となるXLR-TripleC-FMもすでに所有しており、当時、その効果に驚愕したことを記憶してますが、当然といえば当然ながら、特徴がこれに非常に近いんですよね。
なので、とても驚いたというのが本音です。細かくいえば彫の深さやSN等といった点で若干劣るのでしょうが、本当に差を感じさせないくらい素晴らしいです。
　今回は予め試聴させていただいたのですが、なんでもっと早くに聴かなかったのか、少し後悔の念が‥。
比較的手が出しやすい中で「本物」を求める人たちに是非聴いてほしいですね。