メイン [00-03]音楽全般 アフリカ音楽PART2 | 投稿するにはまず登録を |
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スペンサー&ホーク | 投稿日時: 2013/1/4 19:00 |
長老 登録日: 2011/3/24 居住地: 投稿: 595 |
アフリカ音楽PART2 皆様明けましておめでとうございます。
今年も会員さんにはあまり興味のないジャンルのアフリカ音楽PART2をご紹介します。 (好きで書いているので気を使ってレスしなくても構いませんよ ) 今回はモロッコのハッサン・ハクムーンとアルジェリアのルネース・マトゥーブです。 ・ ハッサン・ハクムーン(以下解説書より) モロッコにグナーワと呼ばれるアフリカをルーツとした音楽を世界的に広めたのがハッサンである。 グナーワとは、西アフリカからサハラ砂漠を通って連れられてきた黒人奴隷達がモロッコで育んだ文化の総称。民族の名前であるし、彼らが話す言語の名称でもあるし、さらに音楽の名称でもある。 広大なサハラ砂漠を間にした北アフリカと西アフリカの交易はかなり古くから行われていた。特に西アフリカでソンガイ王国が崩壊した16世紀には多くの奴隷達がアフリカからモロッコあたりに連れてこられたとされる。 北アフリカに連れてこられた奴隷達の多くはアメリカ大陸に連れてこられたアフリカ人奴隷達と違って、完全に自由を奪われたわけではなかった。 拉致された奴隷として運ばれてきた黒人たちがそのままモロッコの王様の護衛兵団となった。 ハッサン・ハクムーンは1963年モロッコのマラケッシュ生まれ。14歳ころに学校を辞め、地元のグナーワのマスター達について楽器の演奏や歌などを学び早い時期から芸能を生業としていたらしい。奥様は日本人。 今回ご紹介するアルバムは、ハッサンの近年のライブ活動を集大成したものです。メキシコに始まりブルックリン、マラケッシュ、ロス、ニューヨークなど世界を駆け回るハッサンの活動ぶりを伝える構成となっている。 https://www.sambinha.com/e-commex/cgi-bin/ex_disp_item_detail/id/HRR-5293/item/HRR-5293/subitem/HRR-5293/subitem2/HRR-5293/ http://www.hassanhakmoun.com/ ハッサンが演奏する楽器はシンティール、最近ではゲンブリと呼ばれることが多い。シンティールは2弦のベースのような弦楽器(サッさんはこれをアンプに繋いで演奏する)で、これにカルカバと呼ばれるカスタネットを金属製にしたような打楽器が加わると、グナーワのベーシックなアンサンブルが出来上がる。 弦楽器とカスタネットの組合せは対岸に位置するスペインのフラメンコと同じあり、フラメンコとグナーワはつながりがあるかもしれない。 ハッサンが歌っているのはモロッコで通常使われるアラビア語のモロッコ方言ではなく、グナーワ語である。ハッサンが歌うのは伝承曲ではなく、ほとんどが彼自身のオリジナル・ナンバーだが、イスラームの聖人なり神霊のことばかりで、そういう意味ではグナーワはポピューラー音楽化された今でも宗教音楽と言えそうだ。 以上は解説の抜粋でした。 私がこのアルバムはなんの予備知識も無しに、いつものライスレコードのカタログを見ながらジャケットが気になったので買ったものです。 1曲目がシンティールとパーカッションの共演です。シンティールの音はギターのようには綺麗ではないのですが、ブルース的なフィーリングです。 他にブルックリンにおけるライブではジャズトランペッターのドン・チェリーがポケットトランペットで客演しています。 全体に非常に素朴なサウンドですが、ハッサンの声は渋いですね。 ネットに結構出ているので検索してください。 ブルースが好きな人は間違いなく気に入ると思います。 音質は特に不満はありません。 ルネース・マトゥーブは次回にご紹介しますが、予備知識として、ルネースは政府を刺激しすぎて暗殺されました。そんなアーティストです。 |
スペンサー&ホーク | 投稿日時: 2013/1/5 23:01 |
長老 登録日: 2011/3/24 居住地: 投稿: 595 |
Re: アフリカ音楽PART2 皆様こんばんは。
ルネース・マトゥーブのご紹介をいたします。 ルネース・マトゥーブ「ラスト・コンサート・ライブ」 http://www.clinck.co.jp/merurido/dtl.php?ky=CRR3603 ルネース・マトゥーブ「大統領閣下への公開状」 http://www.clinck.co.jp/merurido/dtl.php?ky=CRR5104 このCDの発表後に暗殺されました。 私は大統領閣下への公開状を先に買って聞きましたが、最初はそれほどいいとは思いませんでした。2回3回と聞いているうちマトゥーブの独特の音楽世界にだんだん引き込まれて行くようなになりました。 西アフリカや先に紹介したグナーワの音楽とはやはり少し違っています。アラブ音楽の影響が少しあるせいだと思いますが、ブルースフィーリングはあまり感じません。 世界には色々素晴らしい音楽がありますね。 よく聴いていると、ギリシャの国民的歌手のヨルゴス・ダラーラスの下のライブアルバムの楽器の音色やリズムなどが少し似ているようにも思いますが、皆様はヨルゴスも聴かないでしょうね。 https://www.sambinha.com/e-commex/cgi-bin/ex_disp_item_detail/id/TMR-3802/item/TMR-3802/subitem/TMR-3802/subitem2/TMR-3802/ ラスト・コンサート・ライブのジャケットでマトゥーブが抱える撥弦楽器はフレット付きマンドゥーラというものらしいです。 