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     ついにウィグモア・ホールがわが家に
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投稿者 スレッド
メリメロ
投稿日時: 2021/9/13 13:12
半人前
登録日: 2019/5/14
居住地:
投稿: 38
ついにウィグモア・ホールがわが家に
メリメロです。項目としてはPCオーディオ関連になります。

コロナ禍関連でライブ配信の充実もあって、今春ロンドンのウィグモア・ホールの会員になりました。別に会員にならなくともYouTubeでこのホールのコンサートはたくさん見られるのですが。

かねてから、このホールの響きに独特なものがあることはわかっていました。CD録音だと、ジョナサン・ビスがシューマンとヤナーチェクを弾いたもの、ドロテア・レシュマンと内田光子によるシューマンとベルクの歌曲、イアン・ボストリッジとトーマス・アデスによる『冬の旅』、イブラギモーヴァとティベルギアンによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏など、とくに傾向としては、ピアニストは違っても、ピアノ弦の倍音や残響のありかたに独自のものがあると感じていました。タカーチ弦楽四重奏団の第一ヴァイオリン奏者ドゥシンベルが、このホールの個性的ひびきについて書いているくだりに接して、やはりそうなんだ、奏者や録音レーベルの違いはあっても、ホール独自の響きが聞こえてくるわけだなと納得もしたわけです。

でも残響のなかに音のボディが埋もれる感じがないわけではなく、果たしてちゃんと聞こえているのかどうか疑心暗鬼の部分もありました。

そのいっぽうでは、すでに別の場で書きましたが、去年から今年にかけて、真空管アンプ(ウエスギ)のオーバーホールをしたり、スピーカー(Sonas FaberのElecta Amator)の土台にRST-38Hをおいたり、プリアンプおよびDAC端子にリアリティ・エンハンサー(RES-XLRおよびRES-RCA)をさしたり、USBケーブルを1.0SPにしたりして(細かなことはもってやってます)、PCオーディオじたいの聴感はだいぶよくなったのですが、このウィグモア・ホールのひびき、とくにビスのピアノ演奏と内田+レシュマンの拡散的で間歇的な聞こえ方には若干の違和感もおぼえていました。

昨日ふと思い立って、テーブルタップと電源ケーブルを以前使っていたYTPとPOWER STANDARDに戻してみました。どうもこちらの方がしっくりするようです。しっくりというよりも焦点がぴったりとあって、滲みのようなものが消えた感じです。音のボディの充実度がたかまり残響とのバランスもグーンと自然になりました。一年半前に価格がYTPの三倍位するテーブルタップに変えたときは、高周波ノイズ退治の点で進化した満足感がありましたが、甘かったようです。あのときは最終的にこんな展開になるなんて夢にも思いませんでした。

Acoustic Reviveの製品には、より上位のテーブルタップや電源ケーブルがあることは知ってますが、わが家の環境だとこれですでにじゅうぶんなように思えます。というよりもハイエンドばかりでなく、この価格帯でこれだけ安定感のある製品を開発していることがありがたく感じられます。

これまでロンドンには何度も行きましたが、コヴェント・ガーデンでオペラをみたり、オーケストラを聴いたりで、ウィグモア・ホールは眼中にありませんでした。段々と室内楽ばかり聴くようになって、楽曲のテクスチャーが聴き取れるかどうかに注意が移ってきたようにも思います。それに加えていまは、ついにウィグモア・ホールがわが家にやってきた、いささか誇張すれば、わが家がそっくりそのままウィグモア・ホールに変化したという至福感があって、脳内アドレナリンが出まくっています。

昨日の午前NHK・FMで聴いたタカーチ弦楽四重奏団のラズモフスキー第三番の演奏は、セッション録音(これはウィグモア・ホールではありませんが)なのにライブ演奏のような自由闊達さが感じられました。彼らが演奏するベートーヴェン後期四重奏のCDはすでに聴いていましたが、第一ヴァイオリン奏者ドゥシンベルの本も読み終えて、一段と親近感も湧いたところなので、これを機にベートーヴェン弦楽四重奏の全曲盤を、CDや普通のflacファイルではなく、そのハイレゾ版でprestomusicのサイトからダウンロードしてじっくり聴いてみようという気になりました。



スキャット
投稿日時: 2021/9/19 19:55
長老
登録日: 2020/12/11
居住地:
投稿: 349
Re: ついにウィグモア・ホールがわが家に
メリメロさん はじめまして。
スキャットです。

