現状で特に不満は無かったのですが、気になる製品ではあったので購入してみました。
ターンテーブルシートはハネナイト、ブチルゴム、真鍮、ステンレス、セラミック、
ガラスとあるので、シートの重量に耐えうるプレーヤーとして、GT-2000で比較して
みました。

誰にでも解る利点は埃が吸い寄せられにくくなる事、これは今の時期だと顕著です。
また、スクラッチノイズも表現が難しいですが、抑えられるというよりピークはさし
て変わらないが後に引かない、立ち下がりが速い。ノイズのキレが良いというのもお
かしな話ですが、逆に特に弱音の立ち上がりが素早く感じられて気にならなくなるの
は経験したシートには無い特徴に思います。
音の傾向として、ともすれば、ゴム系だと抑えすぎ、金属系だと目立ちすぎ、セラミ
ックだと沈みすぎに感じるところが、RTS-30だと特段の特色というか癖は無く、それ
ぞれの長所を少しずつ集めたような感じでしょうか。大げさな表現を避けるために
"少しずつ"としてますが、総合的に大きな差になっている印象です。
こういう小さな差の積み重ねが如何程のものかは、アナログを長年運用している方ほ
どご承知の筈なので、驚きの度合いはお察し下さい。
強いて言えばやや音像は拡大する方向のようですが、シートを裏返して使うと収まる
為、盤との密着度のロスは関係しそう。御社もスタビライザを併売されている(限定
なのが残念です)ので、それがベストだろうし、ともあれスタビライザは常用が望ま
しそうです。シートを裏返して使い続けるかは今後ゆっくり検討します。想定外のリ
バーシブル運用でしょうが。

なお、GT-2000をお使いの方は貸し出しでお試し頂くといいかもしれません。
アーム換装しようが各種オプションを使用しようが、いまひとつしっくりこない、も
どかしい、ヌケが...等、要は"音が悪い"と感じてた方の感想を見たいです。私自身
が上記を感じて使わなくなったのですが、RTS-30で印象が変わりました。プレーヤー
買換にしてもどれが良いかは解りませんし、売却するにしても重いし、S字ロングア
ームで昨今安価には買えない構成なので、RTS-30で改善されるならユーザーの多いプ
レーヤーである事から助かると思います。