以下、ルネース・マトゥーブについて蒲田耕二氏の解説より抜粋 ルネース・マトゥーブはアルジェリア先住民カビール人の歌手。アルジェリア北東部の山岳地帯カビリア地方の村で1956年1月24日生まれ。 アルジェリアは1962年に独立を勝ち取ると旧宗主国フランスの痕跡をぬぐい去るため性急に国内のアラブ化を進めた。その過程でカビール人の固有言語も使用を抑圧された。政府のカビリア弾圧は独立戦争中のそれを上回るほど苛烈だったという。68年学校教育が全面的にアラブ化され、これでマトゥーブは決定的に反政府側に回った。学校を飛び出し、75年に渡仏。先にパリに渡っていたカビール人歌手の支援を得て歌手活動を始め、78年にデビューアルバムを発表。以後精力的な音楽活動を展開し、没年までの20年間に発表したアルバムは36点にのぼる。 マトゥーブの生涯は、2000年前から断続的に使われてきたという民族の言語の防衛に捧げられたといっても過言ではない。その大義のために彼は名指しでアルジェリア大統領を避難し、アルジェリアのアラブ化に抵抗し、アラブ人の宗教イスラームを拒否した。 YouTyubeなどで見ることができるが、その一つで「あなたはアラビア語を話すのか」と尋ねる司会者に対して、彼は言下に「ノン」と答えている。また、「アルジェリアはアラブの国ではない。私はムスリムではない」と激しい口調でまくし立てるシーンがある。 CDにはイスラーム唯一の神を冒涜する言葉を吐き、遺作の1曲ではタマジフト語でアルジェリア国歌のパロディーを歌った。 彼の姿勢は当然、政府とイスラーム過激派の怒りを買い、これらの対立する2勢力の双方から命を狙われた。94年にGIA(武装イスラム集団)に拉致されたが、カビール民衆25万人が抗議デモを展開し、MCB(ベルベ文化運動。80年の学生蜂起から結成された政治団体)がGIAとの全面対決を打ち出したため処刑寸前で解放された。 大衆人気の高さに権力もみだりに手を出せなかった。マトゥーブは公共の電波から閉め出され、敵対勢力の中傷に悩まされながら、カセットのコピーをつうじて民衆の支持を増やし続けた。 1998年6月25日にマトゥーブは暗殺された。直後にカビリア地方の各地で暴動が発生し、遺族が鎮静を呼びかけるまで騒乱状態が1週間続いた。 暗殺の数日後にGIAが犯行声明を出したが、真相は今もベールに包まれ、カビリアの住民のほとんどはアルジェリア政府の工作だったと信じている。マトゥーブの死の1週間後、政府は公用語をアラビア後に限定する法律を施行した。 以上 |
スペンサー&ホーク | 投稿日時: 2013/1/22 10:30 |
長老 登録日: 2011/3/24 居住地: 投稿: 595 |
Re: アフリカ音楽PART2 皆様こんにちは。
これまでアフリカ音楽でご紹介しましたマリ共和国やアルジェリアで悲惨な状況となっているようですね。 また、女、子供たちが泣く事となるのかと思うと、暗い気持ちになります。 日曜日に車で買い物に行ったときにインターFMのピター・バラカンさんの番組で、このyoutubeの音楽を紹介していました。 マリの平和を願うアフリカの素晴らしいアーティストたちが集まって歌っています。 是非聴いてください。 http://www.youtube.com/watch?v=elwA7SHM8_U |
スペンサー&ホーク | 投稿日時: 2013/1/30 16:18 |
長老 登録日: 2011/3/24 居住地: 投稿: 595 |
Re: アフリカ音楽PART2 皆様こんばんは。
またアフリカ音楽の紹介です。 私がいつも買うライスレコードの企画物で「ベストアルバム2012」があり、先週まで20%OFFでセールをやっていました。セール期間中にまたまとめ買いをいたしました。 この「ベストアルバム2012」は昨年発売されたCDを音楽雑誌や評論家諸氏がベストアルバムとして選んで発表されたものの中からライスレーベルのもの集めたものです。 以前ご紹介したモロッコの「ハッサン・ハクムーン/スピリット〜ライヴの軌跡」はミュージックマガジンのワールド部門の1位選ばれています。 https://www.sambinha.com/e-commex/cgi-bin/ex_disp_event.cgi?jump=on&id=BEST2012&next=10 この中で特に気に入ったのが「ザ・トゥーレ=レイチェル・コレクティヴ/ザ・テル・アヴィヴ・セッション」です。CDの説明は以下のように書かれています。 『西アフリカの伝統を現在に伝える若手筆頭ギタリストのヴィユー・ファルカ・トゥーレと、イスラエルにてカリスマティックな人気を誇る音楽プロデューサー/鍵盤奏者のイダン・レイチェルを中心とした新プロジェクトがこの「ザ・トゥーレ=レイチェル・コレクティヴ」だ。生まれも育ちも文化も宗教も違う2人が目指したのは、それぞれの音楽的背景をぶつけ合いつつ、それをさらに大きく包容するかのようなアクースティック・サウンドによるコラボレイションだった。かつてヴィユーの父アリーとライ・クーダーが残した名作『トーキング・ティンバクトゥー』を彷彿とさせる異文化交流をお楽しみいただきたい。 ピーター・バラカンさん、若杉実さんが、2012年個人ベストにご選出 』 ヴィユー・ファルカ・トゥーレのアコースティックギターは、ほんとに鉄っぽい音なのですが私の好みですね。このギターが私に宇宙的な壮大な景色を感じさせてくれます。 P・バラカンさんのベストとなっていますが、バラカンさんとは好みが合うんですよ。 今年もアフリカが面白い。 |
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