メイン [00-06]アナログレコード アナログリッピングという言葉をご存知でしょうか? | 投稿するにはまず登録を |
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zappa1993 | 投稿日時: 2013/3/10 18:54 |
長老 登録日: 2011/3/17 居住地: 投稿: 1916 |
Re: アナログリッピングという言葉をご存知でしょうか? Yoさん
皆さん こんばんは >アナログリッピングのメリットとしてレコードをそのまま聴くより良い面が一つありました。それはプレーヤーへのハウリングやアコースティックフィードバックをキャンセルして聴けることです。 これは私も気が付きませんでした。 仰るように、アナログリッピングはアンプのボリュームを0に絞って行いましたので、SPからの振動の影響が無かった訳です。 アナログにしろCDにしろ、私たちは普段SPからの振動の影響を受けたプレーヤーの音を聴いている訳で、そこに使われる制振素材や機構を含めて再生音を調整しています。 つまり、純粋にプレーヤーだけで形成された音ではないと言う事ですね。 例えば、普段聞いている自分の声と、録音再生した自分の声では印象が違うと言う事があります。 これは、普段聞いている自分の声は頭蓋骨の振動により伝わる音と耳から入る音の合成で得られたもので、一方録音された声は口から出て耳から入る音だけという違いがあるようです。 アナログリッピングとは同じ原理ではありませんし、不適切な例えかもしれませんが、両者に違いがあると言う事がお分かりいただけるのではないでしょうか。 >曲によっては低音楽器がわずかにタイトに聴こえたり、高域楽器の張りが微妙に強めかな?と思えることも有りましたが、今から考えるとこれはリッピングでの変化と言うよりはプレーヤーへのアコースティックフィードバックをキャンセルできた影響かなと思っています。 そうかもしれませんね。 振動は高域の伸びを妨げたり、低域を曖昧なものにしているのかもしれません。 Yoさんがお書きの様に、何れも「わずかに」と言う部分で、本質的に音を変えてしまうような影響まではありませんでした。 (紛れもなくアナログの再生音と同質の音で、わずかなニュアンスの違いとご理解ください) これを「良」と取るか、「否」と取るかは人それぞれですが、私は本来の音が得られたと言う事で「良」方向の変化だと思います。 私は普段CDからリッピングした音源をネットワークプレーヤーで聴いていますが、このリッピング音源の優位性を語るときに常に使われる「CDPと比べて回転系が無い」と言う部分に少し疑問がありました。 まず、リッピング音源の優位性を語るのに真っ先に用いられることに違和感がありましたし(実際には他の要素の方が大きいと思えます)、リッピングするにしても同様に回転系があるCDドライブを使う訳です。 アナログリッピング音源のわずかなニュアンスの違いを考えると、このCDのリッピング音源の優位性も同じところから来ているのかなと言う気がします。 つまり同じ回転系のメカを使っても、リッピング時はSPの振動の影響を受けないのに対し、通常のCDPでの再生ではSPの振動を受けると言う事です。 リッピング音源を再生するネットワークプレーヤーもSPの振動を受けますが、音源はファイル形式のデジタルデータに過ぎませんし、振動の影響を受けるとしてもそれはアナログ回路部分が大半ではないでしょうか。 CDをリッピングしたときの音の変化がアナログリッピング時の変化とよく似ていることがこれを物語っています。 それともう一つ。 アナログリッピング時にアンプのボリュームを0に絞ってSPから音を出さない場合、アナログプレーヤーやアンプのインシュレーターやアンダーボードの違いでリッピング音源の音が変わるでしょうか? プレーヤーはターンテーブルの回転がありますので制振による効果は音に出てきそうですが、アンプはほぼ無振動のはずです。 もし違いが表れるなら、それはどう言った理由によるものなのか考えてみるのも面白そうです。 |
Yo | 投稿日時: 2013/3/13 19:25 |
一人前 登録日: 2012/3/21 居住地: 投稿: 120 |
Re: アナログリッピングという言葉をご存知でしょうか? zappa1993さん