Wigmore Hall は世界のトップアーティストが演奏する歴史と権威あるホールで
音響の良さは別格という知識だけしかありませんでしたが投稿を読ませていただき
演奏を聴いてみたくなりました。
私はまだPCオーディオ初心者ですが、PCオーディオ再生環境を整えながら
様々なジャンルの音楽を再生して楽しんでおります。
その中でも特にクラシック音楽は各楽器の定位が決まると、まさに目に見える演奏となりますね。
各帯域の音が強調され過ぎていないか、また逆に聴こえない帯域がないかなどチェックのリファレンスとして聴いています。
ホールによって基音と倍音の響きは異なりますが、ドーム型のWigmore Hallでは
どの様な響きなのか楽しみです。

>Acoustic Reviveの製品には、より上位のテーブルタップや電源ケーブルがあることは知ってますが、わが家の環境だとこれですでにじゅうぶんなように思えます。というよりもハイエンドばかりでなく、この価格帯でこれだけ安定感のある製品を開発していることがありがたく感じられます。

私もYTP-4とPOWER STANDARD、を使用しています。
定位、音場の広がり、全帯域のバランス、各楽器のセパレーション
が良くなりました。
特に低域が引き締まり厚みが出て来ました。
最近はWAV,DSF再生により、S/Nが上がり鮮明かつ躍動感溢れる音を楽しんでおります。
メリメロさん これからも宜しくお願いします。


メリメロ
投稿日時: 2021/9/21 9:56
半人前
登録日: 2019/5/14
居住地:
投稿: 38
Re: ついにウィグモア・ホールがわが家に
メリメロです。

スキャットさん、コメントありがとうございました。

ウィグモア・ホールは、おっしゃるように、穹窿状の天井部分が独特のホールトーンを生むにあたってだいじな要素になっているのではないかと思います。

ウィグモア・ホールには行ったことがないのですが、もう四十年以上も昔、おなじくロンドンのコンウェイ・ホールというところで弦楽四重奏を聴いたことがあります。自分と同じくらいの年頃の男女が弾いたブロッホの熱い響きに強い印象を受けました。四月なのに凍りつくような寒さの日曜の夕方、チケットは孤独な貧乏学生でも買える値段でした。コンウェイはウィグモアよりも地味ですが、歴史はさらに古く、ここでおこなわれる日曜コンサートは1880年代にはじまったもののようです。それが今日まで続いているとは、凄いですね。

わたくしの場合、PCオーディオを始めて十年近くになりますが、意識的に音質改善をこころがけるようになったのは去年の夏くらいからです。あまりみなさんの参考にならないかもしれませんが、どんな対策をしたのか少し整理してみることにします。

PCオーディオを始めたきっかけは、家のホームシアターを作ってくれたS氏から、CDよりも音がいいからやってみないかと誘いをうけたことにあります。全部おまかせで、オーディオに特化したOliospecのPCと大きな電源ボックス、再生ソフトfoobar、NmodeのDACがセットとなっていて、DSD変換で聴くという設定でした。

オペラ関係の大量のCDをflacファイルにリッピングしたことで、任意の箇所をいろいろな演奏を比較しながら聴いたりすることができるようになったり、ノエル・カワードやフレッド・アステアなどの1930年代の古い録音を最新のPC(十年経つとすっかり古びてしまいました)で聴くというアナクロ感覚に浸って悦に入ったり、PCM方式とDSD方式をくらべてみたり、いろいろと楽しみました。でもこの段階では、すすんで弦を聴こうという気にはあまりなりませんでした。

まとまった資金ができたこともあり、去年の春頃からPCオーディオの聴感をもう少しよくしたいという思いが強くなり、まずDACの買い換えを考えました。MQA再生に関心をもったこと(その後関心が薄れたのは、MQAが選択肢にないPresto Musicのサイトからダウンロードすることが増えてきたからです)、開発者がアナログ・ディスク好きという点に好感をいだいたことも加わり、M2TECH Young MKIIIなる機器を手に入れました。フジヤ・エービックという近所の店にたまたま出ていた中古品で買値は十万ちょっと。自慢するわけではありませんが、二十万を超える機器を買うことはほとんどなくなりました。昔手に入れてオーバーホールをしながら使いつづけている真空管アンプやスピーカーの扱いは別にしてということですが。

このDAC購入(今度はおまかせではなく、中古とはいえ、自分で選んだわけです)が出発点となって、Acoustic Reviveの力を借りた、第二段階のはじまり。まずリアリティ・エンハンサーRES-XLR一個をDAC背面にさしこんだときのオドロキは圧倒的でした。その後は柳の下のどじょう狙いでRES-RCA二個を同背面にさしこんでいます。USBケーブルのUSB-1.0SP-TripleCはそれ以前から使っていましたが、ようやく本領発揮の段階に入った印象です。

