私たちオーディオフリークにとって、演奏が良くて録音もすばらしい、というソースに出会う事は稀なことだと思います。
私の場合は購入したレコードやCDの10%以下かも知れません。そんな自分にとって、最近はその確率が数倍に高まっています。うれしいことです。
ソースを購入する時の秘策が見つかったのかというと、決して秘策など無いのです。
なぜ？
それは、我が家のアコリバ化が一定の成果を上げたからです。



ごらんのCD、ビージー アデールのMy Piano Romanceです。
ビージーは多くのミュージシャンからも賞賛されているように、演奏もアレンジもすばらしく、私が好きなミュージシャンの一人です。
このCDは、私がよく行く銀座の山野楽器でもジャズ部門売り上げNo1だったようですが、この作品に引かれた理由が選曲にありました。
我々世代にとって懐かしい作品ばかりなのです。
ところが、録音が良くないという理由から、聴く機会が少なくなって90%のCDの中に埋もれてしまいつつあったのです。

アコリバ化が一段落して、改めて聴いてみるとこれが素晴らしく良いのです。
突然CDの音が良くなったわけではありませんが、サロンで演奏を聴くような空気感に満たされていたからです。
電気を暗くしてグラスを手に聴いていると、実に気持ちが和みます。
確かに録音の良いソースと比較すると音はいまいちです。でも、ビージーのステージが自分の前に広がる魅力からしたら、その程度のことは気になりません。

アコースティックリバイブの製品を知ったことの最大の収穫はここにあったと思います。ソースの音の善し悪しにあまりこだわらず、気持ちよく音楽を聴ける環境を構築すること。それは、伝送系の付帯音を徹底的に排除した結果もたらされるもの。
アコリバには大切なことを教えていただきました。
これまで経験して来た多くのオーディオアクセサリーでは、こうした世界があることすら考えられなかったからです。