ご返事有難うございます。 アナログリッピングのメリットは他にもその人の音楽の聴き方によっても有るように思います >アナログリッピング時にアンプのボリュームを0に絞ってSPから音を出さない場合、アナログプレーヤーやアンプのインシュレーターやアンダーボードの違いでリッピング音源の音が変わるでしょうか? プレーヤーはターンテーブルの回転がありますので制振による効果は音に出てきそうですが、アンプはほぼ無振動のはずです。 もし違いが表れるなら、それはどう言った理由によるものなのか考えてみるのも面白そうです。 この件については間違いなく音は変ると思います。それはzappa1993さんが一番ご存知のはずで「音を出さないCDリッピングの時、ディスクドライブやPCなどのアンダーボードやインシュレーターの調整でリッピング音源の音が変る」と言う経験をされているはずです。・・・如何ですか? この理由については管理人Kさんのご意見を是非とも伺いたいところですが、私の考えをまず述べさせて頂きます。 アンダーボードやインシュレーターの効果の理由ですが下記の3点を考えています。 1)床や台から来る振動のフィルタリングと制振効果 基本的にはSPからの音圧による床や台の振動を制御する事ですが、実際の環境で全く振動が無い事は無いので、わずかながらもこの効果による影響はあると思います。 2)機器自身の振動の制振と反射による効果 プレーヤーや回転系を持つ機器はもちろんの事、SPからの空気振動他による機器の振動がインシュレーターやボードに伝わって制振と反射が起ってこれも音に影響すると思います。 3)機器(足や筐体)とインシュレーターやボードが接触する事によるそれぞれの固有振動数の相殺と相乗による新たな振動数の影響 基本的には上記1)と2)で説明が付くのですが、私の経験上同じインシュレーターやボードを使っているのに機器の接触部の材質などの違いでその効果や音に対する影響が全く違う事や同じ材質のボードを使ってもその厚みで効果と音への影響が変る事も経験しています。それは1)、2)だけでは説明が付きにくいと思うからです。 |
zappa1993 | 投稿日時: 2013/5/11 11:02 |
長老 登録日: 2011/3/17 居住地: 投稿: 1916 |
Re: アナログリッピングという言葉をご存知でしょうか? Yoさん
詳しいご解説ありがとうございます。 返事が遅くなりまして申し訳ございません。 仰るように、振動がないと思われる物の下に敷くインシュレーターやアンダーボードの素材や構造によっても再生音に違いがあることを確認しております。 ディスクドライブを内蔵するNASは、ディスクの回転運動による振動がありますので、手で触っても軽い振動を感じますが、HUB等のネットワーク機器やバッテリー電源等は可動部を持たない為自らは発振しません。 ただネットワーク機器はNASと同じボード上に置いていますので、僅かな振動を受けていると考えられますが、手で触っても分からない程度のものです。 そして、リッピング時のように再生音がない状態(アコースティックフィードバックがない状態)でもNAS等の振動体から隔離した電源BOXやバッテリー電源などのアンダーボードの素材などで、作成されるリッピング音源の音が変わることも確認しており、不思議な事ですが事実その様になります。 これらはYoさんが3番でお書きになった様に、全ての物体が持つ固有振動数の違いと、違う物体同士を組み合わせた時の振動モードである程度の説明はつくと思います。 単一素材のインシュレーターを例に単純に考えますと、インシュレーターのもつ固有振動数と上に乗せる機器接触部の固有振動数、更にインシュレーター下の物体の固有振動数があり、これらが似通っていると共振し易く、制振とは反対の作用を引き起こしてしまいます。 物体にはそれぞれ固有の振動数があり、全く同じ振動モードになることは稀であると考えられますので、使用するオーディオ機器や床面の素材によって制振作用が変わり、これが音に現れるのだと思います。 それでは振動していない機器に使っても音が変わるのは何故かという点ですが、これに対しては明確な説明は出来ませんが、Yoさんもお書きになっているように、全ての物体は手で触れた位では分からない程度の微振動をしており、この固有振動数がプラスされて音に影響を与えているではと想像します。 また重量バランスの変化も音に何らかの影響を与えているのかもしれません。 ここで考えなければならないのは、高い固有振動数をもつ物体をインシュレーター等に用いると硬く高域よりの音になり、逆に低い固有振動数をもつ物体を用いるとぼやけた音になると言う点で、設置場所の素材や使用前の音の傾向に合わせて最も適したものを選択する必要があると言う事です。 中にはこれを逆手にとり、高域よりの音になる素材を使ってクリアで見通しの良い音になったと思わす商品があるようですが、インシュレーター等の素材としては、変な癖がなくまた制振作用が高いものが好ましいと思います。 ---------------------------------------------------------------------- 掲示板での報告が遅れましたが、Yoさんとのアナログリッピング作業も順風満帆とはいえないものの確かな手ごたえを感じながら少しずつ前進しております。 シンタックスジャパンからお借りしたUCXというRME社のハーフラックサイズのオーディオインターフェイスは、先にお借りしたUFXとはまた少しニュアンスの違う音ながら、高S/Nで音の劣化が少なく、前回も書きましたが単体のDACとしても品質・コストパフォーマンス共に非常に優れた製品だと思います。 今回のアナログリッピングは192kHz/24bitで音源化しているのですが、それを96kHz/24bitや44.1kHz/16bit(CDフォーマット)にダウンサンプリングしてUSB-DACで聴いたり、ダウンサンプリングしたWAV音源をCD-Rに焼いてCDPで聴くなど色々な再生方法を試す中で面白い経験も出来ましたし、アナログリッピング作業やファイル音源を再生するパソコンの違いでも、録音/再生の品質に大きな影響があることが改めて分かりました。 この辺りの事は改めて文章にまとめて報告させていただきたいと考えています。 |
