シールドケーブル GS1.0tripleC-FM(モノラルプラグ)　の無料貸し出しを賜り、まことにありがとうございます。
稚拙ながら試聴レビューをさせて頂きたいと思います。

比較ケーブル 各3ｍ

AET HIN SHIELD HG
Analysis Plus Pro Oval Studio
LAVA CUSTOM SHOP Van Den Hul The Integration Hybrid Lava
ZAOLLA ZGTR-110
barbarossa BR-CB200G
Kagetsu Rock ALC401 CRYO (POSEIDON)
D.A-project D.A-Line
VOVOX　 sonorus protect A
Belden8412
Belden9778
mogami2534


使用機材
ガットギター（コンデンサーマイク出力）
アコースティックギター（コンタクトＰＵ出力）
プリアンプ→ミキサー→パワーアンプ→スピーカー

セミアコ（ハムバッカーＰＵ出力）
フルアコ（フローティングマグネットＰＵ出力）
ストラト（シングルPU出力）
真空管アンプ直差し

一聴して高音のスピード感・明瞭さが素晴らしく、中音・低音も明瞭かつ艶やかです。音の奥行きや適度なふくよかさがありつつ音像の抜けもよく、低音のもたつきも感じられません。非常にアコースティックな響きであるのがよく分かります。
とりわけマグネットピックアップでその傾向が顕著に表れており、例えば　Gibson　ES-335（セミアコースティック）では、ハムバッカーピックアップであるにもかかわらず、非常にクリスピーで和声の分離もよく、アコースティックでかつ情感豊かな音色を出力してくれています。
また、素材が非常に柔らかく、取り回しが驚くほど軽いのも素晴らしい点です。
高性能なハイエンドケーブルは概ね極太でスタジオ使用に限られる場合が多く、不用意な動作でプラグの受け側を痛めることもなくはありませんが、このケーブルの柔らかさは驚きに値します。

惜しむらくは、ハイインピーダンス転送において、若干のタッチノイズが出る点でしょうか。
これも得られる音質傾向を思えば、隣り合わせのことで致し方のないことかもしれません。
所有する、同傾向のハイエンドケーブルでもわりとよく見られる症状です。
スタジオ、レコーディング等で椅子に座っての演奏であれば、気になることも少ないかと思いますが、スタンディングの演奏や環境によっては、NGとなることもありますので、個人的にはもう一歩、改善できればと願う課題であります。


近年、楽器用ケーブルの種類も市場にかなり増えてきましたので、サウンドメイクのため様々なケーブルを試させて頂きました。
音色はアンプなどのEQを弄ることなく、楽器のボリューム・トーンとタッチのみでコントロールするようなプレイヤーにとって、良質なケーブルは欠かすことができません。
それぞれの楽器・周辺機材の個性を把握して、求める音色にフォーカスを絞って、適材を要所に配置するということ。
もちろん良質な楽器と演奏あってのことで、ケーブルも楽器のひとつと考えています。

素晴らしい製品に出会う機会を頂き、ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。