メイン [00-03]音楽全般 SHM-CD(スーパー・ハイ・マテリアル・CD)登場 | 投稿するにはまず登録を |
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投稿者 | スレッド |
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管理人K | 投稿日時: 2008/3/2 2:56 |
管理人 登録日: 2007/12/10 居住地: 投稿: 1907 |
SHM-CD(スーパー・ハイ・マテリアル・CD)登場 皆様、SHM-CD(スーパー・ハイ・マテリアル・CD)という高音質盤が発売されたのをご存知でしょうか?詳しくはこちらへ
http://www.universal-music.co.jp/u-pop/special/shm-cd/index.html 簡単にまとめますと、通常よりも精度の高い金型を作成し、アルミ箔信号面のピットをより正確に仕上げた上で、表面のポリカーボネートを液晶パネルなどに使用される透明度が高いものを使用し、よりピックアップの読み取り作業を正確にして音質を向上させるという技術だそうです。 音楽配信などが主流になりつつあり、CDなどのパッケージメディアが消えるのではないかというオーディオファイルにとって危機的な状況の今、このような高コストがかかるにも関わらず、高品質・高音質を目指したCDの登場は賞賛に値する素晴らしい企画だと思います。 弊社管理人AがこのSHM-CDの情報を入手し、比較用の通常リマスター盤とSHM-CDを2枚同時に買ってきてくれました(研究熱心です。偉い!) 試聴盤はスティングの「ナッシング・ライク・ザ・サン」です。 せっかくですので、私管理人K所有の「モービル・フィデリティ盤」も交えて比較試聴を行ってみました。 左上 通常リマスター盤 中央下 SHM-CD盤 右上 モービルフィデリティ盤 SHM-CDの信号面は通常リマスター盤と比べると見た目的にも透明度が高く色が濃く見えるのが判ります。 比較曲はトラック3の「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」とトラック6の「フラジャイル」の2曲で行いました。 通常リマスター盤 このCDは1998年にリマスター盤として発売されたもののようです。ジャケット端にはデジタルリマスターと表記されています。 「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」で聴いてみると一聴、クリアで明瞭な良さそうな音に聴こえます。ですが、念入りに聴いてみるとよくある国内リマスター盤の特徴である無理矢理、高域方向を持ち上げて鮮度を強調したような、ギクシャクした感じの音質である事が判ってしまいます。ヴォーカルはざらついて少々肥大して平面的であり、ブランフォード・マルサリスのサックスも潤い感に欠け、ベースなど低域方向もディティールが掴み難い薄いもので、奥行き感も立体感も乏しいのです。「フラジャイル」ではよりこの傾向が顕著になり、冒頭のギターはギスギスした音色で煩く、ヴォーカルもより一層肥大してザラザラ感が増してしまいます。 SHM-CD盤 「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」では、一聴して奥行きが増して音像定位が 明瞭になって前後感が著しく向上しているのが判ります。通常リマスター盤と比べると聴感的なS/N比が向上して透明度や立体感が圧倒的に向上しています。スティングのヴォーカルも、ブランフォード・マルサリスのサックスも滑らかに質感が向上して、立体的に浮き出て実在感が違います。ベースも力強く厚みが出てディティールが明瞭になっています。これは素晴らしい!「フラジャイル」においても、分離と透明度が向上し、それぞれの音像が明瞭になっています。冒頭のギターは幾分ギスギスした感じは残り、ヴォーカルも幾分ざらついてはいますが、それでも通常リマスター盤と比べれば歪み感はだいぶ減って質感はずっと上質になっていますし、立体感も遥かに向上しています。 それにしても通常リマスター盤との違いは余りに大きく、ライナーノーツなどを読む限りでは同じ音源を元にしたとは書いていますが、マスタリングが違うどころか、ミックスさえも違うのではないかと思う程の違いに唖然とします。 モービルフィデリティ盤 参考までにモービルフィデリティ盤も聴いてみました。信号面は24Kゴールド仕様で音量は通常リマスター盤やSHM-CD盤に比べるとかなり低くなっていますのでアンプのボリュームにて音量を上げて聴き比べました。 「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」では、モービルフィデリティらしい厚みのある低重心な傾向で、全体に滑らかで安心して聴ける音作りです。SHM-CD盤に比べると S/N比が少々悪く、全体に濁りや雑身は感じますし、奥行き感や立体感も劣るのですが、 それが逆に良い意味でアナログレコード的な暖かさや自然さ、聴きやすさに繋がっているような印象も受けます。