メイン [00-06]アナログレコード フォノケーブル PHONO-1.2tripleC 導入記 | 投稿するにはまず登録を |
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Yo | 投稿日時: 2015/9/20 11:53 |
一人前 登録日: 2012/3/21 居住地: 投稿: 120 |
フォノケーブル PHONO-1.2tripleC 導入記 私はアナログレコードが大好きです。 決してデジタルが嫌いと言うわけではありませんが、アナログのノイズを別にすれば音楽のエネルギーと質感を伝えるメディアとしてまだまだデジタルには負けていないと思っています。 私のアナログの再生システムとしては常時4つのカートリッジを4本のアームで固定で(取替えなしに)使っています。決して違う音で楽しみたいと言うところではなくそれぞれの録音に合わせて出来るだけ最適な針を選んで聴きたいからです。現在ほとんどのレコードはそれなりに聴くことが出来ているつもりですが、本当は「もう少し・・・」との想いであと2つカートリッジの選定は出来ていて常時6本体制をとりたいのですがPLのスペースと費用の点で断念しています(笑)。 今回フォノケーブル交換に至った原因は上記4本のアームの内唯一のユニバーサルアームに不満を感じていて交換することになったことです。それはSPU Synergy用に使っているO社ダイナミック・ショートアームです。このアームは古いタイプの圧縮コイルバネを使ったタイプでSPU独特の魅力としての「太くて甘い艶」は出るのですが、もう一歩シャープさが欲しいと言うところを答えてくれません。そして3g以上の高針圧なら安定するのですがそれ以下だと測る度に0.1g台がばらつき、精度の点でも不満がありました。O社でもそのあたりが分かっているのか現行品はぜんまいバネの精度の高いタイプに変わっています。もちろんそれに替えても良かったのですが、以前からダイナミック・ユニバーサルアームとして定評のあるI社のショートアームを一度使ってみたかったこともありそちらを購入いたしました。 PLにアームを取り付けるのに私のPL(ノッティンガム)にはI社用のアームベースが無く以前のO社のアームベースを改良する形で自作(図面を引いてジュラルミンで加工依頼)いたしました。 取り付けて最初に聴いて感じたことは「アームによってこれほど音が変わるのか?」と言うことで、想像以上にレンジが広がり、そして音がシャープになった事です。当初は凄いなと思っていましたが前述の「太くて甘い艶」と言う面がなかなか良い感じで出ません。自作のアームベースと言うこともありその辺りの硬さが出ているのかとこれもいろいろと工夫してみて柔らかさも出るように調整を進めたのですが、音の奥に気になる質感が消えないのです。要するに高域にエッジが立ったような質感です。その所為か低音の量感も薄く腰高なのです。エージングの所為かと我慢して2ヶ月ほど聴き続けましたが変化無く、この質感の原因は付属のアームケーブルしかないと思うようになりました。 そこでKさんに相談してアコリバのフォノケーブルを貸し出して頂けるようにお願いしました。その時Kさんからの返事が「標準のPHONO-1.2tripleC-FMはひょっとしたらYoさんには向かないかもしれません。ファインメットビーズ仕様はSNや解像度そして立体感の向上はあるのですがYoさんの好みには解像度と音像がシャープになってしまうかもしれません。一度標準品を聴いて頂いて実際に作る時にはFM抜きで作成できます。」と親切な言葉を頂き、ケーブルを送って頂きました。 届いたその夜すぐに取り付けて聴きました。そして音が出た瞬間「やはりケーブルの問題だった」と思いました。ケーブル交換した音は安定して落ちついた低音を土台に気持ちよい中、高音が乗って高域にエッジが乗ったような気配もなく、SPUの太くて甘い艶と共に現代的なシャープさの両立した私のアーム交換の目的を叶えてくれる音が聴けました。 そこで悩んだのがKさんのアドバイスにあったファインメットビーズ(FM)のことです。今の音で十分私の好みの範疇ですしどうしようかと思いました。そこでKさんのアドバイス通りなら高域に気に入らない面が発見出来るかもしれないと思い、高音が強かったり癖のあるレコードを中心に他のカートリッジと比較しながら聴きました。その結果音階楽器の基音から倍音成分に移るあたり以上(2kHz以上)で音の細さを感じました。私の感覚的表現かもしれませんが、音が細いと言うのは決して音が痩せるという意味ではなく、例えば水道に繋いだホースの出口を細く絞ってやると水流は細くなってその分勢い良く遠くまで飛ぶと思いますがあのイメージです。要するに「細く強め」と言う感じです。これがFMの効果の一部であるならやはり無いほうが良いかなと思いました。私の好みとして低音から高音まで均質なところ・・・要するに太い高音が欲しい私としては「違うかな?」という印象です。 と言うことでFM抜きフォノケーブルを注文いたしました。ケーブルが届くまでFMケーブルを借りたまま聴き続け「これも良いのだけどな?」と心配したのですが、FM抜きケーブルが届いて結線して聴いたとたんそれは杞憂に終わりました。全域で太く開放感のある音は「何がどうだ〜」と言う意識なしに音楽に浸らせてくれました。その後ほぼ2週間が経過して(その間ほとんどこのSPUを中心に音楽を聴き続けました)音の滑らかさと緻密さが増し、その上低音の安定感が増してふくよかさも増してきました。私としても言う事がないくらいでこのアームに交換したことを「良かった」と思えるようになりました。Kさんありがとうございました。 ところでよくよく考えてみると、私として購入した機器付属のケーブルを取り替えたのは初めてなのです。と言って昨今の機器に付属のケーブルと言うのは電源ケーブルとフォノケーブルしかありませんが・・・。私の考えのひとつに「それなりのオーディオ機器は付属のケーブルで音質の調整がなされているはずなのでオリジナルの状態で音質を見極めることが大事」というのがあり、(要するにけちなのですが:笑)これまではそれなりに気に入った音に調整出来てきたのですが、今回はダメでした。このアームの設計者であるI氏には尊敬の念を持っておりますし、今回の件でもアーム自体はとてもすばらしいものと認識していますのでこの付属のケーブルではその良さを発揮出来ていないのでは?と残念に思いました。 そしてアコリバのTriple-CケーブルはFM付、FMなしを問わず音楽を加工なしに引き出してくれるすばらしいケーブルだと思いました。Kさんに「FM付はこれまでアコリバのPCOCCを使ってこられた方への違和感がないようにと言うご配慮でしょうか?」と振ったところ「新たに開発、販売するものはあくまでもこれまでの弊社の方向性からブレないものになるよう調整はしております。」とのご返事できちんとしたサウンドポリシーの元に設計と調整をされていることが理解できましたし、私のような好みの者にも対応して頂いたこと感謝しています。 |
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» フォノケーブル PHONO-1.2tripleC 導入記 | Yo | 2015/9/20 11:53 |
Re: フォノケーブル PHONO-1.2tripleC 導入記 | zappa1993 | 2015/9/27 9:50 |
Re: フォノケーブル PHONO-1.2tripleC 導入記 | Yo | 2015/9/28 22:56 |
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