当初は無線LANで手元のiPadなどでOliospecの操作できるようになってましたが、音に悪影響があるような気がして、いまはワイヤレスはやめて、小さなモニターとマウスで選曲などの操作をしてます。本気で聴くときは、演奏開始とともにモニターの電源を切り、マウスもはずして、代わりにUSBノイズフィルターをさしこむという、まったく原始的なやり方です。

去年の暮れにプロジェクターが壊れたので、ホームシアター・システムを一新しましたが、このときS氏に、エベーヌ四重奏団によるベートーヴェンのMQA再生、つぎにLPでイタリア四重奏団の演奏するベートーヴェンを聞いてもらいました。いわばPCオーディオを聞く段階から音楽を聴く段階に移行したという自負もあったのですが、やっぱりLPのほうがいいね、というのがS氏の即座の反応でした。

これにめげずにその後半年あまり、試行錯誤を繰り返したなかでの変更点は、
─ヒッコリボード(RST-38H×1およびRHB-20×1)を追加導入し、スピーカーを含むすべての機器の土台作りが数年目にしてようやく完成
─詳細ははぶきますがリッピング環境の改善(最初の頃は何も考えずにディスクドライヴ付きのノートPCでリッピングという野蛮なやり方でした)
─DACの電源アダプターをifi AudioのiPower Eliteに変更
─USBケーブルの電源供給元をおなじくifi AudioのiPower(普通タイプ)に変更
─DACのゴム足をはずしてRKI-5005に変更
─RKI-5005複数個をラインケーブルや電源アダプターなどの振動止めに使用
などです。もっとも大きな変化は左右のスピーカーの下にRST-38Hを置いたことによるものでしたが、RKI-5005を使った振動止めもかなり効果があるようです。S氏がこの変化にどう反応するかわかりませんが、左右のひろがりだけでなく、天井までひびきがひろがって伸びてゆく感じがあり、これだけ臨場感があればまあまあでは、と思っています。

聴感がよくなるといっても、どんな音楽を聴くのかで話は違ってくるはずです。昔はいろんなジャンルのものに手を出しましたが、いまはバッハの無伴奏、そしてベートーヴェンの四重奏ばかり聴いています。少し前はモーツァルトのオペラとピアノ協奏曲ばかりでしたが、さらに間口が狭くなった感じです。でも、この分野での近年の録音の充実ぶりには目を瞠るものがあるので、この状態からなかなか抜け出せそうもありません。無伴奏ヴァイオリンだと、イブラギモーヴァと川原千真(古典四重奏団の第一ヴァイオリン奏者のひとです)のふたり(モダンとピリオド演奏の両方をマスターしたノンヴィブラート奏法が共通点、また四重奏団の第一ヴァイオリンをつとめているのも共通点)に圧倒的に惹かれるものがあり、繰り返し聴いています(長くなりそうなので書きませんが、どうして惹かれるのか少しずつわかってきました)。

一昨年にすみだトリフォニー・ホールでコパチンスカヤがチャイコフスキーの協奏曲を弾いた夕べ、休憩時間に通路に出たら、目の前にイブラギモーヴァがいたのにはビックリしました。あのときすでに彼女のバッハ演奏は家で聞いてはいたのですが、真価がわかっていなかったのは──PCオーディオのせいにするわけではありませんが──、なんとも申し訳ない思い。イブラギモーヴァと一瞬目が合った(気がした)のは、わたしの演奏もっとちゃんと聴いてほしい、というシグナルが送られてきたということかもしれません。あれから二年くらい経って、いまは彼女や川原が主役となって、シェリング、ミルシュタイン、グリュミオ−、クレメールなど、むかしよく聞いた大家のLPはすっかり脇に追いやられてしまった観があります。

結論としては、弦の質感、複数の弦がからみあって生まれる響きのグラデーションなど、PCオーディオで弦を違和感なく聴く段階にようやく達した感じです。でもPCオーディオには魔物が潜んでいて、日によって、さらに極端にいうと、聞く時間帯によって、機嫌がよかったり、機嫌が悪かったりする(とくにピリオド奏法の場合に、カサカサした感じになる)みたいです。以前にくらべて没入して聴き入ることができるようになったのはうれしいのですが、どこまでゆけば正解なのか、よくわからないのが厄介なところです。でも、お気に入りの演奏家を──たとえ録音というかたちではあれ──わが家の居間=コンサートホールに迎え入れる以上、自分にできる範囲で、環境をととのえるのが礼儀と考えて今後につなげることにします。
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