「フラジャイル」ではこの音作りの傾向が非常に効果的な形となって現れており、音の繋がりがスムーズでギクシャクした感じが皆無で、ギターのギスギスした感じも消えて、ヴォーカルのざらつき感もかなり抑えられています。とにかく聴きやすく心地良い方向に変化しています。この曲に関してはモービルフィデリティーの音作り(リマスタリング技術?)の勝利という事が出来るでしょう。 個人的な印象としては、「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」ではSHM-CD盤、 「フラジャイル」ではモービルフィデリティ盤を選びたいと思いましたが、この辺はリマスタリングにおけるセンスの差を感じる事が出来て興味深かったです。 それにしても、通常リマスター盤とSHM-CD盤の違いが余りに大き過ぎるため、果たして本当に同じ音源を使用したのかという疑問が残ります。 ライナーノーツで確認しますと、レコーディングはモンセラト島のエアースタジオ、ミックスはヒュー・パジャム他、マスタリングはボブ・ラドウィグと通常リマスター盤、SHM-CD盤双方共、同じに表記されています。 しかし、これはこのアルバム発売時のミックスとマスタリングを担当したエンジニアを表記したものであり、通常リマスター盤に関しても、SHM-CDに関しても、「リマスター」を 行ったエンジニアや日時などは全く明記されていないのです。これは困ったものです。 これでは通常リマスター盤とSHM-CDが同じマスターを使用したのかどうかも判りませんし、SHM-CDが果たしていつ、どのマスターを使用したのかも判らないのです。 当然、リマスタリングしたマスターが違えば音は全く違ってくる可能性は高いですし、「同じ音源を使用している」と評論家にライナーノーツに書かせるならば、どの時期のマスターを使用したから、その同じマスターを使用したCDと聴き比べて下さいと表記する責任があると思います。 以前にクラシックのドイツグラモフォンなどの音源で、今回のSHM-CDのような「アートン」という高品質素材を使用した高音質盤が発売された事があります。その際には同じ音源ではなく、マスタリングを変えた音源で製作されていたという事実が後で明るみになって問題視された事があります。 そのような、つまらない誤解を受けないためにも、今回のSHM-CDは正式な使用マスターの明記をして頂き、出来れば完全にマスターの同じCDにて聴き比べなどが出来るようにして頂きたいと思います。 レーベル面の写真を観て頂くと判る通り、今回比較試聴した通常リマスター盤とSHM-CD盤は全く同じデザインとなっており、違いは中央部のSHM-CDの白い文字印刷(上記写真参照)で判断するしかありません。発売年月日も一番近く、これだけ同じレーベルデザインですので、おそらく双方のマスターは同じものが使われて、今回の音質上のクオリティの違いはピットの精度やポリカーボネートの透明度の違いによるもので、CDにおける素晴らしい音質向上技術が完成したと祝福させて頂きたいと思います。 弊社CD消磁器RD-3やマイナスイオン発生器RIO-5?においてのCD盤処理でも同様の S/N比向上や位相特性や音像定位の改善、立体感や質感の劇的な向上が起こる訳ですので(実際、通常リマスター盤やモービルフィデリティ盤はもちろん、SHM-CDにおいてもRD-3とRIO-5?は大きな音質向上効果を発揮しました)SHM-CDのピット精度向上やポリカーボネートの透明度向上における音質向上は当たり前の事なのかもしれません。 |
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» SHM-CD(スーパー・ハイ・マテリアル・CD)登場 | 管理人K | 2008/3/2 2:56 |
Re: SHM-CD(スーパー・ハイ・マテリアル・CD)登場 | ネコ25 | 2008/3/5 22:31 |
Re: SHM-CD(スーパー・ハイ・マテリアル・CD)登場 | 管理人K | 2008/3/6 0:04 |
Re: SHM-CD(スーパー・ハイ・マテリアル・CD)登場 | ゲスト | 2008/3/6 20:05 |
ガラスCDはいかがなものなんでしょうね | ゲスト | 2008/3/7 1:55 |
Re: ガラスCDはいかがなものなんでしょうね | 管理人K | 2008/3/7 2:09 |
Re: ガラスCDはいかがなものなんでしょうね | ゲスト | 2008/3/7 6:01 |
Re: ガラスCDはいかがなものなんでしょうね | 管理人K | 2008/3/7 23:25 |
Re: SHM-CD(スーパー・ハイ・マテリアル・CD)登場 | タカボー | 2008/3/7 12:49 |
Re: SHM-CD(スーパー・ハイ・マテリアル・CD)登場 | 管理人K | 2008/3/7 23:35 |
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