zappa1993 | 投稿日時: 2013/5/18 10:57 |
長老 登録日: 2011/3/17 居住地: 投稿: 1916 |
Re: アナログリッピングという言葉をご存知でしょうか? 皆さん
おはようございます。 私たちのアナログリッピングに対し、多くの方にご関心頂きましてありがとうございます。 また管理人Kさん及びシンタックスジャパンのMさんには改めてお礼申し上げます。 当初、オリジナルレコードの音を高音質でデジタル化し、当時のマスターテープに近い音をデジタル機器でも楽しむことを目的の一つとして始めたアナログリッピングですが、実際に初めて見ると色々と興味深いことが分かりました。 どれ程皆さんのお役に立てる情報なのか分かりませんが、記憶に残っていることを幾つか書かせていただきます。(ここでは深くは検証しません) まず、私たちはアナログの音をデジタル化するのに192kHz/24bitというフォーマットを使っています。 一般的にハイレゾ音源で良く用いられる96kHz/24bitやCDフォーマットの44.1kHz/16bitでのデジタル化も試しましたが、やはり192kHz/24bitが群を抜いて良かった記憶があります。 もちろんその他のフォーマットも悪くはないのですが、アナログの音と聴き比べてみると192kHz/24bitのものが一番劣化が少なくアナログの雰囲気をよく伝えています。 面白いのは、例えば最初から44.1kHz/16bitでデジタル化するのと、192kHz/24bit でデジタル化してこれをダウンサンプリングして同じフォーマットにするのとでは音が違うという事で、この音の違いもダウンサンプリングする方法(ソフトウェアの違いなど)によっても変わり、デジタルデータの音というのは如何に簡単に、そして想定していないところで変質してしまうという事を改めて実感しました。 ダウンサンプリングする方法により音が変わるのは、そのアルゴリズムの違いや処理するハードウェアの違いによるものですが、例えばUSBケーブル一本でも音が変わりますので、やはりオーディオ的なアプローチも手を抜いてはいけないという事が言えます。 (アナログリッピングした音源は曲の前後をカットする以外何の編集もしていませんので、編集中の劣化は考慮に値しないと思います) 44.1kHz/16bitへのダウンサンプリングは、アナログリッピングした音源をCDPで聴きたいというYoさんのご要望に応えての事だったのですが、ダウンサンプリングしたWAVファイルをCD-Rに焼き、これをCDPで聴きますと、WAV音源を直接USB-DACに送って聴くのとはまた音のニュアンスに違いがあることが分かります。 そして最も驚いた(喜んだ)のは、CDPで再生してもアナログらしい量感があり豊かな音が失われていないことで、重圧な低域も情報として失われていなかったのです。 試しに同じ録音の市販CDを聴いてみますと、多少薄っぺらい音に感じられ、メリハリが効いてクリアで綺麗な音なのですが、やや人工的に感じられます。 最近のリマスターブームの中で、「オリジナルマスターテープ使用」という謳い文句をよく見かけますが、CD化に際しどうして重低域が失われてしまうのでしょうか。 CD-Rとも20Hz〜20kHzという帯域は同じだと思いますので、CD用のマスター音源を作る際に失われると考えるのが自然ですが、問題はどうして再生可能な低域を弱める処理がされるかという事で、この理由は分かりません。 最後に再生環境について。 アナログリッピングは、アナログの音をデジタル化することですが、デジタルデータのメリットは持ち運びが簡単で、他のオーディオシステムでの再生が出来るという事です。 Yoさん宅でリッピングした音源は、Yoさんの調整し尽されたアナログプレーヤーの音を閉じ込めたものですが、この音源を拙宅で聴いてみるとアナログらしさは十分感じられるものの、同じDACを使ってYoさん宅で聴く音とはまた違いがあることが分かります。 アナログリッピング音源はアナログ→プリアンプまでの音をデジタル化したもので、実際のアナログ再生はこの後パワーアンプ→スピーカーという流れになります。 このパワーアンプとスピーカーという再生系統が実際の再生音の多くを決定づけているようで、同じアナログリッピング音源を聴いても拙宅ではまた違った聴こえ方になります。 それでもアナログを聴いているという感覚はCD再生では得難いところです。 やや当たり前の内容になりましたが、備忘録として書かせていただきました。 |
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